小松駅と新小松駅

小松市は「石文化」というコンテンツで日本文化遺産に登録されています。

今の市内の小学校ならば学んでいるかもしれないのですが、残念ながら私を含む多くの世代が、実感を持っていません。

いつも思うのが、お年寄り、人生のベテランが、若者、子どもに何かを伝えるには、インパクトのある出来事、その時代を切り取る必要があろうかと思うのです。

最もその傾向が強いのが、戦争という時間軸だったり。

そこには尊い犠牲もありながら、際立って経済や産業が変化した、いわゆる「激動の時代」を体感したからこそ、いつまでも脳裏に焼き付いて離れないのだと思うのです。

 

多くの小松の市民には、戦争という時間軸が他の地域に比べて弱いのだろうと。

その最たる皮肉として、時間軸が１００年、１０００年、数万年と、およそ人間１世代では完結出来ない長すぎる時間を評してしまうところに顕れてしまっているようにも感じるのです。　否定ではないです、皮肉です。

 

そこから比べると小松で鉄道、ボンネット、となると光陰矢の如しで、行政から全然評価されていない事も、何となく理解しています。

先日も当プロジェクトに対する観光行政側からの見方がかなり酷い事を伺い、くじけそうになりましたし。

だからといって直接反論しても糠に釘ですから、もっと前を向きます。

このプロジェクトは、そんな小松市の所有財産であるクハ489ボンネットに、お子様から県外から、善意を集めているのが現実です。

 

掘り返した土から出てきた勾玉は、その地の所有者の物ではなく、何故か自治体の物になってしまうわけですが、本来国のもの、人類文明のもの、という広義に基づく意識がなければと。

それが「小松が」という精神にちょっと達しない、小松の文化を知る世代、住民だからこそ、地球の歴史であり文明以前の時間軸なのが、誇れない文化だと思うのです。

 

私達に、役人は居ません。

普段は頑張って地域に根差して文化と経済活動をしています。

その視点でみると、国鉄が、国が、地方に与えた線路に特急車両を与え、地域に文化と経済活動を促したのが、クハ489ではなかったでしょうか。

譲渡していただいたのはＪＲ西日本でしたが、この車両の開発の経緯に触れ、どうか地域で引き取り、たかが40年とはいえ時代に根差し強烈な時間軸をもたらした国鉄特急電車の歴史を、永年引き継いでカタリバとしたいと願い、今も愚直に無償のボランティアをするのです。

それは感謝しかありませんし、プロジェクトを、ご支援を募る程、もっと強く発信しないといけない使命感が湧くのです。

 

今日までに尾小屋駅の件も一段落しました。

今までの経緯は↓のリンクにも書きました。

 

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とても有意義で、俯瞰せず現場で見て、触れて、嗅いで、話して、感じた、かけがえの無い時間軸の旅でした。

経験という意味では、まるで２０年も５０年も練り上げられた一瞬でした。

このプロジェクトは、必ず所有者の小松市にとって看過出来ない大きな力、クラウドパワーを持つ筈です。

そして、次は尾小屋の車両達や万葉線の電車も、ボンネットも、一堂に会するフロンティアを、観光のサテライト（＝駅＝新しい新小松駅）を、一緒に創る事になる筈です。

 

どうぞ引き続きご支援、拡散、メディア取材など発信にご協力をお願い申し上げます。