【応援メッセージ】相模原市立博物館　秋山幸也さん

今年の秋の渡りシーズン中、小雨降る中、低い空を渡るサシバの群れを見ました。

懸命にはばたいて飛ぶ姿は、上昇気流に乗ってぐんぐん高空へ上がり、すべるように渡っていく勇壮な姿とはまったく異なっていました。観察していた誰もが「がんばれー」、「気を付けていってらっしゃーい」と声を上げていました。

今回の研究計画が実行されることにより、渡り行動の全容が明らかになるわけではないでしょう。しかし今年、その航路が個々の行動記録として速報された際のときめきは格別でした。渡りルートが帯で描かれる流れではなく、個体それぞれがはばたき飛んだ証としての線で描かれると、格段に渡りの臨場感を得られることを知りました。その線がさらに増えていくことを願い、私も支援します。

相模原市立博物館　学芸員　秋山幸也