こてつとのコミュニケーション

猫は当然ながら日本語が話せませんので、コミュニケーションを取るのは容易ではありません。

なので、こちらが猫をしっかりと観察することが、コミュニケーションの第一歩となります。

 

最も注意すべき点は、猫の食欲です。

猫の体調の変化は食欲に現れやすいので、食欲の減退が見られれば体調不良のサインとなります。

実際に私の経験上でも、食欲を失った猫は何かしら大量に問題を抱えていることが多かったです。

 

次に重要なのは、猫のトイレです。

猫それぞれに個体差はありますが、健康な時のトイレの頻度や量を把握しておけば、排泄に変化があった時にいち早く気づけます。

ただ、野良猫のトイレはどうしても把握できないので、室内飼いしている猫限定になってしまいます。

 

他には、猫の動きや身体に注目してみるのも大切です。

どこか痛そうな素振りはないか、手や足を引きずっていないか、脱毛している部分はないか、できるだけ細かな点まで見てあげることで、猫の体調不良を発見することに繋がります。

 

しかし、難しいのは人に懐いていない猫は、自分が弱っていることを表面へ出さないことです。

おそらく野生で生き残るための自衛策として、自分の弱みを見せないことが本能として残っているのだと思います。

そのため、毎日のようにお世話をしている野良猫でも、触れるほど懐いていない子だと弱っている部分を見せてくれることはありません。

 

こうした着眼点で猫を観察して大切なのは、自己判断で済ませないことです。

少しでも違和感があれば病院へ連れていくか、保護活動のベテランの友人へ相談するようにしています。

 

こてつの場合も、食欲が落ちたことで口腔内の異常に気づけました。

保護されてからの数日はこれまでの飢えからか、口腔内の異常を感じさせないほどの食事量だったのですが、定期的に空腹が満たされる室内飼いの環境に慣れると、口腔内のポリープの影響が表面化して食欲を落としてしまったのです。

 

私にとっては食欲が落ちてくれたことがこてつの異常を早期発見するきっかけになったので、不幸中の幸いではありました。

さらに、病院で詳しく検査を受けることで、肝胆系の数値異常を発見できたのも良かったと思います。

 

今後もこてつの体調変化を見逃さないために、しっかりと観察することでコミュニケーションを取っていきたいと思っています。