
プロジェクト本文
皆様の温かいご支援のおかげで
第一目標の150万円を達成致しました!
子どもの頃に闘病し克服して守られた命を守るため、立ち上げた「小児がんサバイバードック」プロジェクト。目標を達成し、お陰様で約25名の検診補助ができるようになりました。今後も活動を継続させ、多くの命を繋ぎ、健康な生活を支えるために貢献したい。次の目標を210万円と設定し、追加で60万円のご支援があれば、検診補助をあと約10名分増やすことができ、本サバイバードックの存在自体と重要性を知ってもらうため啓発活動を行うことができます。引き続き皆様の応援をよろしくお願い申し上げます。(2020.4.27 福島紘子)
はじめまして、福島紘子です。筑波大学附属病院で小児科医として、小児がんの患者さんの治療や健康状態の追跡調査を行ってきました。
日本では、おおよそ、年間2,500人~3,000人の子どもが小児がんと診断されています。
半世紀前までは、不治の病 とされていた小児がんですが、治療法の開発により今では80%以上治癒できるまでになりました。
小児がん を克服して 大人になった方を、「小児がんサバイバー」といいます。
サバイバーの方は、20代〜30代の早い時期から「がん」や「成人病」にかかりやすい傾向にあることがわかってきました。
しかし、仕事に励んだり、結婚、出産など人生の大きなイベントがあり、なかなか「健康」について深く考える機会が少ないこの世代には、健康診断の公的補助はなく、人間ドックの受診率も低いというのが現状です。
そのため、子どもの頃に闘病し克服して守られた命を守るために、成人内科医による診察を含めた健康診断と、小児がん治療医及び看護師による一人一人の結果や治療歴に合わせた総合的な診療・相談の外来をセットで行う「小児がんサバイバードック」を開設しました。
小児がんは、小児期にかかる悪性腫瘍のことを言います。大人のがんと大きく違うのは、 発育途中に化学療法や手術療法を行うことです。
放射線治療が必要な場合も少なくありませんが、多くの小児がんでは「化学療法」がよく効き、一般的には、成人よりも “多い量” の抗がん剤の投与を用います。この抗がん剤の投与が、小児がん治療を支える大きな柱です。
しかし、発育途中に放射線治療を行うことで成長を阻害し、その後の生活の質(QOL)を下げてしまうような影響を与える合併症がでる場合もあります。
これを、「 晩期合併症* 」といいます。「晩期合併症」は、こどもの頃に小児がん治療をうけて大人になった方に起こる合併症のことを言います。小児がんサバイバーの方はこどもの頃の治療の内容によって、二次がんや心臓、腎臓、肝臓、聴力、性腺など、様々な心身の不調が出やすい傾向があることがわかってきました。
* これらの合併症は、使用した化学療法の種類や使用量、放射線治療も量や治療した部位によってその内容や、実際にどの程度体に影響を与えるかが異なってきます。近年では、様々な研究により、それらが明らかにされてきています。小児がんサバイバーの方の晩期合併症発現割合は、軽度も入れると 2/3の人、重度は1/4の人と言われています。(Oeffinger KC et al, NEJM, 2006)また、日本人の2人に1人ががんになる時代です。しかし、小児がんサバイバーの方は、比較的若年でも次のがんになる可能性があることが報告されています。(例:30代では10.6%が二次がんになるとも報告されています)(Bhakta N et al, Lancet, 2017)
合併症状について前述の通りの症状が、どの程度現れるかどうか、一概に言うことはできません。かかりつけ医や専門医などに必ずご相談ください。
病気を克服する子が多くなってきている一方、近年の研究結果では、がんサバイバーの3分の2は晩期合併症を伴い、そのうち4分の1は重度であると言われています。晩期合併症に適切に対処をするためには、定期的な診察と検査による長期間のフォローアップが必要になります。
しかし、小児がんになりやすい年齢は、幼児期であることや「がん」という病気の悪いイメージから、患者である子ども自身が病気のことや治療の内容をきちんと伝えられていなかったり、理解できてなかったりします。
また退院後の子どもと家族は、長くつらい闘病生活が終わった安堵感や、再発への不安など、様々な気持ちを抱えています。
そのため、数年後、数十年後に起こるかもしれない晩期合併症という不確かなことへ目を向けにくいのです。その情報を与えることで、子どもに更なるつらい思いやよけいな不安を与えたくないという親心もあります。
だからこそ、成長していく過程で年齢やその時の子どもと家族の状況などに応じて、タイミングや言葉を選びながら関わっていくことが必要です。
しかし、20歳を過ぎると小児がんの治療に関連した公的医療費支援がなくなります。
晩期合併症の検査、治療、長期フォローアップ費用の負担があるだけでなく、二次がんの早期発見のための、がん検診付きの人間ドックは、10万円以上かかる高価なものが多いことが現状です。
20~30代は、学業、仕事、結婚、出産などライフイベントが激動の時期であり、様々な出費も重なる時期です。公的補助もないため、高額な人間ドックを自費で受ける人はごく一部。
そのため、多くのがんサバイバーは有効な検診を受けず、再度がんが発見された時には手遅れで、若くして命を落とすということもありえます。
小児期に闘病し、守られた命を次の病気の早期発見・予防ができるようにしていきたい。
そんな思いから、今回のプロジェクトは、 小児サバイバーの病歴に応じた健診・診断・早期治療介入を行い、小児がんサバイバーの長期生存率の改善と日本国内でデータを得ることを目的としています。
実際に、私たちの研究で筑波大学附属病院で診療を受けた小児がんサバイバーの方54名に実施したアンケートでは、人間ドックを受けたいと思っている人が全体の90%を超えました。
それに対し、負担ができそうな金額としての回答のボリュームゾーンは1万円から2万円。多くても3万円〜5万円くらいまでという回答を得ることができました。
収入が少ない学生や若者に開設したばかりの「小児がんサバイバードック」健診費用の一部の補助を行い、小児がんサバイバーの方でも負担が可能で、受診したいと考えられる金額の提示ができる状況にしたいと考えています。
小児がんサバイバーの方対象の「小児がんサバイバードック」を、模索しながら育てていきたいと考えています。
今回の小児がんサバイバードック立ち上げに際して、数名の小児がんサバイバーの方に協力いただいています。
小学生の時に小児がんを患い約1年間の入院治療、2年間の外来治療を終え、今は大学生として日々の生活を送っているAさん。実際にドックを受けていただき、参加しての感想をいただきました。
ーがんを克服したからこそ、健康寿命を延ばしたい!ー
小児科で何年もお世話になっている福島先生から、今回の小児がんサバイバードックについて聞きました。
普段の検診には含まれない項目(内視鏡など)を検査できることが、大変有り難いです。しかも経済的に余裕がある訳ではないため、補助金があることにはとても助けられます。
参加して最も重要なのは「人間ドック後の主治医による診察と看護師による日常生活の相談」だと感じました。
この点が通常の人間ドックと大きく違い、診察では過去に入院されていた方の診療データと照らし合わせて、一般的な健康診断に比べて断然に詳しい検査結果を説明してくださいました。
検診の対象者が過去に入院されている方なので、小児がん等に絡めた再発の可能性をはじめとする経過観察に加え、人間ドックの詳細な結果をその場で説明して頂き、本当に親身になって生活面に関する相談にものって下さいました。
さらに、医師の方による診察に加えて看護師の方による、事前に記入した生活に関するアンケートを元にしての生活相談もして下さいました。
食生活など自分の健康は全て自分一人で管理していることもあり、今のやり方が体にとって本当に良いものだったのか、これからの人生をより健康的に歩んでいけるのか本当に不安だったので、医師と看護師の方による診察・相談がセットになっているのはとてもありがたい機会でした。
今回の取り組みは小児がんを幼少期に経験した方にとって、その後の人生を可能な限り健康に過ごすための新たな支えとなっていくと思います。
嬉しいことに、小児がんが「治る病気」になってきています。
しかしその分、晩期合併症が増えています。だから今、晩期合併症で命を落とす人がいないように制度をつくらなくてはいけないのです。
公的助成金がなく、またまだ若いので収入も限られている20~30代の小児がんサバイバーが、検査を受けるための費用補助と、ドックを作るためのサバイバーの方への意識調査やドック開設・改善のための資料収集・作成のための資金のため、みなさまからご寄付をいただけたらと思っております。
一緒に小児がんサバイバーを支える体制をつくっていきませんか?
応援どうぞよろしくお願い致します。
● 人間ドック(1回で7万円~10万円ほど)を半額補助
● 対象人数:25名
● 対象者:小児がん治療を受けた公的補助のない20~30代
(どのような治療を受けていたか、どのような小児がんであったかにより、より詳しく調べる箇所などが個々で違うため、まずは状態を理解できる方を対象にする予定です。)
● 検査内容/フォローアップ:
(午前中)通常の人間ドック +(午後)長期フォローアップ外来
上記を1セットとし、人間ドックの結果を含めた長期フォローアップの体制を整えます。
福島紘子
筑波大学附属病院 小児科医
これまで小児がん治療医としてがんの克服そのものを一番大切にしてきました。しかし、こどもの頃にご本人も、ご家族も、大変な思いをして乗り越えて、守られた命でありますから、小児がんサバイバーの方々にはより幸せな人生を歩んでいってもらいたいと思っています。そのためにも、もし合併症が出てくる運命であったとしてもそれを早期発見し、次の問題も克服していってほしいと願っています。しかし、現在の制度では特に若年者に対するがん検診などは補助がありません。ぜひ、皆様のご支援をよろしくお願い致します。
石川由美香
小児看護専門看護師
これまでにたくさんの小児がんのお子さま、ご家族の方々が、闘病生活を乗り越えていくお手伝いをさせていただいてきました。その中で、治療後にも様々な問題があることを知り、病棟の看護師という所属組織に関わらず、患者さんのお手伝いができるよう、小児看護専門看護師の資格を取得し、福島先生と一緒にこのプロジェクトを立ち上げました。この取り組みがこどもとその家族のよりよい未来への一助となればと思っていますので、ご支援よろしくお願いいたします。
鈴木英雄
筑波大学附属病院 消化器内科 准教授
私達、つくば予防医学研究センターでは利用者様の健康増進、疾病予防のお役に立てるよう日々努めております。このたび、小児科の先生と協力して小児がんサバイバードックを企画しました。小児がんの治療成績は飛躍的に向上しましたが、成人後に生活習慣病や二次がんなどの発症が報告されています。若いために一般の健診の対象からは外れ、重症化してから見つかることもあります。小児がんサバイバードックがその受け皿となり、一人でも多くのサバイバーの力になりたい。どうぞ皆様のお力をお貸し下さい。
※税制上の優遇措置について
筑波大学へのご寄附に対しましては、確定申告を行うことにより税制上の優遇措置が受けられます。(詳細はこちら:https://futureship.sec.tsukuba.ac.jp/tax/index.html)
優遇措置の内容
■ 個人でご寄附をされる場合
− 所得控除
所得税法上の「寄附金控除」の対象となる特定寄附金(所得税法第78条第2項第2号)の税法上の優遇措置を受けることができます。具体的には、総所得金額等の40%を上限とした寄附金額について、「寄附金額-2,000円」の額が所得から控除されます。
− 住民税の軽減
お住まいの都道府県・市区町村が、条例で筑波大学を「寄附金税額控除」の対象として指定している場合、総所得金額等の30%を上限とする寄附金額について、下記の金額が翌年の個人住民税額から控除されます。
・都道府県が指定した寄附金 [寄附金額 - 2,000円]×4%に相当する額
・市区町村が指定した寄附金 [寄附金額 - 2,000円]×6%に相当する額
※県・市町村の両方が、寄附金税額控除対象指定を行っている場合、都合「寄附金額 - 2,000円」の10%に相当する額となります。
※平成23年度税制改正により、寄附金税額控除の適用下限額が、5,000円から2,000円に引き下げられてます。
※本学を寄附金税額控除対象指定している自治体は、茨城県、千葉県、つくば市など多数があり、詳細は「寄附⾦税額控除の対象として本学が指定された県および市町村⼀覧 (平成29年2⽉1⽇現在)」をご覧ください。
− 計算例
課税所得500万円でつくば市にお住まいの方が、10万円寄附された場合の計算方法は以下のとおりです。
(所得税の軽減額)
・寄附していない場合
5,000,000円×20%(税率)-427,500(控除額)=572,500円
・10万円寄附している場合
{5,000,000円-(100,000円-2,000円)}×20%-427,500(控除額)=552,900円
572,500円-552,900円=19,600円(所得税の軽減額)
(個人住民税の軽減額)
(100,000円-2,000円)×10%=9,800円(個人住民税の軽減額)です。したがって、つくば市にお住まいの方が10万円寄附された場合、 19,600円(所得税の軽減額)+9,800円(個人住民税の軽減額)の合計29,400円が税制上の優遇措置による軽減額となります。
※上記はあくまでも目安です。実際は収入の種類、各種所得控除等により変動が生じることがあります。
優遇措置を受ける手続き
本学では、寄附金のご入金を確認しますと、ご寄附を頂いた方へ「寄附金受領証明書」をお送りしています。この証明書を添えて、所轄税務署で確定申告を行ってください。(住民税の寄附金控除のみを受ける場合は、市区町村に申告することになります。)なお、この証明書は、税制上の優遇措置を受けるために必須の書類ですので、大切に保管してください。
※一般的な所得税の確定申告提出期間は、毎年度、翌年2月16日から3月15日までの1ヵ月間です。なお、この期日が土曜日・日曜日と重なると順次繰り下げ、月曜日までとなります。
プロフィール
2004年 筑波大学医学専門学群 卒業 2004年 筑波大学附属病院 初期研修医 2008年 筑波大学 附属病院 小児科 後期研修医、小児がん診療開始 2012年 筑波大学 医学医療系 助教 2015年~ 現職
ギフト
3,000円
①寄附金受領証明書(郵送)
※領収証のお届けは、2020年8月頃予定
②「小児がんサバイバードック」サポーター認定証(お礼状)(郵送)
- 寄付者
- 29人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2020年8月
10,000円
①寄附金受領証明書(郵送)
※領収証のお届けは、2020年8月頃予定
②「小児がんサバイバードック」サポーター認定証(お礼状)(郵送)
③研究進捗および結果報告書(メールでPDF送付)
④筑波大学附属病院で生まれたキャラクターたちのイラストシール(郵送)(3枚)
- 寄付者
- 60人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2021年7月
30,000円
①寄附金受領証明書(郵送)
※領収証のお届けは、2020年8月頃予定
②「小児がんサバイバードック」サポーター認定証(お礼状)(郵送)
③研究進捗および結果報告書(メールでPDF送付)
④筑波大学附属病院で生まれたキャラクターたちのイラストシール(郵送)(3枚)
⑤活動報告会へのご招待(筑波大学にて福島先生による研究内容や課題などの講演)
※希望者のみ(参加費は無料でのご招待となりますが交通費等の実費はご負担願います)
⑥活動報告会時に会場および結果報告書に支援者名掲示(サイズ小)※希望者のみ
- 寄付者
- 15人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2021年7月
50,000円
①寄附金受領証明書(郵送)
※領収証のお届けは、2020年8月頃予定
②「小児がんサバイバードック」サポーター認定証(お礼状)(郵送)
③研究進捗および結果報告書(メールでPDF送付)
④筑波大学附属病院で生まれたキャラクターたちのイラストシール(郵送)(3枚)
⑤活動報告会へのご招待(筑波大学にて福島先生による研究内容や課題などの講演)
※希望者のみ(参加費は無料でのご招待となりますが交通費等の実費はご負担願います)
⑥活動報告会時に会場および結果報告書に支援者名掲示(サイズ中)※希望者のみ
- 寄付者
- 6人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2021年7月
100,000円
①寄附金受領証明書(郵送)
※領収証のお届けは、2020年8月頃予定
②「小児がんサバイバードック」サポーター認定証(お礼状)(郵送)
③研究進捗および結果報告書(メールでPDF送付)
④筑波大学附属病院で生まれたキャラクターたちのイラストシール(郵送)(3枚)
⑤活動報告会へのご招待(筑波大学にて福島先生による研究内容や課題などの講演)
※希望者のみ(参加費は無料でのご招待となりますが交通費等の実費はご負担願います)
⑥活動報告会時に会場および結果報告書に支援者名掲示(サイズ大)※希望者のみ
- 寄付者
- 3人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2021年7月
300,000円
①寄附金受領証明書(郵送)
※領収証のお届けは、2020年8月頃予定
②「小児がんサバイバードック」サポーター認定証(お礼状)(郵送)
③研究進捗および結果報告書(メールでPDF送付)
④筑波大学附属病院で生まれたキャラクターたちのイラストシール(郵送)(3枚)
⑤活動報告会へのご招待(筑波大学にて福島先生による研究内容や課題などの講演)
※希望者のみ(参加費は無料でのご招待となりますが交通費等の実費はご負担願います)
⑥活動報告会時に会場および結果報告書に支援者名掲示(サイズ大)※希望者のみ
⑦出張講演会(福島先生による出張公演:90分程度 ※国内限定,交通費込み,日程要相談)
- 寄付者
- 0人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2021年7月
プロフィール
2004年 筑波大学医学専門学群 卒業 2004年 筑波大学附属病院 初期研修医 2008年 筑波大学 附属病院 小児科 後期研修医、小児がん診療開始 2012年 筑波大学 医学医療系 助教 2015年~ 現職