温故知新のパン焼きで、100歳迄持続可能なパン屋のモデルを作りたい

支援総額

3,999,000

目標金額 600,000円

支援者
401人
募集終了日
2023年8月31日

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プロジェクト本文

【リターン/ご来店限定。こだわり珈琲とトーストのセット/追加しました】

 

【リターン追加/しっかり試し焼きしたい!セットについて】

新しいリターンを追加しました。

詳しくはリターン欄、及び経過報告をお読みください。

https://readyfor.jp/projects/120853/announcements

 

【目標達成のご報告とネクストゴールについて】

 

皆様の沢山の熱いご支援のお陰で、公開初日に見事目標の600.000円を達成致しましたので、新たにネクストゴール「2.400.000円」を設定させていただきます。

 

その使い道は、

※窯の安定した稼働の為の資材や道具の補填

※皆様を気持ちよくお迎えするのに必要な店舗の設備や備品の用意

※通販の資材を保管する倉庫の準備

に充てさせていただきたく思っております

 

仮にネクストゴールの金額を達成できなかった場合も、自己資金を元に実施はさせていただく予定ですが、皆様からの多くのご支援いただけますと幸いです。

 

詳しくは経過報告をお読みください。

https://readyfor.jp/projects/120853/announcements/280483

 

[※一部リターンの発送完了予定月の表記に間違いがありました]

以下の内容を訂正してお詫びいたします。

☆8/6(日)完売分/薪窯パンの詰め合わせ5000円分×6回分

→発送完了予定月/2024年9月

 

【公開のお知らせと今後のご報告】

https://readyfor.jp/projects/120853/announcements/280437

 
【ご挨拶】 初めまして。私達は、和歌山県和歌山市にある「BAKING GARAGE HARiMAYA」という町の小さなパン屋です。メンバーは、今年51歳になる私達夫婦と、8歳の娘の3人。

 (左より家内:祥子、娘:いと、筆者:勇人)

 

2011年に開業し、今夏で13年目を迎えます。

 

現在は、農家さんから頂く有機栽培の小麦粒を自家製粉した全粒粉を始め、有機認定を受けた素材を中心に、健やかさに重点を置いた素材選びと製法で、素朴で味わい深い食事パンやお菓子を焼いています。

 

週二日の店舗営業と通販、それに月に一度の会員様への定期便を通して、パンで日常の暮らしをちょっと豊かにする提案をさせて頂く、そんなパン屋冥利に尽きる毎日を送っています。

 

(重さ2キロのパン、大きなパンには特別な美味しさがあります)

 

とは言え、こんな風にパン屋という仕事に充実感や誇りを持てるようになったのは、実はごく最近のこと。

 

実は、開店から数年の間、明日の暮らしにも事欠く程の辛い日々を送りました。

 

そんな私たちが、日本の町のパン屋さんの抱える問題と徹底的に向き合う事で、お店を軌道に乗せた後

 

自作の薪窯による、究極の温故知新のパン焼きの実現で

 

「100歳迄持続可能なパン屋のモデル作り」「売り手と買い手の満足と社会貢献の実現三宝よし」

 

を目指すまでの物語。

 

長くなりますが、

ぜひお付き合いください。

 

 

【働けど働けどなお、わがくらし楽にならざり】

(開業迄の私達)

 

自分のお店を持ちたいと、それぞれ開業迄にパン焼きの実績はしっかり積んだものの、経営知識の方がサッパリだった私たち夫婦。

 

当然の如く運営に苦労し、長きにわたって売り上げが不安定な時期を経験する事になります。

 

ふわふわな菓子パン、アイデア凝らした総菜パン、揚げたてドーナツ、華やかでリッチなデニッシュやクロワッサン、料理に引けを取らないサンドイッチ、朝の食卓の定番食パンまで。

 

人気パン屋さんをお手本に、世のニーズや流行を常にチェックしながら、意気揚々と早朝から沢山の種類のパンを山ほど焼いていました。

 

そうです。

この頃の私たちは、いわゆる「町のパン屋さん」でした。

 

(開業から3〜4年の頃、開店準備中の店舗。菓子パン、惣菜パンがメニューの軸。どこにでもある町のパン屋さんの風景そのものです)

 

作業は真夜中からスタート。

 

そこから休みなくパンを作り続けます。

 

仕事帰りに立ち寄る方も多い為、遅い時間帯でも焼きたてパンを用意していたので、労働時間は日に16時間。

 

それを週6日。

 

並行して、飲食店の卸販売と配達、企業や学校での出張販売もこなしていました。

 

そして、定休日の殆どはイベント出店。

 

そんな積み重ねの甲斐あって、知名度、客数、売り上げは日に日に伸び、万々歳かに見えました。

 

ところが、現実はそう単純にはいかなかったのです。

 

(イベント出店に飛び回っていた頃の一枚。メディアにも沢山ご掲載いただきました)

 

【本末転倒なパン屋経営】

 

努力の甲斐あって、確かに客数は増え、売り上げは伸びました。

 

ところが、様々な経費を払い終えると、月末手元に残るお金は、ごく僅か。

 

その利益を時給に換算すると、目眩がしたほどです。

 

それだけでは有りません。

 

皆さんに喜んで貰えるよう、日に何度も焼きたてパンをたくさん用意するので、パンが毎日山のように残りました

 

一生懸命に焼いたパンも、売れ残れば全て廃棄せざるを得ません

 

毎夜、大きなゴミ袋何杯分ものパンを捨て続ける日々。

 

ただでさえ疲弊し切った体と心には、その罪悪感、実にズシリと重くのしかかるんです。

 

働いても働いても。

 

売れても売れても。

 

一向に暮らしが楽になる気配が無いー。

 

だけど、クタクタな頭と心じゃこの不条理の所以が全く分からず、もう既に追及する気力も体力も残っていません。

 

それに貯金がほぼ無い状態では、辞めるにも辞められない。

 

未来の光が見えない中、ただ黙々とパンを焼き続けるしかありませんでした。

 

お客さんが喜んでいても、パン屋は苦しい。

 

昔から、売り手と買い手が共に満足することを「双方良し」なんて言うけれど

 

これじゃ「一方良し」だ。

 

近い将来、間違いなく崩壊する。

 

そんな不安に押しつぶされそうな日々を送っていました。

 

(イベント用に沢山焼いたパンのごく一部。バックヤードには山のようなストックが控える。お客さんが来ることをただ祈るのみです)

 

【日本に於けるパン屋の経営デザイン】

 

実はこんな思いをしているパン屋さんは、うちだけではありません。

 

 手間暇かかった焼きたてパンが種類豊富に並び、そのコストパフォーマンスの高さに思わずアレもコレもと手が伸びる。

 

日本の町のパン屋さんのよくある光景です。

 

実はこの光景を維持するために、日本の町のパン屋さんは、金銭面でも、体力面でも、非常に大きな代償を払い続けています。

 

その代償とは、薄利多売と長時間労働の悪循環、それに食品ロス

 

加えて、昨今の原材料費や光熱費の異常な高騰が、薄利を更に削ります

 

現実問題、生涯パン屋を貫くなんて、今の日本じゃ無理ゲーです。

 

お金か健康、どちらかが尽きた時が最後。

 

そこにはハッピーエンドの影すら見えません。

 

でも、一生パン屋でいたい】

 

パンで人を幸せに出来れば、パン屋冥利に尽きるー。

 

そんな想いを心の支えに、ここまで、本当に精一杯の情熱と沢山の時間を費やして来たんです。

 

だけど、開業から4年目に差し掛かる頃には、エンドレスでただ繰り返されるパン焼きの日々に、心身は完全に瀕死の状態、もう正直そんな想いはすっかり忘れていました。

 

せっかく増えたお客様を逃さないためには、例えそれが自分たちの限界を遥かに越えていようとも、山ほどのパンを、来る日も来る日もただ焼き続ける他ありませんでした。

 

でないと、その月の支払いすら危うかったからです。

 

案の定、疲れきってミスが増え、無駄になるパンや食材が増えていきました。

 

睡眠不足による疲れが判断力を鈍らせる

 

配達途中に何度も居眠り事故をおこす

 

物事を拗らせる事が増え、余計な心労がどんどん嵩んでいきました。

 

精神的にも追い詰められ、夫婦喧嘩が絶えませんでした。

 

果てはお世話になった方達やお客様にまで悪態をつく始末。

 

優しさや思いやりなど、全く持ち合わせていませんでした。

 

自分への怒りや虚しさ、憤りをどう処理していいのか分からず、泣き叫び、暴れました。

 

暴れて物を壊しながら、どんどん人が変わっていく自分を俯瞰で眺める自分がいました。

 

この頃の僕らのパン作りは、数と種類の確保が最優先で、もう素材や手段なんて選んでいられませんでした。

 

そんな自分のパン作りにも、もう嫌気がさしていたんです。

 

砂糖と油まみれの不健康な美味しさで、お客さまをほんの一瞬喜ばせるだけ。

 

健やかさとは真逆でした。

 

だから、お客様を本質的に幸せに出来ていない事を、自分たちが一番知っていました。

 

僕らは、いったい何のためにパンを焼いているんだろう。 

 

そんな思いが頭から離れませんでした。

 

目から精気が消え、同じ姿勢でこわばった身体は、不規則で栄養の偏った食生活で日に日にブクブク膨れ上がる。

 

何ひとつとして、生きる楽しみなんてなかったような気がします。

 

こんな不健全な自分達が焼くパンが、健やかなはずがありません。

 

そんなパンが、食べる人を幸せに出来るわけがないー。

 

とうとう僕らは、自尊心までも完全に失いました。

 

【究極の選択を迫られる】

 

苦境を誤魔化しながら何とかやってきた僕らにも、とうとう経営に物理的な限界が訪れ、最終決断の時が来ました。

 

僕らに残された選択肢は、多くありませんでした。

 

低空飛行のまま、燃料が切れ、墜落するのをただ待つか。

 

起死回生を狙って、抜本的に仕組みを構築し直すか

 

小さな家族が増えた僕らには、もう迷いはありませんでした。

 

僕らは、後者の道を選ぶことにしました。

 

先ずは、自分たちが幸せについて考え、学び、心身ともに穏やかで健やかになろう。

 

その目で人々の暮らしを見つめ、そこに則したパンとその在り方を探究し、素材と製法を見直そう。

 

 従来のやり方にとらわれず、自分たちが掛けたコストや熱量に見合う対価の取れる販売方法を模索しよう。

 

そして望んでくださる方に、心を込めて届けよう。

 

そんな前向きな気持ちで全力を尽くせば、たとえ夢破れたとしても、胸を張って看板を下ろせるー。

 

パン屋の長い1日をずっと一緒に過ごし、自由奔放に振舞う、無邪気な娘を眺めながら、そう決意しました。

 

(当時1歳の娘と家内。うちには大きなマダムと小さなマダムがいます) 

 

【問題の種を探せ】

 

そこから、自分達の問題点、即ち、日本の町のパン屋さん経営の問題点を徹底的に分析しました。

 

一般的に、日本の町のパン屋さんの主力商品といえば、嗜好性の高い、凝った作りの菓子パンや惣菜パンです。

 

ところが、薄利多売と長時間労働の悪循環も、パンや食材の廃棄も、これら菓子パンや惣菜パンを商品構成の軸に据えている事に大きな問題があると、気づいたんです。

 

そもそも、日本の町のパン屋さんは、パン作りにとことん手間をかけます。

 

ところが、日本のパンの価格の相場感が極めて安い為に、かけたコストを正しく価格転嫁し難いのが現状です。

 

どうしても、町のパン屋さんの焼くパンの価格は、スーパーやコンビニで販売される大手の安価なパンの価格と比較されます。

 

町のパン屋さんは、手間暇かけた作品が買ってもらえない事が何よりも怖いんです。

 

スーパーやコンビニのパンより高くて買って貰えないくらいなら、同じくらいの安値を付けてでも買って貰える方を選んでしまいます。

 

となると、売り上げを確保するには、数を多く買ってもらう他無い。

 

結果、とことん手間暇をかけた安価なパンを、命を削って沢山作り続けるしかなくなるわけです。

 

それに、昨日たくさん売れたパンが、今日も同じくらい売れる保証はどこにもありません。

 

急なお天気の変化で、客足がぴたりと止まる事もあります。

 

でもパン屋は、沢山パンを焼いて、ただお客さんを待つしか無いんです。

 

それこそ祈る様な気持ちでー。

 

これが、日本の町のパン屋さんが、薄利多売と長時間労働の悪循環や、パンや食材のロスから抜けられない仕組みです。

 

当然、消費者はそのコストパフォーマンスの高さと、その量と種類の多さに喜びます。 

 

消費者が喜ぶほど、町のパン屋さんの負担は増え苦しくなります。

 

数値化されにくい作り手の手間や犠牲になっている生活時間なども計算するならば、日本の町のパン屋さんの大半の経営状態は、破綻同然といっても過言ではないでしょう。

 

一般的に、パン屋さんを志す人は、優しい人が多いように感じます。

 

顧客が喜んでくれるならー。

 

そう思うんです。

 

けれど残念なことに、顧客に良かれと思いとるその行動は、緩やかな自殺行為といっても過言ではありません。

 

どうやら日本でのパン屋の在り方には致命的なエラーがあるようでした。

 

じゃあどうする? 

 

なかなかの難問です。

 

その解決には、成功例、お手本が必要だと感じました。

 

(手が込んでいながら低価格に抑えた菓子パンや惣菜パンでいっぱいの当時の店内)

 

【本場から温故知新する】

 

世界中には、パンを主食とする国が沢山あります。

 

パンが長い歴史の中で淘汰されず続いてきた実績があるという事は、パン屋さんがビジネスとして健全な状態で存在している証拠です。

 

その秘訣を探るべく、パンの本場パリと日本のパン屋さんをくらべてみました。

 

パリのパン屋さんには、日本のパン屋さんと比べ物にならない量のパンが並んでいます。

 

両方を比べてみると、フランスのパン屋さんでは、素朴な食事パンの比率が圧倒的に高いことがわかります。

 

(パリのパン屋の風景、棚のほとんどをシンプルで大ぶりな食事パンが占める)

 

店内の様子を眺めていると、買い物客の殆どが、自宅での食事で使うバゲットや、カンパーニュなどゴロゴロと大きな食事パンを購入していることに気づきます。

 

パリ市民にとって、これらのシンプルな食事パンは、暮らしに欠かせないもの。

 

それは、日本のお米と同じ、暮らしの糧、なんです。

 

 

日本でも食事パンを焼く店は多いですが、店舗のメニュー全体の1割から2割がその相場。

 

ざっくり言えば、パリと日本のパン屋さんのメニューの構成比は真逆です。

 

つまりパリでは、食事パンが販売の軸です。

 

美味しい食事パンを焼くには、発酵や熟成の管理が大切、だから経験や知識が必要です。

 

ですが、そのパン作りの秘訣は、作り手が実際に掛ける手間よりも、素材そのものや酵母、自然環境にゆだねる要素が大変大きいんです。

 

菓子パンや総菜パンに比べると、食事パンは作業自体かなりシンプルで、使う素材の種類も少ない。

 

故に、食事パンの製造販売に掛かる経費と利益のバランスはかなり理想的といえます。

 

調理の手間をかけずにそのまま食べられる菓子パンや総菜パンと違い、食事パンを美味しく食べるにはそれ相応の手間や料理の準備が必要ですが、その手間は消費者自らが各家庭で負担してくれるので、パン屋の手間は格段に軽減されます。

 

フランスのパン文化の真髄は、パンを食事のいち素材としてとらえ、消費者がその創意工夫を楽しむ事。

 

それが暮らしをクリエイティブにしたり、大切な人とテーブルを囲む時間に彩を添える訳です。

 

つまり、パンが文化の一端を担っているんです。

 

どうやら、日本の町のパン屋さんの様に、何から何までパン屋が抱え込んでも行き詰まるばかりで。

 

パリのパン屋さんの様に、消費者にも手間と時間を負担してもらうことで、パン屋は生業としてうまく循環するようです。

 

では、パリのパン屋さんの菓子パンやサンドイッチは手抜きなんでしょうか?

 

いえ、そこは種類が少ない分しっかりと手間暇掛けることが可能で、自ずと完成度が上がり、消費者の満足度もあがります。

 

つまり、種類の多さではなく、質で勝負している訳です。

 

パリでは、家族分の食事パンを沢山と、定番のおやつを少し買うのが、パン屋さんでのお買い物の定番の様です。

 

そして、どちらのパンにも共通して言えるのは、流行や斬新さとは無縁という事。

 

パリのパンとして代表的なバゲットにしろクロワッサンにしろ、ずっと昔から変わらず愛されてきたものばかりです。

 

最早DNAレベルで親しみがある美味しさは、幅広い年齢層に支持され、安定的な売り上げを担保します。

 

その効能は仕入れ面にも及び、定番の素材を永久的に継続して使うことで、仕入れ量や価格、在庫の管理が安定します。

 

流行に合わせてあれこれと新しい商品を作り、その都度違う原材料を仕入れては、短い流行が去れば廃棄する。

 

日本の町のパン屋さんにありがちな、そんな無駄とは無縁です。

 

つまり、パリのパン屋が長く続いてきた背景には、それ相応の秘訣と理由と工夫、それに日本とは大きく違う消費者のパンに対する理解と認識の違いがあったんです。

 

パンとは流行を追う事ではない。

 

パンとは、日々の暮らしの根っことなる 

「糧」である、という概念。

 

これを真似しない手はありません。

 

こうして、僕らのお店がパリのパン屋さんの様に末長く続いていくための作戦を立てました。

 

糧としてのパンの提供に比重を置く事

 

菓子パンは厳選して、定番のしみじみ美味しいやつを少しだけ。

 

あとは、それを理解し楽しんでくれるお客さんを開拓すれば良い。

 

それが僕らの革命の秘策でした。

 

【さあ、実践あるのみ!!】

 

※素材を厳選し、メニューを

 

・天然酵母で醸し美味しさが長持ちする食事パン

・伝統的でシンプルなおやつパンや焼き菓子

 

のみに絞り、その構成比を8対2に設定。 

 

日持ちのしない惣菜パンやサンドイッチなどは廃止しました。

 

(当店のパンに使われる素材の一部。オーガニック認証を取得した素材を中心に材料を厳選、自家培養酵母の特性を活かした健やかなパン作りをしています)

 

会員制と予約制を導入する事で、お客様に計画購入を促し、生産管理を綿密にし、商品や原材料の過去5年以上に及ぶ廃棄ゼロを実現しました。 

 

営業日を週2日まで減らし、並行してメニュー構成を精査する事で、品質と生産効率を向上させ、同時に電気代などの生産コストと労働時間の大幅な削減を実現しました。

 

 ※上記の徹底で、スタッフ雇用の必要が無くなり、浮いた人件費を、原材料の質の向上に充て、顧客満足度を高めて、リピート率を上げました。

 

※原材料も生産工程も全て可視化し、お客様の信頼度が向上するよう努めました。

 

※パンの製造販売だけでなく、製パン技能士の国家資格を活かし、専門学校から業務委託を受け、非常勤講師に就任しました。

 

(健やかさに拘って厳選した素材と製法で焼き上げた食事パン達)

 

【大事なのは仕事だけじゃない】

 

作る者が健やかでなければ、健やかなパンなど焼ける筈がありません

 

仕事の見直しと並行して、自分たちの暮らしを立て直すことにも、しっかりと取り組み始めました。

 

※暮らしと生活時間を大切に。1日のパン焼きにかける時間を6時間に設定

 

→締め切りがある事で、作業に無駄がなくなり、パン焼きに集中できる様になりました。

 

→生活時間の確保に繋がり、心身の健康を管理するゆとりが生まれました。

 

→家族との時間、自分を見つめ直す時間が生まれ、日常生活と仕事との間に良い循環が生まれました。

 

※食事内容を見つめ直し、食について学びを深め、体質の改善に取り組む

 

→そこで得た知識と経験を、パン作りや顧客へのアドバイスにも反映。

 

満足度を上げる事に繋がりました。  

 

(先ずは自らが健康に。生活を見直し15キロの減量を実現)

(ある日の賄い。きちんとした食事は健やかな暮らしの基本。発酵食品も積極的に取り入れ、しっかりと咀嚼を促すパンと共に、腸環境が整う食事を心掛けています)

 

※始業2時間前の起床で、朝時間を活用。

 

→始業前に、瞑想、日記、運動、散歩のルーティンを実践。

 

その日に向かう準備をし、クリアな頭と健やかな心身で仕事の精度を高めています。

 

(夜明け前の静かな町をゆっくり歩く散歩、心身の調えには欠かせません)

 

【果たしてその効果は。。。】

 

実際、手応えのあるパンが焼けるようになる迄も、それがお客様に受け入れられる迄も、大変長い時間と根気が必要でした。

 

去られるお客様も非常に多く、顧客の新陳代謝が大きく起こった時期でもあり、不安も大きくありました。

 

しかし、後が無かった私たちは、歩みを止めませんでした。

 

結果、私たちが開業時に下敷きにしていたパン屋像とはずいぶんかけ離れた訳ですが、経営は次第に安定していったんです。

 

そして、私たちの変化によって顧客の満足度は向上し、より深く強固な関係性を構築できた実感も持てる様になりました。

 

私たちは、ここに新しい日本のパン屋の姿を見たんです。

 

従来の日本の町のパン屋さん経営が抱えてきた問題を解決する事が、売手と買い手の間に双方良しの関係を実現してくれました。

 

日本のパン業界は、戦後に急速に普及したもので、まだ歴史が浅く未成熟といえます。

 

日本に於けるパンの位置づけを、おやつや軽食に比重の殆どを落とし込んだ為に、売り手と買い手の利潤が不均衡なまま、今日まで来ました。

 

そろそろ日本も、パン屋の方向性の検討と抜本的な改革が必要な時期に差し掛かったと思うのです。

 

そしてそれは、工夫次第で日本でもパンが本質的な文化になる可能性を秘めている。

 

そう考えるようになりました。

 

(ある日の店舗の様子。この日は全部で9種類のメニューで、うち食事パンが7種類。食べ方の提案として、季節の果物を使った自作のジャムも販売。メニューの厳選と予約制の導入、通販の採用で、残品と材料の廃棄は過去5年ゼロ)

(会員様への定期便のパン。店舗販売とは違うメニューで付加価値を持たせています)

(菓子パンは1〜2種類と少ない。写真は小麦全粒粉100%で作ったシナモンロール。素朴で定番のおやつは、幅の広い層に人気)

 

【自分たちの役目を見つける】

 

私たちは次第に、日本の町のパン屋さん経営が安定化していく為には、私たちと同じようなカタチと価値感を提供するパン屋さんが、もっと必要だと考える様になりました。

 

同じようなパン屋さんが増えれば、それを受け取って共感してくれる消費者層はおのずと広がります。

 

広がった消費者がそれぞれのパン屋さんを行き来してくれれば、新陳代謝が進み、健やかで新鮮な循環も叶います。

 

そのためには、パン屋さん同士の情報交換や交流が欠かせないと思うようになりました。

 

幸いなことに、方向転換した私達に、全国各地のパン屋さんが興味を持ってくださって、ご縁をいただくようになりました。

 

その殆どが、それぞれの地で小さなお店を構える、町のパン屋さんのオーナーの方達。

 

それぞれに、これからの自店の進み方について悩みを抱え、その活路を探し求めておられます。

 

そこで私たちは考えました。

 

先ず自分たちが、老後も安定的に経営し続けられる、人生100年時代/ライフシフトを見据えた、町のパン屋さんの新しいモデルとなる店を作ろう。

 

そしてその場所を、既存のパン屋さんやこれからパン屋を志す人、パンに興味のある人たちの交流や学びの場としよう。

 

作る側も買う側も参加できる、新しいコミュニティを作ろう。

 

そこで僕らが実践していることの全てをオープンにして、未来の歩き方の選択肢の一つとして加えてもらおう。

 

奇しくも私たち夫婦は共に50歳。

 

人生100年時代の折り返し地点に立っています。

 

これを私たち夫婦の人生後半戦の使命と決め、その体制を整えるべく、薪窯制作の計画を2021年の春に立ち上げ、歩き始めました。

 

そして現在に至るんです。

 

(最近の交流の様子)

(Bread House Nestさんは千葉県から。Nestさんからはパネトーネを、当店からはベーグルの技術シェアを。共にパン作りをする事は生きた経験と知識になります)

→instagramhttps://instagram.com/bread_house_nest?igshid=MzRlODBiNWFlZA==

 

(kopinさんは長野県から。バゲットを主力品として焼かれてるkopinさんと、100年前の製法を再現してバゲットや当時のパンを共に焼き、造詣を深めました)

→instagramhttps://instagram.com/kopin.bread?igshid=MzRlODBiNWFlZA==

 

(東京のTENERA BREAD&MEALSさんは、自店の開業前に研修としてお越しいただきました。その後開業され、毎年クリスマス企画に当店のクリスト-シュトレンを販売してくださるなど、交流が続いています) 

→instagramhttps://instagram.com/tenera_bread.and.meals?igshid=MzRlODBiNWFlZA==  

 

ここに紹介させていただいた方は、当店にお越しくださった方々のごく一部。

 

北は北海道から、南は沖縄まで、本当に沢山の方とご一緒させていただいてます。

 

皆さんと一緒にパンを焼く中で、学ぶ事が本当に沢山あるんです。

 

また、同じ釜の飯を食う事で得ることが、本当に多い。

 

パンやパン作りの事は勿論、経営のことから人生哲学に至るまで、話題は尽きることがありません。

 

僕らには、心強い仲間が、全国に沢山いるんです。

 

☆写真掲載させていただいたBread House Nest様、kopin様、Tenera Bread and Meals様には、このプロジェクトを行うこと、名称掲載を行うことの許諾を取得しております。

 

【究極の温故知新で、日本のパン屋の未来を切り開く】

 

戦後、日本でアメリカを中心とした小麦の普及活動と共に、日本にパン屋さんが本格的に広がった時には、既に現在の形にかなり近いものでした。

 

外国で普及したパン屋という文化は、メソポタミアの原祖のパンから続く歴史の上で、必然として生まれました。

 

いわゆるゼロイチが、そこにはありました。

 

その歴史のかなり最後の方だけを切り取って、私達日本のパン業界はスタートしたわけです。

 

海外の先人が長い時間と苦労を積み重ねて得たノウハウの、美味しいところだけを切り取りスタートできた日本のパン業界は、後進であったが故にラッキーだったと言えます。

 

だけどその一方で、本当はそのゼロイチから経験しておかなければならなかった事がたくさんあります。

 

それを学ばずに来た弊害を、私のほんの短いパン屋人生の中でさえ、幾度も感じてきました。

 

変な言い方ですが、自分たちも含め、日本のパン文化は、海外のそれと比べると、どうもまだまだ本物とはいえない様に思うんです。

 

表面は立派に見えるけれど、却ってそれが薄っぺらさに拍車をかけているように感じてなりません。

 

それもこれも、このゼロイチ経験の有る無しが大きく作用している様に、私は感じています。

 

お店として体制を変えて、海外のパンにより近いものを目指して焼くようになって、海外のパン文化の奥深さをより強く感じるようになりました。

 

だからこそ、自分たちにも、自分たちと同じような方向性を目指してるパン屋さんにとっても、もっとしっかりした根っこが必要だと感じるんです。

 

私たち日本のパン屋さんのほとんどは、その修行のスタートから、製粉会社から粉を仕入れ、安定して発酵してくれるイーストを使い、ミキサーを使って生地をこね、電気制御の発酵機で生地を管理し、電気オーブンで自在に温度設定してパンを焼くことを学びます。

 

逆に言えばその方法しか知らないわけで、たとえプロといえど、整った環境でないと思うようにパンが焼けない場合がほとんどです。

 

長年そこにものすごく危機感を感じていた私は、店の転機を機に、それまで殆ど手がけたことのなかった自然酵母によるパン作りに挑戦を始めました。

 

しばらくして、小麦の粒を農家さんから直接頂いて、自分で石臼で製粉する事にもチャレンジし始めました。

 

(自店の石臼。小麦の玄麦を挽いて、新鮮な全粒粉を作ります)

 

そしてそれまでミキサーで行っていた生地作りを、全て手捏ねに変更しました。

(↓現在のパン作りの様子の動画、私のInstagramより)

https://www.instagram.com/reel/CZAK5u5F9hz/?igshid=MTIzZWMxMTBkOA==

 

最初はまともに商品にならず大変苦労しましたが、いろんな情報をもとにあきらめずに続け、今ではしっかりしたパンが焼けるようになりました。

 

(↑初めて起こした酵母で焼いた最初のパン。殆ど膨らんでおらずカチカチで驚くほど味気ないものでした)

(↑現在のパン。最初の酵母を継ぎ足して7年経ちます。以前よりずっと感覚的なパン作りが出来るようになりました)

 

この挑戦を経て、パンというものを、マニュアルとか情報ではなく、体感として理解しました。

 

そして、今のパンとパン屋の欠点に気がつきました。

 

鍛え直す、じゃないけれど、ある程度キャリアを経たうえで、パンの原点を知ることは、日本のパン屋さんがこれからを生き抜いていくうえで、大きな礎になると感じました。 

 

パンがグッと変わったんです。

 

まだまだ足りないものはあるけれど、本物に近づいた感覚がありました。

 

温故知新は大事だ。

 

これをもっと推し進める必要がある、そう思ったんです。

 

【そうだ、薪窯でパンを焼こう】

 

現時点で私たちが学ばなければならない事を考えました。

 

手で生地を捏ねることは、設備投資の必要もなく、思い立った日から始められます。

 

寝かしは、少し準備が必要ですが、工夫で何とか態勢は整えられます。

 

問題は、焼き、でした。

 

海外では、その昔、煉瓦で組んだ窯に薪をくべ、熱源とすることでパンを焼いていました。

 

私たちパン屋が、昔のパン屋をイメージするときに思う浮かぶのも、この薪窯です。

 

だったらこれを再現すれば、最高の温故知新が叶う、そう思いました。

 

海外では村にある大きな薪窯を皆でシェアして使う文化があります。

 

私たちが大きな薪窯を作れば、そこをパン屋さんの学びの場としても、暮らしの賄いを作る場としてもシェアすることができる。

 

それに、地震などの非常時にライフラインが断たれたとしても、手持ちの材料を使って、手で生地を捏ね、薪で火を起こせばパンは焼ける。

 

料理だって可能です。

 

焼きたてのパンと暖かい料理があれば、被災した人達の気持ちの大きな支えになるでしょう。

 

そうだ、薪窯を作ろう。

 

それも自分たちの手で!

 

そう心に決めました。

 

(薪が轟々と燃える炎で、窯が温められる様子。)

 

【山を磨く。薪でパンを焼くことで叶う社会貢献のカタチ】

 

こんな経緯を経て、私たちは薪窯づくりを思いつく事になった訳ですが

 

次第に、ここまで辿り着く事ができたのは、12年前の開業以前から、本当に沢山の方のお力添えがあったお陰だとつくづく思うようになりました。

 

その方達のご恩に応えたい。人の役に立ちたい、地域に貢献したい。

 

そんな想いが自分たちの中で、自分を突き動かすモチベーションとして、日増しに強くなっていました。

 

もし、自分の生業であるパン作りが、私たちと顧客の間だけの「双方よし」だけではなくて

 

社会や地球に貢献できるもの、すなわち「三方よし」になるならば、こんな素晴らしいことはないと思いました。

 

だけど、それをどう落とし込めばいいのか、その時はまったくわかりませんでした。

 

【薪文化さんとの出会い】

 

薪窯のことについて調べつつ、手探りで準備を進める中で、薪の調達のことも早めに考えなきゃいけないねと、家内から提案があり、早速、薪について調査を始めました。

 

私たちのお店がある和歌山県は、豊かな自然に囲まれた地域で、山も多い。

 

だったら調達には苦労しないだろうと、正直高を括っていました。

 

ところがいざ調べてみると、森林資源豊富な和歌山県に於いても、薪の加工販売をされてる業者さんが大変少ないことを知り、業者さん探しは難航を極めます。

 

ところが、そこに光を齎したのは、家内の直感。

 

小さな記事の見出しを見つけ、その情報に賭けることにしました。

 

お陰で、ぜひこの方にお願いしたいと思う薪業者さんとご縁が繋がったんです。

 

それが和歌山県橋本市の山間にて、薪の加工販売を手掛けておられる「薪文化」さんでした。

https://makibunka.jp/

 

早速お時間をいただきお話を聞かせていただくことになりました。

 

ところが、そこで薪の加工販売が余りにも過酷で、しかも大きな問題と背中合わせである事を知ります。

 

ここで、薪業者さんが少ない理由を知る訳です。

 

しかし、薪文化さんは、その解決に向けて、決して大袈裟ではなく人生を捧げてらっしゃいました。

 

その尊い理念に僕たちはいたく感動しました。

 

まさか、薪作りの現場を見て、その背景に涙を流すことになるなんて、思いもよりませんでした。

 

(大きな木を伐りだし、整形し、時間をかけてしっかり乾燥させて初めて「薪」になります)

 

恥ずかしながら、山の働きが環境全体や私たちの暮らしと如何に密接に関係し影響を与えているかを、私たちは全く理解していませんでした。

 

薪文化さんとのご縁を通じて、自分たちでも山について調べて、木の育成や管理、伐採、加工など、山そのものと山に携わる人達が、現状、根深い問題を抱えていることを知ることになります。

 

山とそこに生息する木々には、適切な状態があります。

 

林業には、木々を販売するために伐採するだけではなく、山を適切な状態に管理する機能もあるんです。

 

山は、人の手が入らず木が多くなり過ぎても、反対に土地や資源の利用の為に木が伐採され少なくなり過ぎても、悪い影響を及ぼします。

 

山と林業の歴史は、経済の動向と密接に関係し、ずっと翻弄されてきました。

 

※林業の衰退や山の放置による影響の一部

 

・生態系の維持や生物多様性の減少

・空気品質への影響

・土壌浸食と地滑りの増加、洪水リスク

・水資源の減少、質の変化

・農業や資源利用の減少

・雇用と地域経済への影響など

 

[山の変化は海にまで及ぶ]

山の衰退は、そのまま環境や生態系を変えてしまう事であり、水害や木材資源や雇用などの短期的に起こりえる問題ばかりでなく、未来の地球そのものに大きな影響を与えます。

 

だから「山を磨く事が大切」だと薪文化さんは言います。

 

「山を磨く」とは、山をコツコツと丁寧に調えて、本来持つ力がピカリと光るまで磨いて甦らせ、それを持続するよう努める事だと、私は解釈しています。

 

一言で山を磨くといっても、そこにかかる熱量も、範囲も、そしてかかる時間も、私達の想像を遥かに超えるものです。

 

薪文化さんは、薪の加工のみならず、山の環境保全、林業家さんのお仕事の範疇である原木の切り出しの作業までお仕事を広げられてます。

 

また、山の保全には人や機械、車や重機のチカラが欠かせないため、未開の山を確保して、環境のバランスを考えながら山を削り、その通り道を作る事も始められてます。

 

また、これから薪のお仕事を始めたい方達のお手伝いや育成にも取り組んでおられます。

 

 

(環境のバランスを考えながら、軽トラックがやっと通る程度の最低限の林道を作っていく様子)

 

「薪は自然が無償で再生してくれるエネルギーのひとつです。

 

わたしたち日本人はこれまでの暮らしに、化石エネルギーや原子力、

自然(水力・風力・太陽・地熱・波力・重力・バイオ/植物油・薪・炭・草・糞)など様々なエネルギーを使い

、その功罪を経験しています。

 

これからの世代は子孫に受け継がれる適材適所のエネルギー使いをするでしょう。

 

今、無用とされ荒れ果てた日本の雑木林を活かす「薪の文化」。

 

自然を見事に利用・共生させ、お国を楽園に育んだ江戸時代の知恵や技術は、ほんの少し前の日本にありました。

 

「おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に・・・。そして、足るを知る」。」 

 

これは、薪文化さんのホームページにある文言です。

 

まさに温故知新です。

 

(薪文化さんから頂いた、自作の山と環境と暮らしの循環を表したイラスト。旧暦や新暦といった、経済優先の時間軸と自然の営みを軸とした暦にまで関係性を広げて考えてらっしゃいます。)

 

☆今回のクラウドファンディングのチャレンジに際して、薪文化様からプロジェクトを行うこと、名称掲載を行うことの許諾を取得しております。

 

【薪とパン、温故知新で繋がる】

 

便利さや目先の利益の追求で荒れた山の現状を、かつての日本の暮らしにあった山との共存を手本にすることで正しい方向へ向けていく。

 

ここにも、私たちが目指す温故知新の姿がある。

 

薪文化さんの活動を知って、私たちはそう思いました。

 

そこから、薪の文化の力と、自分たちが目指しているパン焼きの在り方を照らし合わせて、地球の未来について考えました。

 

私たちが薪文化さんの薪を使ってパンを焼く事で、薪の消費が増え、それが林業の健全な持続の一縷になる。

 

私たちは、自身のパン焼きに欠かすことの出来ない薪について学び知る事で、山について学ぶことが出来る。

 

私達のお客さんは、選び食べるパンがどのようにして焼かれるかを理解し、そのパンを食べることが山の保全に繋がり、ひいては地球環境を守る力となる

 

薪でパンを焼く私たちの仕事や、そのパンを選んで食べる皆さんの選択が、お金を得る、空腹を満たすといった「機能」だけではなく

環境の保全の一端を担うという、大きな「意味」も持つことが出来るのです。

 

【パン屋の持つ発信者としての可能性】

 

パン屋は、人々の暮らしにとって身近な存在。

 

老若男女問わない幅の広い顧客層を有し、直接かなりの多人数と接する事ができる、稀な業務形態です。

 

だから、山のことをパン屋が発信すれば、より広い層と多くの人達に知ってもらえる可能性が高くなると思うのです。

 

これなら、私たちが目指す、生産者と顧客、地域貢献、その3つが揃って豊かになる、「三宝よし」が実現できる。

 

この仕組みを、私たちが作る薪窯が実現してくれると確信しています

 

 

[ご支援金の使い道]

 

今回の薪窯制作に伴う費用は、コツコツ用意してきた自己資金や、これまでの業績を評価いただいて得た融資金の中で実現する心算でした。

 

ところが、建材の調達や設計の決定が非常に難航し、薪窯の製作に取り掛かり始める時期の目処が、当初の予定よりかなり長引いています。

 

加えて、地盤に問題が発覚、改良工事が必要となり、予定外の時間超過と資金の出費が立て続けに重なりました。

 

今回、クラウドファンディングに挑戦する決意をしたのは、上記の理由から発生した想定外の出費の補填を、皆様からのご支援にお願いしたい思いからです。

 

そして、今回のクラウドファンディングを通して、1人でも多くの方に、日本の町のパン屋さんの現状と山の問題をお伝えしたいと考えた次第です。

 

今回の目標金額の60万円は、自作する薪窯の心臓部である炉床とその覆いになるフランス製耐火断熱煉瓦の購入費用の一部に充てさせていただきます。

 

【最後に

 

私達の再出発を「寧暮/neibo」と名づける事にしています。

 

ご縁あるこの和歌山で、また歩き始める事になりました。

 

まず自分たちが「丁寧に暮らす事」を目標に、生活の基礎である衣食住にじっくりと向き合い、学んで、そこから得るものを発信し、沢山の方とシェアしていきたいと思います。

 

パン屋には、人と人、モノとモノ、そして想いと命を繋ぐ力があるとずっと感じてきました。

 

これからが、私たちの本領の発揮だと思います。

 

ですが、まだまだ未熟な私達です。

 

皆さんの叱咤激励があってこそ、正しい未来に進む事ができると思ってます。

 

どうぞ温かく見守ってください。

 

BAKING GARAGE HARiMAYA

/寧暮〜neibo〜

 

旅田勇人、祥子、いと

 

(皆様に見守られ大きく育った娘と、私たちのパン)

 

プロジェクト実行責任者:
旅田勇人
プロジェクト実施完了日:
2024年2月1日

プロジェクト概要と集めた資金の使途

当プロジェクト責任者旅田勇人が、2024年2月1日迄に、薪窯を自作し、開業します。 資金は、薪窯の心臓部である炉床とその覆いになるフランス製耐火断熱煉瓦の購入費用に充てます

リスク&チャレンジ

プロジェクトを実施する上で必要になる資格や許認可について
厨房工事完了後、2024年1月までに飲食店営業許可、及び菓子製造許可を取得、消防の許可をいただき、営業開始となります
プロジェクトに必要な金額と目標金額の差額について
必要金額と目標金額の差額が出た場合は、自己資金にて充当します。 その際は開業に伴う他の設備や規格の予算の見直しは伴うかもしれませんが、営業実施に差し支えなどはございません

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プロフィール

和歌山の海に程近い地で、50歳の夫婦と8歳の娘の3人家族が営むパン屋。 自家製粉の国産小麦やライ麦を中心に、天然酵母でしっかり醸した素朴なパンとお菓子を、てくてく歩くようにマイペースで焼いてます。 「寧暮/nei-bo」という新しい屋号の下、再スタートの予定。 「丁寧な暮らし」について考えていきます。 人生100年時代/ライフシフトを見据えた、これからの町のパン屋の働き方と在り方の提案と、パン焼きを通した社会貢献の実現を目指しています。

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リターン

500+システム利用料


お礼状

お礼状

豊かでおおらかなパンの表情を写したハガキに、感謝のメッセージを添えてお送りします

支援者
11人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年10月

1,000+システム利用料


・月イチ定期便会員加入権(有効期限:退会を希望されるまで)

・月イチ定期便会員加入権(有効期限:退会を希望されるまで)

毎月1度お届けする、会員様限定のパンの定期便の加入権です。

注意:このリターンは定期便会員加入権のみです。パンのお代金、送料、代引き手数料は、毎月一度のパンのお届けの際にお支払いいただきます。

注意:発送完了予定月は、加入権受付完了後、その後の定期便発送スケジュールの希望など、内容確認の完了を指します。

※月イチ定期便とは、会員様限定のパン通販。

旬を感じる限定パンや焼き菓子など、普段の店舗販売や通販では扱わないアイテムが入る、特別なパンセットをお届けします。

2000円、3000円、4000円の3コースからお選び頂けます。

薪窯でのパン焼き開始月から退会まで、毎月決まったタイミングで自動でお送りします。

支援者
28人
在庫数
完売
発送完了予定月
2023年10月

1,000+システム利用料


ご来店限定。こだわり珈琲とトーストのセット

ご来店限定。こだわり珈琲とトーストのセット

ご来店限定で、その日のおススメパンをスライス、オーガニックのはちみつや季節のジャムを添えたトーストと、その時々に合わせて選ぶ豆を手挽きし、ネルにてじっくりと淹れる珈琲を、薪窯を眺めながら、ゆっくり楽しんで頂きます。 

支援者
19人
在庫数
完売
発送完了予定月
2025年2月

3,000+システム利用料


店名ロゴ入り手提げバッグ

店名ロゴ入り手提げバッグ

現店舗のロゴを配した、普段使いにしっかり応える布製の手提げバッグです。

広いマチをサイドまで採用、内容物の保形性に優れているので、パン屋さんでのお買い物に最適です。

薪窯完成後は店名を変更する為、希少性の高いグッズになります

支援者
15人
在庫数
完売
発送完了予定月
2023年10月

3,000+システム利用料


※現店舗のおススメパンセット3000円分(送料無料)コース

※現店舗のおススメパンセット3000円分(送料無料)コース

いよいよ最後となる、現店舗で焼いたパンのおススメ詰め合わせ3000円分のセットを、2023年10月から12月までの間に、「送料/約1200円程度を当店負担」にてお届けします。

(クール便をご希望の方は、クール便の手数料は自己負担になります。画像はイメージです。)

支援者
20人
在庫数
完売
発送完了予定月
2023年12月

5,000+システム利用料


寧暮の初焼き薪窯シュトレン

寧暮の初焼き薪窯シュトレン

この新店舗での記念すべき初焼き「薪窯クリスト-シュトレン」を、当クラウドファンディングのリターン限定でご用意します。

ヨーロッパでは、クリスマス前の3週間をアドベントと呼び、キリスト生誕のお祝いの準備を調えながら、楽しみに過ごします。

その間、クリスト-シュトレンを、少しずつ切り分けながら、大切な人とゆっくりいただきます。

お酒に漬け込んだドライフルーツとナッツがたっぷり、自家製のマジパンも入った、発酵菓子です。

2024年のアドベントに合わせて、お届け致します。

支援者
200人
在庫数
92
発送完了予定月
2024年12月

5,000+システム利用料


応援お気持ち5000円コース

応援お気持ち5000円コース

薪窯制作開始から4ヶ月の間、月一度の近況報告と感謝を綴ったお手紙、お店の近況を写したお写真をお送りします。

支援者
20人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年2月

5,000+システム利用料


※現店舗のおススメパンセット5000円分(送料無料)コース

※現店舗のおススメパンセット5000円分(送料無料)コース

今年12月でいよいよ最後となる、現店舗で焼いたパンのおススメ詰め合わせ5000円分のセットを、2023年10月から12月までの間に、「送料/約1200円程度を当店負担」にてお届けします。

(クール便をご希望の方は、クール便の手数料は自己負担になります。画像はイメージです。)

支援者
20人
在庫数
完売
発送完了予定月
2023年12月

5,000+システム利用料


しっかり試し焼きしたい!お願いセット

しっかり試し焼きしたい!お願いセット

本番さながらの試し焼きで焼き上がるパンを、大変お得な価格で。

自家製のジャムを合わせたセットとしてご提供します。

※ライ麦とスペルト小麦のミッシュ
※100年前の製法で焼き上げたファンデュ1/2
※ベーグル3種
※パネットーネ
※自家製ジャム

商品代金、送料など併せて7800円相当のセットを

試し焼きセット価格として5000円でご提供します。

※画像はイメージです

※内容が一部変わる場合もございます。

※あくまでも本番と同じ仕様の製品ですが、試作につき若干の品質のブレはご容赦ください。

※詳しくは本文に経過報告にてご案内させていただきます。

※経過報告は本文冒頭にリンクを貼っております。

支援者
31人
在庫数
完売
発送完了予定月
2024年2月

10,000+システム利用料


薪窯でのパン焼き体験(賄いランチ、お土産パン付き)(有効期限:2025年1月末迄)

薪窯でのパン焼き体験(賄いランチ、お土産パン付き)(有効期限:2025年1月末迄)

薪窯での大きな天然酵母パンのパン焼き体験。賄いランチと自慢のパンのお土産付きです。

(こちらは、新設する薪窯でのパンの窯入れと窯出しの体験の後、ランチをお召し上がりいただき、ご自身で焼いたパン+当店のパンメニューからその日のおすすめパンをお持ち帰りいただきます。)

(体験は窯入れと窯出しのみで、生地作りは含まれません)

支援者
9人
在庫数
完売
発送完了予定月
2024年12月

10,000+システム利用料


賄い付きパン焼き研修権(有効期限:2025年1月末日まで)

賄い付きパン焼き研修権(有効期限:2025年1月末日まで)

製パン業界の方を始め、これから独立を希望される方、伝統的なパン作りに興味のある方まで、酵母種作り、製粉から焼き上げまで、丁寧にレクチャーします。

自慢の健やかで美味しい賄い付きです。

いつもは無料で行っており、この先も同様に続けていく所存ですが、今回はクラウドファンディングのリターンとして、敢えて期間限定で用意させていただきました。

大変恐縮ですが、皆様のご支援、よろしくお願いします!

支援者
20人
在庫数
完売
発送完了予定月
2025年1月

10,000+システム利用料


応援お気持ち10000円コース

応援お気持ち10000円コース

薪窯制作から6ヶ月の間、月一度の近況報告と感謝を綴ったお手紙、お店の近況を写したお写真をお送りします。

支援者
17人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年4月

10,000+システム利用料


第二弾!薪窯でのパン焼き体験(賄いランチ、お土産パン付き)(有効期限:2025年1月末迄)

第二弾!薪窯でのパン焼き体験(賄いランチ、お土産パン付き)(有効期限:2025年1月末迄)

初日で完売した、人気リターンの第二弾!

薪窯での大きな天然酵母パンのパン焼き体験。賄いランチと自慢のパンのお土産付きです。

(こちらは、新設する薪窯でのパンの窯入れと窯出しの体験の後、ランチをお召し上がりいただき、ご自身で焼いたパン+当店のパンメニューからその日のおすすめパンをお持ち帰りいただきます。)

(体験は窯入れと窯出しのみで、生地作りは含まれません)

支援者
2人
在庫数
完売
発送完了予定月
2025年1月

10,000+システム利用料


第二弾!賄い付きパン焼き研修権(有効期限:2025年1月末日まで)

第二弾!賄い付きパン焼き研修権(有効期限:2025年1月末日まで)

初日で完売した、人気リターンの第二弾!

製パン業界の方を始め、これから独立を希望される方、伝統的なパン作りに興味のある方まで、酵母種作り、製粉から焼き上げまで、丁寧にレクチャーします。

自慢の健やかで美味しい賄い付きです。

いつもは無料で行っており、この先も同様に続けていく所存ですが、今回はクラウドファンディングのリターンとして、敢えて期間限定で用意させていただきました。

大変恐縮ですが、皆様のご支援、よろしくお願いします!

支援者
4人
在庫数
完売
発送完了予定月
2025年1月

30,000+システム利用料


薪窯パンの詰め合わせ5000円分×6回分

薪窯パンの詰め合わせ5000円分×6回分

新設する薪窯で焼いた当店のおすすめパンやお菓子5000円分のセットを、2024年2月から7月迄の6ヶ月、「送料/1200円相当を当店負担」にてお届けします。
(クール便をご希望の方は、クール便の手数料は自己負担になります。画像はイメージです。)

支援者
10人
在庫数
完売
発送完了予定月
2024年9月

30,000+システム利用料


第二弾!薪窯パンの詰め合わせ5000円分×6回分

第二弾!薪窯パンの詰め合わせ5000円分×6回分

公開初日で完売した人気リターンの第二弾。

新設する薪窯で焼いた当店のおすすめパンやお菓子5000円分のセットを、2024年2月から7月迄の6ヶ月、「送料1200円相当を当店負担」にてお届けします。

(クール便をご希望の方は、クール便の手数料は自己負担になります。画像はイメージです。)

支援者
10人
在庫数
完売
発送完了予定月
2024年7月

50,000+システム利用料


応援お気持ち50000円コース

応援お気持ち50000円コース

薪窯制作開始から1年間、月一度の近況報告と感謝を綴ったお手紙、お店の近況を写したお写真をお送りします。

最後の月には、この一年の成果を渾身で移し込んだ、2キロの大きなカンパーニュ(田舎パン)をお送りします。

支援者
2人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年10月

55,000+システム利用料


薪窯パンの詰め合わせ5000円分×12回分

薪窯パンの詰め合わせ5000円分×12回分

新設する薪窯で焼いた当店のおすすめパンやお菓子5000円分のセットを、2024年2月から2025年1月迄の12ヶ月、「送料1200円相当を当店負担+パンお代金1回分無料」にてお届けします。

(クール便をご希望の方は、クール便の手数料は自己負担になります。画像はイメージです。)

支援者
10人
在庫数
完売
発送完了予定月
2025年1月

55,000+システム利用料


第二弾!薪窯パンの詰め合わせ第二弾5000円分×12回分

第二弾!薪窯パンの詰め合わせ第二弾5000円分×12回分

初日で完売した人気リターンの第二弾!!

新設する薪窯で焼いた当店のおすすめパンやお菓子5000円分のセットを、2024年2月から2025年1月迄の12ヶ月、「送料1200円相当を当店負担+パンお代金1回分無料」にてお届けします。

(クール便をご希望の方は、クール便の手数料は自己負担になります。画像はイメージです。)

支援者
8人
在庫数
2
発送完了予定月
2025年1月

100,000+システム利用料


パン教室や講習会などの講師出向(有効期限:2025年1月末迄)

パン教室や講習会などの講師出向(有効期限:2025年1月末迄)

製パン歴29年、約10年の専門学校での講師歴、国家資格であるパン製造技能士資格を持つ当店主が、大人数の家庭製パン教室や、プロ向けの講習会や勉強会に出向し、ご希望のテーマに沿ったパン作りと、ご希望があれば創業や経営アドバイスも含めて、親切丁寧にご指導します。全国一律で、交通費、宿泊費も込みの価格です。

支援者
2人
在庫数
完売
発送完了予定月
2025年1月

プロフィール

和歌山の海に程近い地で、50歳の夫婦と8歳の娘の3人家族が営むパン屋。 自家製粉の国産小麦やライ麦を中心に、天然酵母でしっかり醸した素朴なパンとお菓子を、てくてく歩くようにマイペースで焼いてます。 「寧暮/nei-bo」という新しい屋号の下、再スタートの予定。 「丁寧な暮らし」について考えていきます。 人生100年時代/ライフシフトを見据えた、これからの町のパン屋の働き方と在り方の提案と、パン焼きを通した社会貢献の実現を目指しています。

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