経済危機のスリランカ:紅茶農園の子供達に制服・学用品と食料を贈る

経済危機のスリランカ:紅茶農園の子供達に制服・学用品と食料を贈る

支援総額

2,409,200

目標金額 1,900,000円

支援者
201人
募集終了日
2022年8月21日

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2022年07月13日 15:16

紅茶産業と紅茶農園のこと:チャンドラボース先生から

ご支援、応援、まことにありがとうございます!

チャンドラボース先生からもこれまで支援いただいたみなさんに感謝しますとのことです。私からも改めまして、おひとりおひとりに感謝申し上げます。

 

残り38日ありますが、目標達成のためにはより多くの方に知っていただくことが必要です。引きつづき広報を頑張っていきたいと思います!

また、みなさまの力もお借しください!

 

さて、今回は紅茶産業と農園の現状について、チャンドラボース先生から教えていただいたことを基に少し書きたいと思います。

 

紅茶産業は今でもスリランカを支えるものであり、経済危機の状況下でも政府が優先的に燃料や肥料を提供しているという情報もあります。

この点についてチャンドラボース先生に伺いました。

 

紅茶農園の経営母体によって非常に大きな差があり、このプロジェクトで支援する地域の状況はそうした政府の優遇措置に関係なく、厳しいというお話しです。

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現在、スリランカの紅茶農園は経営母体の別によって3つの種類があるとされます。
(1)地方プランテーション企業 Reginoal Plantation Companies(RPC)
(2)国営プランテーション部門 State-owned Plantation Sectors(SOP)
(3)小規模農家部門 Tea Smallholdings Sectors(TSH)

(1)地方プランテーション企業(RPC)による紅茶農園
私企業が経営しており、主に中部州やウヴァ州に分布しています。面積は合計で70,891haでスリランカの紅茶農園全体の約3割を占めます。年間の生産量は約65t(2021年)で、これはスリランカ全体の約22%です。この形態の紅茶農園では13万5000人の労働者が働いていると言われます。一つの農園で200~250haあります。

(2)国営プランテーション部門(SOP)による紅茶農園
政府が運営しており、主に中部州を中心とした中央高地に広がっています。面積は合計で9164ha、スリランカの紅茶農園全体の4.3%で、生産量も9.8t(2021年)であり全体の約3.3%を占めるのみです。ここで働く労働者は約1万1000人です。

(3)小規模農家部門(TSH)による紅茶農園
これは家族経営の紅茶農園です。主に、サバラガムワ州や南部州に広がり、約40万人の経営者が居るとされています。実は、耕作面積も132329haと、3つの種類の紅茶農園のうち最も広く(全体の62.3%)、また生産量も224.3t(2021年)と全体の75%近くにのぼります。TSHの農園のうち、88%が12ha以下、そのうちの更に87%が3ha以下の小規模な農園です。

(3)のような家族経営の小規模紅茶農園は、それ以前からありましたが、1975年の土地改革により大規模な紅茶農園が国有化され、その農園が高地シンハラ農民を中心に再分配されたことによって増大することとなりました。
現在、TSHによる小規模紅茶農園は、小規模紅茶農家局(Tea Small-holdings Authority)はじめ、紅茶研究所(Tea Rearch Institute)、国立プランテーション運営機構(National Institute of Plantation Management)など様々な政府系機関によって支援されていると言います。


***

本プロジェクトが支援するのは、(1)地方プランテーション企業(RPC)による紅茶農園で働く労働者の方々が住む地域です。
地方プランテーション企業の大規模な農園も、1975年までは主にイギリスの企業によって運営されていましたが、土地改革時に国営化され、1992年以降は更に私企業に譲渡されました。
そこで働く人々の多くは、イギリス領時代に南インドからスリランカに来た労働者移民の子孫(4~5世代目)がその多くを占めます。

今もイギリス領時代に建てられた長屋で暮らし、100年以上前からほとんど変わらない手摘みによる紅茶葉の収穫や、茶の木のメンテナンス、農園内にある紅茶の加工工場での作業を行っています。

その給与は日給制、つまり働いた日数に応じて支払われます。2019年の労働協定によって日給を1000LKRまで値上げすること、1カ月につき25日の労働を確保することが決められましたが、コロナ禍により月の労働日数は平均で10日に制限されています。これは現在に至っても同じ状況が続いているとのことです。

つまり10日×1000LKRで一家に2人労働者が居たとして月の世帯収入は20000LKRになる計算です。スリランカの2019年の世帯収入・支出調査によると月の収入が26931LKR以下の世帯は、最も貧困である世帯にあたるとされていることからもその厳しい経済状況が分かっていただけるかと思います。

 

***


スリランカの紅茶農園の作業は今も機械化されておらず労働集約的です。しかしその一方で、大規模農園の労働者数は減少しています。現在では、現金収入を求めて紅茶農園出身者が都市部のサービス産業(ホテルや商業施設)での労働に就いたり、中東地域への海外出稼ぎに出たりしています。

(これには教育程度が上がるにつれて紅茶農園の労働が忌避される傾向があることも関係していると思います。)

海外への出稼ぎは主に女性が多く(中東地域の住み込み家政婦として働く人が多いため)、そのために家に残される子供への影響が懸念されています。

(ちなみに海外出稼ぎは紅茶農園だけでなくスリランカ全体にみられ、残される家族の問題は国全体の社会問題として指摘されています。)


また、大規模紅茶農園の労働者は、労働者条例によって、学校教育を除く社会福祉を紅茶農園の経営者に依存するようになっており、国家の開発政策から取り残されていると言われています。


***


大規模紅茶農園では滞在調査の許可を得ることが難しいために、研究者も調査をする際には、既に運営企業や管理省庁とのコネクションがある現地のNGOを頼っていくという話を聞きます。
そうした状況にあって、紅茶農園で暮らす人々の「リアル」な現状を知ることはなかなか難しいと思っています。

今回伝聞の形になりましたが、この記事によって少しでも状況を想像していただければ幸いです。

リターン

4,600+システム利用料


紅茶25g・感謝のメール

紅茶25g・感謝のメール

およそ子供ひとりの制服・学用品がまかなえる金額です。
◎スリランカ産紅茶葉25g
◎ 感謝のメールをお送りします。
◎ 学校へ物資を届けた様子を写真でお伝えします。

申込数
79
在庫数
完売
発送完了予定月
2022年12月

7,500+システム利用料


紅茶25g・ポストカード・感謝のメール

紅茶25g・ポストカード・感謝のメール

およそ子供ひとりの制服・学用品・栄養のある食料3ヵ月分がまかなえる金額です。
◎スリランカ産紅茶葉25g
◎スリランカのポストカード
◎ 感謝のメールをお送りします。
◎ 学校へ物資を届けた様子を写真でお伝えします。

申込数
20
在庫数
29
発送完了予定月
2022年12月

4,600+システム利用料


紅茶25g・感謝のメール

紅茶25g・感謝のメール

およそ子供ひとりの制服・学用品がまかなえる金額です。
◎スリランカ産紅茶葉25g
◎ 感謝のメールをお送りします。
◎ 学校へ物資を届けた様子を写真でお伝えします。

申込数
79
在庫数
完売
発送完了予定月
2022年12月

7,500+システム利用料


紅茶25g・ポストカード・感謝のメール

紅茶25g・ポストカード・感謝のメール

およそ子供ひとりの制服・学用品・栄養のある食料3ヵ月分がまかなえる金額です。
◎スリランカ産紅茶葉25g
◎スリランカのポストカード
◎ 感謝のメールをお送りします。
◎ 学校へ物資を届けた様子を写真でお伝えします。

申込数
20
在庫数
29
発送完了予定月
2022年12月
1 ~ 1/ 6

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