9月23日

 

 

「FabLabで仕事もつくれますか?」



2010年にFabLabの活動を知って、FabLabJapan/Kamakura発起人である田中浩也さんの「ほぼなんでもつくる」意気込みに対して、ご本人に対して直感的に発してしまった言葉でした。「そこまで考えてなかったから、やってみる?」ということで、ファブラボ鎌倉に関わることになった。そんないきさつがあります。なぜそう思ったかというと、インターネットの普及でIT業界などそれまで考えられなかった新しい職業領域が成立したように、デジタルファブリケーションなど新しい生産方法がどんどん普及していくのであれば、デザイナーの役割も変わり、さらに今とは違うライフスタイルが確立できるかもしれないと感じたからだった。



しかしながら、まだまだ理想と現実には大きな距離があるのは確かです。1年や2年で確立できる事ではないけど、今だからこそやるべき事だと思って邁進しています。私が卒業した多摩美術大学という学校で「デザインのイロハとは?」くらいは学んだものの、ビジネスモデルや持続可能な活動形態について、専門的に学んだことはなかった。「想い」だけで活動をはじめても、「想い」だけで持続できるのは長くて1年。その期間は、とっくに過ぎていた。1年前、「デザインのことは多少わかっても、ビジネスのことは全くダメなんです」と自信なさげに言っていた自分が、1年経つと「これからデザイナーはそんなことを言ってられなくなる。ダメなりに考えていかないといけない」とアドバイスしていた。それを側で聞いていた方から、「ほぉ、ちょっとは成長したね」という声が聞こえてきた。まだまだ未熟で叱咤激励されておりますが、取り組み続けると人はいくつになっても変われるのだと実感した。ちょっとづつでも!!
 


今回、このReadyfor?という場を借りて、私は「ギブアップ」と声を上げる前に、一緒に考えられる「Help!!」という期間を実際に持つ事ができている。今月はじめにニュージーランドから帰国直後に発生した事を、迷った末にきちんと公開したことで、がらりと状況が変わった。リリース直前でそれまで何ヵ月もかけて準備していきたビジネスプランを白紙にしたにも関わらず、不思議なことに、以前よもずっとファブラボ鎌倉の理解、学生や地域との関係が良くなっている。2011年5月から始めたコミュニティーラボという存在で培ってきた独特のネットワークの中で、実際にお会いして関わることができた方々が、自分たちの問題として置き換えてくれ、それぞれの立場で提案をしてくれた。問題は多々ある中でも共有したことで、着実にひとつひとつ解決されている。このことは、本当に大きな発見でもあり、これからを考える「ヒント」がたくさんあると感じています。
 


今後、各地でFabLabのような活動を試みようとしている人たちが一番気にしているのは、どうやったら持続可能な体制を整えていけるのかという点です。できれば、スマートにエレガントに活動したい。そうでありたいという憧れもありますが、そうもいかない。実際は、現実と格闘しながら得る事ができた教訓こそ、みんなが知りたがっているところかもと思っていたり。(同じようにすったもんだしている人がいたら、私も知りたいですし!!)
 


だからこそ、ファブラボ鎌倉に関しては、このReadyfor?で集まっているのは、支援というより、未来に対するみなさんからの「投資」として受け止めています。どうしたら21世紀型の持続可能な活動モデルが構築できるのか。各地の人が後追いできるような新しいフレームとネットワーク型のこれからのライフスタイルをつくるために。

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