こんにちは。EDAYA JOURNEYプロジェクト代表の山下彩香です

ようやく4%を達成しました。ご支援くださった方、本当にどうもありがとうございます。残り20日で115万円ととてもハードな挑戦ですが、最後まであきらめずに頑張ろうと思います。

 

さて、今日は、どうしてこのプロジェクトを行おうと思ったのか、記事に加えてもう少し書いてみたいと思います。

 

 

私が活動の対象としている、フィリピン北部の山岳地方カリンガ族の人々というのは、かつては、自給自足の生活を営み、精霊を信じて生活する人々でしたが、近代化の進行やシャーマニズムの衰退によって、今まさに自分たちのはぐくんできた文化を失う寸前のところまで来ています。

 

 

確かに文化というのは、生き物のようなもので、これまでも世の中の変化を受けて失われてきた文化というのも、たくさんあったに違いなく、「なぜカリンガ族の文化なのか?」しかも「なぜ日本人の私がかかわっているのか?」と疑問に思う人もいることでしょう。

 

 

私はこう考えています。

まず全ては「現地の意思ありき」だと思っています。私の場合は、金銭的理由で、意志はあるのに道はないという状況にあったバナサンさん(現在はEDAYA専属の工芸家として活動しています)に出会い、金銭的なことだけが問題であるなら、それを解決して、意志を花開かせる状況を作りたいと思ったのです。

 

 

でも、そういった金銭面での不自由も、文化の栄枯盛衰という問題にあたっては、自然なことでそこに手を加えるのは違うのではないかという方もいるかもしれません。実はそれは非常に難しい問題です。外部者は、ある文化のあるべき運命に手出しすることは、まちがっていることなのか?

 

 

私自身は、まだこの命題に対する答えは出せていませんが、1つだけこれだけは正しいだろうと自分なりには結論を出したことはあります。それは、経済的豊かさや便利さ以外の所にも価値があることを、現地の、特に子供たちに教えてあげることです。また変動しない価値が世の中に存在することを教えてあげることです。それで、その先彼らが大人になったとき、どんな価値観を選ぶかは、彼らの自発性による選択に任せればいいのです。

 

 

現地の人の中には、村での仕事だけでは食べていけず、たとえば近隣の小規模金鉱山に労働者として出稼ぎに行く人が多くいます。海外に出稼ぎに出る人も多い。そして、そういった人たちだけが、車を持ち、携帯電話をもち、テレビを持てるとなると、当たり前のように、村人の意識の中でお金の価値が増していきます。また、金の価格がここ10年の間で1gあたり4000円も上昇している状況を目の当たりにした村人たちは、ギャンブル的な思考を身につけ、変動する価値を逆手にとって、豊かになる方法を見出したりもしています。

 

 

豊かになることは間違っていないと思います。でも、豊かさの価値に押され、文化や民族性など変わらない価値を知らずに育つ子供たちが増えており、それは、自分のアイデンティティを何に見出すかの選択肢を持たずに育つことを意味するでは?と私は思うのです。

 

 

今回のプロジェクトはだからこそ起案しました。村の長老から、子供たちへ、文化について教える機会を作ることによって、彼らが大人になり、彼ら自身で自分の生き方、ライフスタイルを選択する段階になった時、文化を継承したライフスタイルというのも選択肢に入ってきていてほしいのです。そのうえで、自分のライフスタイルや生き方を選択してほしいのです。文化が継承されるか否かは、彼らの手にかかっています。それで、その文化がもし継承されるというなら、その行動は、自発的に起こるべきで、今はそのための種まきをしている段階なのだと思います。

 

 

それと、もうひとつ、このプロジェクトを行うにあたっての大きな動機があります。それは文化人類学の調査でも、また政府関連の調査でもそうですが、あまりにもたくさんの「調査しっぱなし」の事例を知ったからです。自分たちは決して同じことはするまいと誓いました。村の財産である無形文化を調査するものの責任として、必ず、調査の結果は村に持ち帰えろうとその時、心に決めました。

 

 

村の基本的データ(村人の数、村の大きさなど)はもとより、村の伝統音楽にも関係する村の歴史や信仰については、これまでも政府やまた大学の調査が入ってきて調査したこともあったのだそうですが、そのアーカイブを持っている村はほとんどなかったのです。それらのデータは彼らのもとにあってしかるべきなのに。だから、今回のプロジェクトにも含まれている「発表会」では、東京・六本木で行った展覧会の報告(ミニバージョンの写真展と取材映像の上映)も、子供たちのワークショップの成果発表と合わせて行うこと、また、すべてのデータを村に寄贈することを予定しています。

 

最後になりますが、残り20日間となるこのプロジェクトの成功をぜひ応援いただけばと思います。私は誠心誠意、がんばります。どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

 

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