参議院議員会館にて「私たちももっと本を読みたい!」と銘打った「読書バリアフリー法(仮称)」の制定を求める集会がありました。

簡単に言うと、だれもが読みたい時に読みたい本を読めるような読書環境を整備するための法律の制定を目指すものです。

具体的には、秋の臨時国会での成立を目指しています。

 

一見、当たり前のことのようです。読書(活字)離れが叫ばれて久しいのは、健常者の世界の話。障害者にとっては、読書できることは、けっして当たり前のことではありません。

 

2013年に、国連専門機関である世界知的所有権機関は、モロッコのマラケシュで「盲人、視覚障害者その他の印刷物の判読に障害のある者が発行された著作物を利用する機会を促進するためのマラケシュ条約」を採択しました。視覚障害者だけでなく、読み書きが困難な発達障害者、寝たきりや上肢に障害があり本を持ったりページをめくったりするのが困難な身体障害者も対象に、アクセシブルな図書データのやり取りを可能にすることを求めています。

 

集会には、視覚障害者、弱視者、盲ろう者、上肢障害者の当事者や支援者たちが集まりました。

ご多用中にもかかわらず、日本の福祉行政の舵取りを担う衆参10名の国会議員の方々も参加されました。

 

盲ろう者の立場を代表して、全国盲ろう者協会理事で東京大学教授の福島智さんが当事者の訴えを行いました。福島さんは、10代で盲ろうになって、漫画が読めなくなったのが辛かったそうです。ラジオを聴いたりテレビを観たりといったことができなくなり、ほとんど(点訳された)本を読むことだけが楽しみだったと言います。

 

読書は、余暇活動のひとつですが目的ではありません。無限の可能性の花を開かせるきっかけ、手段です。

さらに、読書のアクセシビリティーには、あらゆるコンテンツにコネクトできるかの他に、どのように読むかといったインターフェースの拡充もこれからの課題と言えます。スマホやタブレットによって、読書スタイルも進化しました。多忙な現代人には、何かをしながら聴く読書の方が効率的かもしれません。健常者が享受しているこのようなことも、テクノロジーの力で盲ろう者にも実現可能です。

 

僕の「ウエアラブル指点字ツール」は、見えなくて聞こえない盲ろう者の方々が、情報コミュニケーションを移動などの身体運動と並行して同時に行えるようにするのが目的です。スポーツだけでなく、様々な余暇活動、日常生活の様々なシーンで役立ちます。

 

そして、「ウエアラブル指点字ツール」の開発のきっかけとなったが、福島智さんです。

 

「ぼくの専属伴走者になってください」

福島さんの、この一言から始まりました。

 

マラソンは長丁場です。二人で何も語らず、ただ黙々と走ってもつまらないですからね!

「ウエアラブル指点字ツール」はテキスト再生が可能です。メールを読んだり、読書をしたり、落語を聴きながら走ったりすることだってできるということです!

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