こんにちは、矢田@インドネシアです。

 

 

プロジェクトを実施している集落、首都ジャカルタから南西に80kmほどの距離にある農村です。

村人約5000人の9割以上が農業で生計を立てています。

 

 

生業である農業の中でも、中心となるのが水田耕作。

山の斜面に緻密に広がった棚田は、本当に美しいものです。

 

 

 

 

また、水田から取れるお米のほかには、里山の森から得られるさまざまな林産物があります。

バナナ、マンゴー、アボガドなどの果実、コーヒー、豆類やナッツ類、コショウやカルダモンなどの香辛料の素になる実などなど...

 

もうすぐ収穫、森のマンゴー

 

 

 

トウダイグサ科の果実、メンテン

 

 

森から摘み取って来たばかりのネジレフサマメ

 

 

森の木に巻き付いて成長するツル性のジャワコショウ

 

 

 

そして何よりも森の恵みのなかでも、一番の生産量を誇る林産物がサトウヤシの樹液から作られるヤシ砂糖です。

 

 

 

 

 

これら林産物は、日本人が想像する果樹園や野菜畑など、単一作物の畑から摂れるのではなく、里山の雑木林として雑多な植物が育てられている森の中から得られるのです。

こうした農業のあり方は、農業(アグリカルチャー)と林業(フォレストリー)の混合によるアグロフォレストリーと呼ばれています。

森は森として生かしたまま、その森に自生する果実や、村人によって植えられた植物から得られる森の恵みによって、地域の人々は暮らしを成り立たせています。

 

ある意味で非常に牧歌的な、昔ながらの美しい暮らしに、日本人である私はとても魅力を感じます。

しかし、その美しい暮らしを、素晴らしいと言祝ぐだけでは居られなくなっているのが現状です。

国が発展し、近代化が進むとともに、昔ながらの暮らしをそのまま続けていくだけでは、人々の生活は成り立たなくなっています。

子供の学費や医療費をはじめとする生活していくうえで欠かせない費用、また、電気や電話などの生活インフラへの支払いは年を追うごと高騰し、家計に占める割合が大きくなっています。

 

 

村の各戸の平均月収は、日本円にして1万円足らずです。一方で、ジャカルタの法定最低賃金は一人当たり2万円を超えています。

 

美しい村の暮らしといえども、否が応でも巻き込まれる近代化を受け入れずに、昔ながらの自給自足の生活を続けていくことは不可能です。

若者が村の暮らしに誇りを持てず、村を捨てて町に出て行ってしまうという状況が、遅かれ早かれやってくるでしょう。

農民としてのアイデンティティを保ちながら、現代の生活にも適応し、日々の暮らしを成り立たせていくために村の人たちも様々な努力をしています。

その努力の矛先の一つが、これまで自分達が手掛けてきた農産物、林産物に、付加価値を付けてより高く売れるような商品開発をしていこうという試みです。

 

「どんな工夫をすれば、里山の恵みを生かして持続的な商品生産が可能なのか」

それを村の人たちと一緒に考え、実現のお手伝いをすることが私の役割です。

こんな会議を頻繁に開催して、村の将来を考えます。

 

 

このプロジェクトで支援している生姜湯「Gulahe」の開発も、そうした道の一つです。

これまで1kgあたり1万ルピア(約100円)で地元の市場に販売していたヤシ砂糖、生姜をフレンドしてGulaheに加工して販売することができれば、4倍の付加価値がついて4万ルピアの収入になります。

実際にはパッケージングの費用や輸送コストなどもかかるため、1kgあたり4万ルピアで販売することはできず、今まさに、どのような商品流通ルートの開拓が可能なのか、どうやって生産コストを抑えるのか、どんな工夫をすればより多くの方にご購入いただけるのか、など手探りの努力をしている段階です。

 

 

このREADY FOR?のプロジェクトを通して得られる日本の皆様からの支援は、Gulaheの開発と販売を通して、村の人たちが自立してくための基礎資金となります。

どうぞ一人でも多くの方がこのプロジェクトに参加し、村人たちの努力を支えてくださいますよう、お願い申し上げます。

 

 

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