令和に息づく新たな文化財を創る。酬恩庵一休寺 開山堂修繕にご支援を

 

 

本日で残すところ1週間をきりました。支援は昨日も大きく伸び今現在97％のお力を頂いております。ありがとうございます。

 

今回のクラウドファンディングで私たちがお伝えしたかったことをこちらに書きたいと思います。

 

今現在、国宝、重要文化財などに指定されている伝統建築の屋根材は古来から伝わる檜皮や杮、銅板、瓦などが採用されています。

 

これは美的観点や利便性から採用されてきました。しかしながら温暖化や頻繁に起こる自然災害により現状は変わってきています。

 

檜皮など40年はもつと言われていた材も昔に比べてその疲弊するスピードは早くなっています。実際に退蔵院の松山大耕くんの話によると方丈の杮屋根はこの気候変動によりバクテリアが異常繁殖、腐食が以前より早く進むということでした。

 

今回、採用するチタンは純粋なチタン。いわゆる私たちが想像しているものはチタン合金になります。チタンの素材としての有用性は実証されています。一番の問題はその美観、そして伝統建築に採用してよいのかどうか　というところだと思います。チタンはその加工の難しさから実用化されるまで発見からかなりの年数を要しました。しかし、この令和の現在のその加工技術は目を見張るものがあります。

 

ブラスト加工によりつやを消すことにより、瓦のようなまた瓦とも違う味のある材として使用することが出来るようになりました。

 

チタンは軽く、また一番はその耐用年数。200年の間、その姿を維持することができます。そして環境にも優しい。サステイナブルな素材です。

 

建築で一番ネックになるのは屋根の問題、躯体自体を長年もたす技術は日本の建築は昔から得意としてきました。それこそ国宝に認定されているような建築は考えられないくらいの年数を経て今もその姿を維持しています。ただその建築も定期的に屋根の葺き替えを行われてきています。

 

葺き替えという言葉からわかるように、屋根は葺き替えるものというのが常識です。今回のチタンは200年、葺き替える必要がありません。それはまず屋根材としての材料費の問題、職人の人件費の問題、作業にかかる足場の問題などをクリアするということでもあります。

 

屋根材が腐食することによる柱など躯体への影響もありません。

 

私たちが望むのはチタンがいつの日か、檜皮や杮などと同一に文化財建築の材の選択肢として考えられる未来です。この事業は単なる修繕を超えて私たちがどのような未来を築くことが出来るかの投資だと考えています。

 

ガガーリンが人類初の宇宙飛行を達成してから、私たちの価値観は大きく変わりました。その時、人類にとって宇宙は身近な未来となりました。今や宇宙産業は大きく広がり、先日前澤さんが日本の民間人で初の宇宙飛行を成功しました。シンプルにすごい、かっこいい、そんな開山堂を私は夢見ています。

 

皆さんと同じ夢を見たいと思っています。ご支援よろしくお願いいたします。