沢山の善意と目標達成が活動への原動力に！

 

大分県も桜の開花宣言が出され、春の訪れとともに、外で暮らす猫達も出産を迎える季節がやってきます。

 

猫の発情期は1月下旬頃と、最も寒い時期から始まります。その為2月も半ばを過ぎれば、お腹に赤ちゃんを宿している子も多いです。

 

私達が活動している地区では、一年近くかけて成猫の不妊手術はほぼ終わらせましたが、別府市の一年間で使える助成金には限度があり、その限度額を全て使い果たしても到底足りない頭数の猫が生息しています。

 

その内、昨年の春から夏にかけて産まれた仔猫が30匹以上います。亡くなった子や里親さんが決まった子、助成金で賄えて手術出来た子もいますが、未手術の猫はまだかなり残っていて、メス猫はもういつ妊娠してもおかしくない月齢に成長していました。

 

大分県では、動物愛護センターでも月に2回、県の予算で手術をして貰えるのですが、仕事がある平日の為、市内ならともかく、遠方過ぎるセンターまで送迎する人手がなく、利用したくても出来ない状況でした。

 

だからといって別府市の新年度の予算を待っていたら、みんなまた出産してしまいます。産まれても保護も出来ません。

 

この場所で活動を始めて、救えない命に何度も何度も直面してきました。

 

その後悔と反省が教訓となり、もうこんな不幸な思いをさせる子を、これ以上絶対に増やしたくないという気持ちが私達を奮い立たせます。

 

悩みに悩んで、沢山考えた挙句、メス猫だけでもお金を出し合って手術しようという結論に達しました。

 

猫の妊娠期間は2ヶ月。その為、春の出産から逆算した12月と1月、遅くても2月の上旬までが、妊娠していない最も避妊手術を行うのに適した時期となります。

 

極寒の時期ですが、妊娠していると傷口も大きくなるので、極力体の負担がかからないようにする為です。

 

早速動物病院へ次々に手術の予約を入れて、12月から年末年始をまたいで手術の計画を実行し始めました。

 

するとそんなある日、助成金ではなく実費で行っている事を知った隣町のボランティアさんや、遠方からお手伝いに来てくれているボランティアさん達が「愛護センターに私が連れていきます！」と次々に声をかけてくれたのです。

 

利用したくても出来ず、諦めていた愛護センター。本当に体が痺れるほど嬉しかったです。全然違う地区なのに、こんなに協力的で、純粋に助けてくれるボランティアさん達には感謝してもしきれない思いでした。   

 

以前、新玉旅館の女将さんにこう言われました。

「ボランティアさんが助けてくれるからといって、それを当たり前と思ってはいけない。その善意に感謝して、自分が率先して行動するんだよ」と。女将さんがまさにそういう人です。

 

その言葉をいつも意識しながら活動していました。彼女達がもし困っている立場になったら、今度は私が助けてあげたい。そんな風に助け合える仲間でありたいと強く思いました。

 

こうして愛護センターの利用も含め、短い期間でなんと、メス猫全頭の手術を終わらせる事が出来たのです。しかも1匹も妊娠していませんでした。

 

大変だったけど、みんなの協力が実を結び、大きな山を乗り越える事が出来ました。ボランティアさん達に助けられた事、絶対に忘れません。

 

そしてもう一つ助けられた事。

それはこのプロジェクトの第一目標達成です。

 

第一目標は「避妊去勢する猫の手術前後のケアが出来る部屋」と「病気や怪我をした猫の一時預かり部屋」の建設計画です。家で預かるにはどうしても限りがある為、寒い時期は特にこの施設は大切だと実感しました。

 

この目標に達成した事で、益々今後の活動への大きな大きな原動力となりました。プロジェクトへの応援メッセージや、ご支援ご協力頂いた皆様に心から感謝しています。本当にありがとうございました。

 

新年度からは、残っているオス猫の去勢手術を始めますが、全力で頑張ります。

 

そして、まだまだ手術が行き届いていない、野良猫が繁殖している地域が沢山あり、これから仔猫が産まれてくる季節です。

 

差し出がましくも、第二目標の「仔猫を保護する部屋」建設に向けて、引き続き応援頂けたらと思います。どうぞよろしくお願い致します。

 

 

 

別府市地域猫ボランティア