プロジェクト終了報告

2017年08月31日

プロジェクト実施のご報告

「児童労働のないガーナ産カカオを使ったチョコレートを広めたい!」プロジェクトをご支援いただき、ありがとうございました。

2017/08/31をもって、本プロジェクトの実施期間が終了しますので、下記の通りご報告いたします。

 

<活動報告>

1)ガーナでの活動

ACEが支援するガーナ、アシャンティ州アチュマ・ンプニュア郡タノ地区の村では、「児童労働のないカカオ生産地宣言」に向けて準備が進められています。

 

これまでプロジェクト実施地で、児童労働をなくす立役者となったのが、住民ボランティア組織である「子ども保護委員会」です。「子ども保護委員会」のメンバーは無給で、農作業の合間に見回りを行い、働いている子どもたちの家族を学校に通うように説得してきました。そのおかげで、今では地域に住むすべての子どもが学校に入学しています。

今後このタノ地区が「児童労働のないカカオ生産地」を維持するためには、「子ども保護委員会」が継続的に機能しなければなりません。実は、一部のメンバーからは、ずっと無給で活動を続けることは難しいという意見が出ていました。そのため、村の長老グループや学校の先生などとも相談し、メンバーの任期や欠員補充方法の徹底、特定の人に負担がかかりすぎないような仕組みづくりを行っています。

 

「子ども保護委員会」と長老グループとのミーティングの様子
「子ども保護委員会」と長老グループとのミーティングの様子

 

プロジェクトでは、「子ども保護委員会」の以外にも、子ども権利クラブや学校運営委員会、互助会やカカオ農業トレーニングなど、子どもの権利を守り、カカオ農家の生活を向上するための活動を実施してきましたが、これらの活動もこれからは住民たちの手で行っていかなければなりません。そのためには、ガーナの政府や地方の行政機関とも協力していくことが重要です。地元の教育行政関係者からは、子ども権利クラブや学校運営委員会へのサポート、継続的な教員トレーニングの実施など、継続的な支援の申し出がありました。またガーナ政府のカカオ協会の協力で、合計10万本のカカオの苗木を提供してもらい、新たに植えることができました。

 

配布されたカカオの苗木
配布されたカカオの苗木

 

そして、ガーナ労働省が世界のチョコレートメーカーや国際NGOなどと共に運営する「カカオの児童労働をなくすための国家プログラム」でも、本格的に「子ども保護委員会」の仕組みをガーナのすべてのカカオ生産地に広げる方針を打ち出しました。私たちACEにもぜひ協力してほしいとの依頼も受けています。

 

「児童労働のないカカオ生産地宣言」は当初2017年8月に行う予定でしたが、住民、学校の先生、行政の職員、そしてACEと現地のパートナーNGOが話し合った結果、仕組み作りにACEとパートナーNGOがまだ協力する必要があること、そして協力を求めている政府や行政からの要請もあり、宣言は4ヶ月後の2018年1月に行うことが決まりました。現在はその準備に向けて、政府やメディアなどにも呼びかけを行い、宣言式にはガーナの広い範囲にアピールしたいと思っています。

 

2)ACEオリジナルチョコレートの開発

2017年3月に、支援地産カカオをつかった「ACEオリジナルチョコレート」が完成しました。パッケージには、支援によって学校に通えるようになったジュレソ中学校2年生バナバス・クフォーくんが描いた絵を使っています。

 

ACEオリジナルチョコレート第一弾
ACEオリジナルチョコレート第一弾は12枚入り

 

このチョコレートには、ACEが2009年から「スマイル・ガーナ プロジェクト」を実施し、「児童労働のない村づくり」を進めてきた、アシャンティ州の8つの村で収穫されたカカオ豆を使用しています。つまり、「児童労働のないカカオ豆」を使用した、「チャイルドレイバーフリー」のチョコレートです。

リターンとして、一足お先にチョコレートをお届けし、食べていただいたみなさんに感想をお伺いしたところ、

「なめらかでクリーミーでとても美味しかったです。」

「パッケージの絵もすてきです。もったいなくて開封できません 笑。」

などの声をいただきました。

 

 

12枚入りパッケージのほか、これまでに社内研修でのおやつやイベントのノベルティとしても活用いただいています。

今後、さらにこのチョコレートの活用を呼びかけ、これまで「しあわせを運ぶ てんとう虫チョコ」の購入を通じて、ガーナの子どもたちを応援してきてくださったみなさんにも、ご支援により実現したチョコレートとして紹介し、ひきつづきガーナの人たちとのつながりを感じていただきながら、活動をサポートいただけるよう働きかけていきます。

 

さらに、日本に輸入された「児童労働のないカカオ豆」を取り扱う企業を増やしていくことで、「児童労働のないチョコレート」の市場を拡大していくことを目指します。

ACE支援地産カカオを使ったチョコレートのこれからに、ぜひご注目ください。

 

3)国際会議への出席

2016年10月26日と27日に、コートジボワールのアビジャンで開催された、世界カカオ財団(WCF)主催の国際会議に、近藤と白木が参加しました。

カカオのサステナビリティや児童労働への取り組みに関わる世界の最新の動向について、有益な情報をたくさん得ることができました。会議には、世界中から500名以上の企業、政府、NGOの関係者の参加があり、たくさんの方々と交流することができました。

 

 

中でも、児童労働への取り組みに積極的な世界の主要なチョコレート企業や主催者であるWCFの幹部、米国労働省の担当者とも会うことができ、ACEの取り組みについて共有することができました。WCFは主な企業9社とともに2015年から「カカオ・アクション」という、カカオのサステナビリティの向上とカカオ生産コミュニティにおける貧困や児童労働などの社会課題を同時に解決するイニシアチブを進めています。ACEがガーナで進めているプロジェクトと近いアプローチをとっており、ACEの活動にも関心を持ってもらうことができました。

会議2日目には、コートジボワール大統領夫人がスピーチのため来場し、「コートジボワール政府が児童労働の解決に積極的に取り組んでいくこと」を力強く宣言しました。このスピーチで会場の雰囲気が大きく変わり、私たちも大きく勇気づけられました。

 

会議のオープニング
会議のオープニング

 

スピーチするコートジボワールのワタラ大統領夫人
スピーチするコートジボワールのワタラ大統領夫人

 

会議後の経過としては、2017年2月にWCFの幹部が来日した際には直接面会し、さらに詳しく情報交換することができました。ガーナでのプロジェクトや、日本でのガーナの活動地で生産したカカオを原料に使ったチョコレートの商品化や企業との連携の取り組みなどについて、高く評価していただきました。10月の国際会議で会うことができなかった重要な関係者をEメールを通じて紹介してもらうなど、その後も情報交換を続けています。

 

その後のもうひとつの成果としては、WCFが産業界の代表として出席している、「カカオ産業の児童労働撤廃に向けたコーディネーティンググループ」(コートジボワールとガーナの政府、米国労働省と産業界が中心となって構成している)の年次会合に招待されたことがあります。この会議は招待制で行われているもので、2月に面会したWCFの幹部がACEを参加者に推薦してくれたことで参加が実現しました。2017年度の会合は、もともとは5月にコートジボワールで開催される予定でしたが、現地の政情不安のため延期となり、8月30日にアメリカ、ワシントンDCの米国労働省での開催に変更となりました。今まさに、この会議に出席するためにワシントンDCに来ていますが、この会議については、また新着情報にて報告させていただきたいと思います。

 

<会計報告>

みなさまからのご支援の総額は5,463,000円で、このうち手数料を除いた4,604,595円全額を本プロジェクト費として活用しました。

内訳としては、72%の3,334,946円をガーナでの活動、14%の178,101円を国際会議への参加、10%の467,474円を日本でのオリジナルチョコレート開発、3%の137,162円をリターン費に使わせていただきました。

 

<さいごに>

今回みなさんのご支援をいただくことで、実現したかったたくさんの成果を上げることができました。それだけでなく、その後の新たな展開へとつなげることができ、大きな手ごたえを感じることができました。今回ご支援を呼びかけた一連の活動はいったん一区切りを迎えますが、私たちの挑戦はこれで終わりではありません。

 

ガーナの活動は、現地での児童労働がゼロになることをめざし、今後も新たな活動地に展開していく計画です。ガーナで生産しているカカオは、今後も「チャイルドレイバーフリー(児童労働のない)カカオ」として普及を続け、日本の企業だけではなく、海外の企業にも使ってもらい、商品アイテムを増やしていきたいと考えています。また、今後もカカオの国際会議に参加しながら、国際レベルで児童労働への取り組みが進むよう提言を続けていきます。

 

今後も、このプロジェクトを通じて知り合った政府、企業、NGOの関係者との連携を模索しながら、活動をさらにバージョンアップしていきたいと考えていますので、引き続きの応援、ご支援をどうぞよろしくお願いいたします!!!

 

ACEの活動についての最新情報は、ACEのホームページやFBなどをご覧ください。

⇒ACEホームページ http://acejapan.org/

⇒ACE Facebookページ https://www.facebook.com/acejapan/

 

マンスリーサポーターや募金も随時募集しています。継続的にご支援いただけますと活動を安定的に進めることができます。ご協力よろしくお願いします。

http://acejapan.org/support

 

ACE 白木朋子 近藤光 山下みほこ