プロジェクト概要

被災したお母さん達10名とはじめた「いしのま★キッチン」。

まだまだ設備が足りないレストランに皆さんの力を、貸していただけませんか?

 

はじめまして、鹿島美織と申します。

3.11の震災の後、泥かきの個人ボランティアから始めて、ぐるぐる応援団という小さなチームをたちあげ、避難所や仮設住宅からの移動のためのサポートをしていました。その時に直面したのは、「行く先」さえ失った方たちが多いという現実です。仕事をする場所。集まれる場所。それが、必要なんだなと。

 

でも、何ができるんだろう。

 

私たちを惹きつけたのは、石巻のお母さんたちの、手料理とあたたかなおもてなしでした。

それは、石巻の多くのお母さんが、もとから豊かに持っている力でした。

みんなで食卓を囲むと、孤独な気もちが少し飛んで、笑顔が咲きました。

地元の人にも、外から来た私たちにも、小さな元気が生まれていました。

 

ああ、これだな。

 

何人ものボランティアさんの力や地元の方の力で、津波の入った厨房を片づけ、4月7日にコミュニティ食堂「いしのま★キッチン」をプレオープンにこぎつけることができました。場所は、石巻市役所の1階。ふつうの家庭のお母さんもいれば、流れてしまったラーメン屋さんのお母さんや、お弁当屋さんのお母さんだった方もいます。

日替わり定食やラーメンを出しています。愛情は、たっぷりです。

 

少しずつ稼働してきましたが、経営面もふくめた問題は山積みです。

石巻で長くつづく仕事をつくり、被災地でたくさんの笑顔をつくるため、皆さんのお力を貸していただけませんか?

 

まだ、内装ははげたまま。一部の壁が腐っています。

きちんとした冷蔵庫や魚焼き器もありません。

 

 

皆さんの力をお借りして、取組んでいきたいのが、まず、内装と厨房機器の購入です。

 

 

 

みんなでペンキを縫ったり、こどもたちが看板をつくったり、できる内装を進めてきましたが、一部の壁が津波で根ぐされをしてしまって、半分から奥のスペースを使えていません。生きていると喜んでいた冷蔵庫や冷凍庫も、部品が腐食していたため、壊れてしまいました・・・。

 

店内を気もちよく修理して、交流のためのスペースをつくったり、お弁当をつくれるスペースを広げられたらと考えています。被災した木材屋さんで石巻の木材を購入し、仮設住宅の元船大工のお父さんたちと一緒に、テーブルや椅子をつくれたら嬉しいです。(それから、ママが働いている間、9ヶ月の空ちゃんたちが、清潔にあそべるような小さなキッズコーナーもつくりたいと考えています。)

 

(子供たちが提案・制作してくれた「いしのまキッチン看板」、みんな一生懸命作ってくれました。) 

 

スペースを広げることで、

仕事をできる人を、少しでも増やしたいと思っています。

 

海岸部がほぼ津波で壊滅となった石巻の町では、昔から、お母さんたちのパートの副収入が貴重な生活費の一部でした。しかし、この震災でその収入もとだえた家庭も多く、これからのために、長く働く場所が確保しにくい状況が、つづいています。「いしのま★キッチン」にいるのは、元事業主のお母さんや、雇用保険の加入にぎりぎり届かなかったパートのお母さんたち。震災前の職を失っても、失業保険の対象には、なりません。

 

お客さんと交流できるスペースができたり、お弁当をつくれる場所が広がれば、 少しでも多くの方と一緒に、仕事をすることができます。

 

なぜ被災地に、レストランなのか?

 

「いのしま★キッチン」を作るきっかけになったのは、去年の8月から私たちがはじめた、『団地ごはん』という取組みです。そして、そこで出会った方々です。

 

震災後、震災復興のために石巻に足を運んでいたのですが、皆さんが仮設住宅にうつると、たくさんのおもてなしの料理を出していただきました。「あがってけらいん。食べらい。」野菜や新鮮なものは、なかなか手に入らなかったけれど、にこにこ笑って出される料理たちは、本当においしくて、あたたかな気もちになりました。

 

ボランティアに来たのに、なんだか、逆だな・・・。恐縮しながらいただくうちに、8キロも太ってしまったくらいです。ある日、よくご飯を食べさせてくれるお母さんのところにいくと、簡素なボックスができて、小さな位牌が飾ってありました。「いっぺ作っても、今は食べてくれる人がいねから。」そうして、にこにこ料理を出してくれます。「浜では、大家族分、つくんねかねいから。ぺっこばりで、だめだでば。(ちょっとだけ作るのは、無理だから)」というお母さんもいました。

 

そして、始めたのが、「仮設団地でみんなで作って皆で食べよう」という『団地ごはん』。お父さんたちは机を運んだり買い出しをしてくれました。お母さんたちは、野菜を刻んだり、仕切ったりしてくれました。役割をもって動く人たちは、キラキラしてみえました。

 

「もう二度と、ラーメンはつくれないんだ」

 

中でも活躍してくださったのが、日野マミコさんです。 ある日、なにげなく、ラーメンの話になりました。

「ラーメン、食べたいな」。

私たちのその一言で、彼女は泣きだしました。 聞くと、彼女は震災以前ラーメン屋をやっていたそうなのです。しかし、お店は津波でめちゃくちゃになってしまった。もうラーメンは作れないと嘆いていました。 本当のラーメンは、鳥ガラや豚ガラを煮て、強い火力で何時間もかけてつくるんだ。

 

仮設住宅の小さいコンロじゃ作れない。亡くなったじっじやばっば、旦那さんから教わって、30年以上も続けてきたあの味を、私の代で終わらせるんだ。

「日野さんのラーメンが食べてみたい」。その強い気持ちも、「いしのま★キッチン」を大きく後押ししました。

 

 

 

「いしのま★キッチン」が出来るまで


被災者の方々と一緒にレストランをやる。そう決め、仲間も集まったものの、私たちの手元には食器も、調理道具も何もありませんでした。
そんな時、私と一緒にレストランを作ろうと言ってくれた先ほどのラーメン屋のお母さん(日野さん)が言ってくださいました。
「私がやってた店さ、ぐちゃぐちゃなんだけども、鉄板なんかはまだ流されないで残ってると思うの。だから、新しい店でなんぼでも使えるヤツがあったらね、皿とかも持ってきて洗ったら、つかえっかもしんないからさ。」


ヒロちゃんとトッキーが、日野さんと一緒に店のあった場所に向かいました。「やっぱりこのへん見ると悲しくなるねー」日野さんは、あくまで明るく、おっしゃいます。わずかに原形をとどめているお店の天井には靴や服がぶら下がり、床は流されてきた瓦礫が幾重にも重なっています。倒れている食器棚を中心に、みんなで手分けして一つずつ瓦礫を取り除いていきました。「鉄板、ないかなあ」あきらめかけた時に、「あったー!」とスタッフの一人が叫びました。 真っ赤に錆びた鉄板の端っこを見つけたのです。。

 

 


そして、なんとか割れずに残った、思い出のこもったどんぶりやコップも発見し、それも頂きました。 「はぁー。お世話になりました。ふふふ。」 パンパン、と日野さんが手を合わせてお辞儀しました。 「鉄板やお皿、頂いていきます。」 ヒロちゃんも帽子を取って、お辞儀をしました。 とっきーも、黙って深く、お辞儀をしました。

 

 

 

頂いた鉄板やどんぶりを、泥を落して漂白剤につけ、きれいにしました。震災で多くが変わってしまったけれど、壊れず残ったどんぶりやコップの存在が、新しく始めるレストランに明るい光を灯してくれるような気がしたのです。


大切にしたいのは、
みんなで一緒に0から作ること。


何とか料理を作れる環境を整え、「いしのま★キッチン」はオープンの日を迎えました。

 

 

 


ただ、まだまだお店は赤字です。そして、経験者の人や、未経験の人同士のぶつかり合いが発生しています。今までお店をやっていたプライドがある人たちが集まったので、衝突するのは当たり前だと思います。


でも私は、「いしのま★キッチン」では〈みんなで一緒に0から作り上げる〉ことを大切にしたいのです。そのために、これからは対話をしていきます。以前は家族経営で運営していたので、話し合いなど必要ありませんでした。今はみんなとの話し合いが必要です。震災が起こって、人々も変わることを迫られています。

 

 

もっと、人を大事にできる場にしたい。

ぶつかりながら、話し合いながら、つぎの場所をつくっていきます。

 

「いしのま★キッチン」の店内は、精一杯洗ったのですが、どうしても泥が取れないようです。暑くなるに従い、飲食店なのに嫌な臭い がします。これから、もっとお客様が気持ちよく過ごせるような場作りをしていきたいと思っています。

 

 

 

そして、〈みんなで一緒に0から作り上げる〉ため、もっと多くの方が働けるように、キッチンを広くしたい。石巻の木材を使って、内装をつくりたい。机や椅子も、仮設住宅のお父さんたちと、一緒に手づくりしたいと話し合っています。来てくださった地元のお客さまやボランティアの方たちにメッセージを残せるように、壁の一部がホワイトボードにできると嬉しい。ツアーのお客さまにも来ていただけるようになったら、そこに、昔の石巻の写真を写して、私たちの町が持っていた魅力も、お伝えしたい。

 

もっと、もっと、人を大事にできるような場所にしていきたい…と考えています。

 

たくさんの方が関わってくださる、その事実が、

長い道のりの励みになります。どうぞ、お力をお貸しください。

 

「わざわざ愛媛から、2度、来てくれた」「東京の学生さんが、掃除をしてくれた。」「この器は、山口の人たちが送ってきてくれたんだど。」「オープンの時に来てくれた、沖縄の人から、黒糖が届いた!」「有り難いねえ」。誰かからのメッセージがあると、お母さんたちは、とっても喜んでいます。

 

きっと、たくさんの方たちの力で、お店ができあがっていくことそのものが、働くお母さんたちや地元の方たちの励みになると考えています。 温かいご支援を、どうぞ、よろしくお願いします。

 

 

--  いしのま★キッチンの詳細  --

 

【開設地】石巻市役所一階
【オープン日】2012年 4月7日
震災で苦しい思いをしている被災地の方にとびきり美味しいご飯を提供するためにみんな働いています。

 

 

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