プロジェクト概要

プロジェクトの終了が報告されました

 

 

皆さまは、ラオスの現状をご存知でしょうか?

 

ASEAN経済共同体に加盟していますが、都市部と農村地区の経済・医療格差が著しく、発展途上国の一つです。

 

そんなラオスにあるヘルスサイエンス大学で、教育や診療を行う女性歯科医師ソクサバン・ボンサ先生。

 

初の女性研究者としてラオスで活躍することで、女性歯科医師の励みになりたい!母親や子どもの立場に立って、保健医療を進めていきたい!

 

そんな彼女の思いを実現させるため、歯学博士を取得をサポートするためのプロジェクトを立ち上げました。

 

 

発展途上国で医療を発展させるためのサポートを行っています。

 

はじめまして、日本大学の歯学部教員の中島一郎と申します。私は、平成19年度に文部科学省の国際教育協力事業として、ラオスの唯一の医療系大学であるUniversity of Health Sciences(ヘルスサイエンス大学)の歯学部に、教育支援活動を行いました。そこで、教材開発や修士課程の設立など、ラオスの医療従事者とさまざまな交流を続けていました。

 

その事業終了後も、引き続き教育支援活動を継続していきたいと思い、同じくグローバルな医療人の育成に取り組まれている先生方と共に、一般社団法人保健医療ネットワークを設立しました。

 

近年、医療分野では通信技術(医療ICT)が普及しており、遠隔医療の普及を通じて様々な国同士で医療情報を提供・共有する環境が整備されてきています。一方で、発展途上国では医学・歯学教育水準や診断・治療の基礎技術が遅れており、その医療格差が問題となっています。

 

そこで私たちは、発展途上国の医療支援を志す医療従事者や学生の現地での研修・医療活動のサポート、途上国の遠隔医療の普及のための診断・技術研修を大学や医療機関に対して行っています。

 

私たちがメンバーです

 

大学の支援スタッフとして活動していたソクサバン先生。彼女からラオスの現状を聞きました。

 

そんな私たちがソクサバン・ボンサ先生と出会ったのは、文部科学省の国際教育協力の事業で、農村地区を訪れたことがきっかけでした。彼女は、ヘルスサイエンス大学の支援スタッフとして、学童歯科検診活動をしていたのです。


明るく前向きなで、周囲の人々を暖かく包み込む優しさと行動力がある彼女は、子どもの虫歯予防に熱心に取り組む一方、英語が堪能で海外の研究論文を良く理解しており、診療と研究ができる有能な歯科医師です。

 

そこで彼女から、ラオスの現状を聞きました。

 

―歯の健康に対する意識の低さ 

農村地区の歯科検診では、虫歯、歯肉炎、噛み合わせの異常などのトラブルを抱えている子どもが多い傾向が確認されており、その原因として、農村地域で歯ブラシの習慣が少なく、子どもが歯ブラシの使用法を知らないという現状があります。

 

―専門家の人材不足

その国の保健医療状況を示す、5歳未満児の死亡率と妊産婦死亡率を見ると、ラオスの5歳未満児の死亡率は54人(2010年:35位)、妊産婦死亡率は660人(2005年)と高い傾向にあります。このように、周辺国に比べてラオスの保健医療状況は深刻な状況です。

 

その理由としては、医療・医学分野の教育体制が周辺国よりも遅れており、教育・研究の指導者が不足していることが挙げられます。ラオスの医療従事者(医師、看護師及び助産師等)の数は、3,873 名で、人口 1,000 人に対し、0.69 人です。これは WHO が推奨している基準(1,000 人あたり 2.5 人)を大きく下回っているのです。

 

中でも、医科や歯科分野での専門医は特に不足しています。さらに多くの医療従事者は大学のカリキュラムでの実習・研修などの初期のトレーニングしか受けておらず、教育研究の指導の責任を担う博士号を取得した医師・歯科医師の数は限られています。その結果、高度な医療技術を学ぶ機会が少ないの現状です。

 

歯ブラシ指導の様子

 

ラオス初の女性歯学博士として、その活躍が期待されています。

 

ソクサバン先生は、その現状を変えようと日本で私たちと共に研究に励んできました。

 

<研究内容>

■乳幼児の虫歯罹患率と家庭環境(生活習慣・経済状況)の関連性を調べることで

虫歯予防に対する予防指導プログラムを作成する

■成人の口の中にできる腫瘍の疫学的調査を行い、生活環境との関連をみつける

■顎のレントゲン画像から、子どもの全身の発育や骨密度を調査する解析方法を開発する

■口のなかの腫瘍など病気組織を採取して、その鑑別を免疫染色技術で明らかにする

 

その成果が認められ、日本での博士号の取得が見えてきたのです。

 

現在、ラオスで博士号を取得している大学教員の歯科医師は4名。しかし国内では歯学博士を審査・授与する教育機関がないため、2名が韓国、1名がベトナム、1名が日本の大学で歯学博士号を取得しています。

 

また、その全員が男性であり、女性は一人もいません。ラオスでは、伝統的に女子は家事の重要な労働力という慣習があります。そのため男子に比べて女子に対する教育が軽視されるという現状があります。


ここでラオス初の女性の歯学博士が誕生することは、子どもや母親の立場での保健医療が進むことが期待されることに加え、ラオスで活躍したいと考えている女性歯科医師の励みにもなるのです。

 

指導者不足のため、医療は発展していきません

 

<ソクサバンさんが博士を取得する事で…>

■日本の歯科医学教育内容を大学で教育指導者として教え、ラオスの歯科医学教育の改善に繋げることができる

■農村地域のこども達の虫歯予防を進めて、保健医療機関とともに栄養状態の改善を図ることができる

■大学で歯科レントゲンやCTの正確な画像診断を授業で学生に教えて、地域医療の水準を高めることができる

■口の中にできる腫瘍(良性・悪性)の病理診断を歯科医に指導し、的確な早期診断・治療の仕組みを確立し、ラオスの外科医療を推進することができる

■最新の科学的な手法を取り入れた歯科のレントゲン診断や病理検査を研究分野に導入し、研究者を養成する大学院の設立に貢献できる

■日本の医学書・歯学書を翻訳し、日本とラオスとの医学・歯学界の人材交流を進めて二国間の交流の拡大をはかりラオスから日本への留学環境ができる

■ラオスで初めて女性で博士号を取得したモデルとして、女性の社会進出の推進を

促すことができる

■ラオスの保健医療分野での女性の立場を重視した農村地域の母子保健や周産期医

療の改善を図るための政策を提言することができる

 

彼女は将来、日本とラオスの懸け橋になりたいと話しています

 

高齢のご両親の介護が必要となり、博士号取得に必要な資金をまかなうことが難しい状況です。

 

日本で歯学博士となるためには、論文審査を受審して試験をパスする必要があります。すでにソクサバン先生は、英語とラオ語(母国語)の研究論文を専門雑誌に投稿し、受理・掲載されています。それを日本語で総説論文にまとめ、学位授与できる大学に論文を提出、審査を受けて合格すれば、歯学博士号を取得することが出来ます。

 

私たちは、彼女が博士号を取得することが、ラオスの現状を変えていく希望になると考え、これまでサポートしてきました。

 

しかし、ご両親が高齢で入院が必要となり、母親と父親の介護を一人でしながらの研究活動となるため、論文審査料や渡航費をまかなうことが難しい現状です。

 

経済的な理由で、その希望の道を閉ざしたくない。そこで、皆さまに論文審査料と渡航費をご支援いただきたく、プロジェクトに挑戦しました。

 

             

ソクサバン先生が日本語で書いたメッセージ

 

 

はじめまして、私はSouksavanh Vongsaと申します。私は、ラオス国民の健康に役立つ研究者になる夢があります。日本の博士号の取得を目指したいと思っています。

 

今まで、ラオスで働きながら保健医療の研究をしてきました。でも、私の両親は闘病中です。二人とも私の介護を必要としている状況で、働くことは難しいです。

 

大変恐縮ですが、日本の博士論文の審査費用の援助をお願いしたく応募させていただきました。皆様のご支援のほどよろしくお願いいたします。

 

 

■資金使途■

皆さまからいただいた資金は、論文審査料、渡航・滞在費、手数料として大切に活用させて頂きます。

 

(必要金額見積もり)

論文審査料 400,000円
渡航・滞在費(5日分) 171,480円
手数料(税込) 128,520円

※渡航時期などにより、見積もりの金額が変動する可能性があります。

 

■博士取得までの予定スケジュール■

論文仕上げ:8月初旬

大学へ論文の提出:9月

結果発表:10月

博士取得:12月

 

ラオスの医療システムが自立していくきっかけにしていきます。

 

ソクサバン先生は、子どもや母親の立場で考える医療従事者です。博士号を取得した後も、ますます母子保健における予防指導の普及に尽力していくと意気込みを話しています。

 

このプロジェクトをきっかけに、ラオスの歯学教育や保健医療分野で、安心・安全な医療システムを自立的に展開する動きが始まることや、女性の社会進出の推進の環境が構築されていくことを期待しています。

 

そして、私たちはこれからも、ソクサバン先生のように教育研究分野の指導者育成を引き続き支援し、日本からも、ラオスの保健医療の改善に意欲をもった医療従事者や教育者、学生を派遣する環境を整えていきます。

 

どうか、ラオスのために、ソクサバンさんを一緒に応援していただけませんか?

みなさまのご支援をお願いいたします。

 

みなさまの応援・ご支援が、この国の大きな力になります

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