【CACI物語：千葉県動物愛護センター】

CACIは、千葉県動物愛護センター登録団体です。

 

千葉県では猟犬遺棄のみならず、狩猟に関する苦情などが毎年県庁へ多く寄せられています。

主な内容は、住宅付近での銃猟、猟犬や狩猟者のマナーへの苦情、建物などへの被弾、禁止区域での狩猟などなど。

そしてその数は年々増加傾向にあります。

　https://www.pref.chiba.lg.jp/shizen/choujuu/shuryou.html

（千葉県庁　HPより抜粋）

 

2月10日、クラウドファンディグに寄せられたご支援者様の感想報告を兼ね

現在の鳥猟犬状況の確認に、千葉県富里市にある千葉県動物愛護センターを訪れました。

愛護センターは、県に登録をしている保護団体との連携を大切にし

毎月1回、お互いの状況報告共有のため「定例会」も設けています。

 

今回、お話を伺うことができたのは、愛護センター所長、獣医師、担当職員の方々です。

みなさまご多忙の中、貴重なお時間を割き、私たちの話に真摯に耳を傾けて下さいました。

 

鳥猟犬保護のために、他県の愛護センター出向くことも多々あります。

千葉県民としてひいき目に見るわけでもないのですが、

千葉県職員の方々は、杓子定規で業務を遂行しようとするのではなく

他からの意見も尊重し、何が一番得策なのかを常に考え、職務に携わっていらっしゃるように感じます。

 

▼こちらは、愛護センター施設に隣接する屋外収容所です。

 

収容された犬たちにストレスがないよう、適切なポイントで位置し、明るい日差しの中、のびのびと過ごしています。

この施設も、民間ボランティアスタッフの意見が取り入れられ、増設されました。

 

愛護センターは、収容された“命”に携わる仕事。

常に矢面に立たされながらも、1頭1頭に心を砕き、職務に携わっている姿には、本当に頭が下がります。

 

1人1人の心ない行動の結果（動物の遺棄）は、遺棄された動物のみならず、大勢の人々を巻き込みます。

 

2月に入り、猟シーズンが終わりに近づいてきました。

今後、遺棄され収容される鳥猟犬も増えてくることでしょう。

 

遺棄された猟犬は、住民の通報より収容されるケースが大半を占めるそうです。

職員が発見された付近に向かうと、大半の猟犬は

既に衰弱しきり、ヨロヨロと歩いているか、うずくまっている場合がほとんど。

元気一杯に疾走している猟犬を現場で収容するのは困難です。

その際には、仕掛け箱を設置するか、または衰弱するまで様子を伺い、その後収容します。

 

千葉県内で狩猟を行うハンターは必ず年に1度の狩猟者登録が必須です。

登録証を発行する毎に、ハンターの方々には猟犬の取り扱いを含む猟全体の注意事項を書面配布はしているのですが

残念ながら、今日の現状にいたります。

次回からは、書面配布のみならず、口頭での注意喚起も併せて行ってくださいますようお願いをいたしました。

 

人の価値基準を変えることは、容易なことではありません。

それでも、行政ばかりに委ねるのではなく、１人１人が意識して言葉を発していくことが

一番の近道なのかもしれません。

 

本プロジェクトを立ち上げ、多くの方々に、この「鳥猟犬」問題を知っていただく機会を得ました。

１人で多くの方に、この状況を知ってもらうことこそが、無責任な動物遺棄に対する歯止めとなることと思います。

 

今後とも、私たちの活動に寄り添い、お見守りいただけましたら幸いです。