猫伝染性腹膜炎(FIP)を「不治の病」でなくすために

皆様、こんにちは。

いつも大変お世話になっております。

 

 

本日は、経過観察期間を経ての検査結果についてと改めての御礼を書かせていただきます。

 

【最終検査結果】

5/28(金)に病院へ行って参りました。

その時の検査の結果についてお知らせいたします。

 

＜血液検査＞

 

すべての数値、異常ありませんでした。

A/G比も前回同様に維持できており、貧血もありません。

 

＜エコー検査＞

異常は見られませんでした。

腹水もなく、腎臓、肝臓、膀胱等すべてキレイです。

体重が増えてきたことにより脂肪もついてきましたが、体格・体重的に「太っている」という程でもないので、現状維持で構わないとのことです。

 

＜前回通院時の検査結果＞

 

 

 

こちらは前回の通院で行った検査の結果です。

事前に電話で連絡をいただいていたものです。

今回も同様の検査を行っており、結果が出次第連絡をいただけることになっています。

 

＜費用＞

今回の医療費は¥22,110でした。

 

医療費総額は¥2,164,873でした。

皆様から頂いたご支援は、自己負担で賄えなかった分のアトの医療費として充てさせていただきます。

 

これにて、投薬・経過観察含めて猫伝染性腹膜炎(FIP)の治療は完了です。

すべての結果に問題なく、無事寛解とされました、、、！

今後絶対に再発しないということではなく、「最も再発しやすいとされる期間を超えた」という意味ではありますが、これ以降は年に１回程度の定期的な健康診断(PCR検査含む)を行っていけば良いとのことです。

皆様、本当にありがとうございます！

 

【改めて、心からの感謝を】

改めまして、アトの治療にご協力いただきましたことに、厚く深く御礼を申し上げます。

本当にありがとうございました。

アトが猫伝染性腹膜炎(FIP)を発症してから、半年という歳月が経ちました。

月並みな表現ではありますが、一時は本当に別れを覚悟した命です。

 

投薬を始める直前のアトの様子を考えると、とても助かるとは思えなかったのが正直な気持ちです。

それでも諦めきれなくて、藁にも縋る想いで踏み切った治療です。

本来であれば、自身の経済力だけで賄えない治療に手を出すというのは、甘い考えなのだとも思います。

ですが、実際その立場になってみると、「お金がないなら諦めるしか無いじゃん」と軽々しく言うことは決してできない想いでした。

よく「命はお金で買えない」「命とお金は天秤にかけられない」などと言いますが、現状FIPという病気はその選択をさせてくる残酷な病気です。

MUTIAN治療のクラウドファンディングにも賛否両論あることは存じておりますし、攻撃的な発言をされる方との出会いもありました。

そういったことも全部含めて、今回アトが一命をとりとめましたことに感謝しております。

金銭的な面はもちろん、皆様からの温かいお言葉に支えられてここまでくることができたのだと、痛感しております。

抵抗するアトに薬を飲ませるのは快いものではなく、「自分のエゴなんじゃないか」という気持ちと「これを飲めば助かるかもしれないのなら、嫌がってでも飲ませるのが正しいはず」という気持ちが常に戦っていました。

後半は投薬量が最大クラスで、吐き戻しも何度もあり、心が折れかけたこともあったのが事実です。

そんな時に支えてくださったのが、ご支援者の皆様です。

皆様がいてくださったからこそ、アトはもう私一人の飼い猫ではなく、皆様が一緒に治療に取り組んでくださっているのだと思えました。

「アトくんが元気になりました！」とご報告できる日が来ると信じて、今日までの一日一日を過ごして参りました。

これが、私とアトから皆様にお届けすべき何よりものリターンであると考えました。

受け取っていただけたでしょうか。

本来であれば、おひとりおひとりにお会いして、直接御礼を申し上げるべきところです。

それができない代わりに、リターン品と日々の治療に全力を注いだつもりです。

 

先日、いつもInstagramでアトの応援をしてくれていた猫ちゃんが虹の橋を渡りました。

毎回必ずコメントを残してくださり、投薬序盤から経過観察完了直前まで、見守ってくれていました。

アトのことを「さくらんぼおめめがチャームポイントのアトちゃん」と呼んでくれて、こんなにも可愛らしい言葉で優しく表現してくださったことがとても印象的でした。

その子にアトの寛解を伝えられなかったことは残念でありますが、きっと虹の橋の向こうで見てくれているんだろうな、と感じています。

その猫ちゃんも、長く闘病生活を経験されているということでした。

その子だけではありません。

こうしている今も、FIPや猫白血病、目の病気や腎臓の病気、肝臓の病気、、、闘う命が常にこの世にはあります。

今回アトが助かったことはほんの一握りの奇跡であり、恵まれていたのだと思うほかありません。

「助かって当たり前」ではなかったのだと、常々感じております。

そのことを忘れずに、これからの日々もこの生命を尊んで生きていくことを誓うと同時に、同じ病で苦しむ猫たちのために、このことを風化させずに「FIPが不治の病ではなくなる」未来が来ることを願ってやみません。

 

今後もInstagramやブログでは、時間のあるときにアトの様子をお知らせしていけたらと思っております。

また、FIPに関する新しい情報が得られた場合や、万が一今後再発やアトが命を落とすようなことがあった場合にも、ご報告いたします。

 

言葉では語り尽くせないほどの感謝の気持ちを、今一度お伝えいたします。

皆様、本当にありがとうございます。

この度ご縁がありましたことに、心から御礼を申し上げます。

 

 

皆様のこれからの日々が、優しく温かく輝いているものでありますことを祈念し、締めくくりとさせていただきます。

 

世界中の猫が、もっともっと幸せになれますように。

 

2021/05/29　榛地瑞穂・アト・ミドナ・キリ