夜の運転にご注意！

　霜が解けて、梅や桃の花が咲き始めるこの季節、野生動物たちは活発に活動を始めます。

　しかしそれに伴い、交通事故に遭う野生動物も増えてきます。特に、視界が悪くなる夜間での交通事故は非常に多く、夜行性の動物が被害に遭いやすくなっています。

　土地柄、交通事故で当団体へ運ばれてくる動物はホンドタヌキが多いのですが、車との衝突で保護された子の大半は重傷で、すぐに酸素吸入や点滴など集中治療を行いますが、残念ながら数日中に亡くなってしまうことがほとんどです。

　車と野生動物の衝突事故は『ロードキル』と呼ばれています。最近は、そのロードキルを防ぐ為に対策を講じているところもあり、道路の上に橋を架けて動物の通り道を作る『オーバーパス』や、道路と森の間に『動物侵入防止柵』を設置しているところもあります。

　以前あげた新着情報『意思を引き継いで』の記事の中でもご紹介させていただきましたが、当団体が拠点を置いている東京都町田市には『タヌキトンネル』を造り、野生動物たちが危険を冒して道路を渡らなくとも移動ができるように工夫しているところもあります。

　野生動物が頻繁に出没する場所には『動物注意』の看板も立てられていますが、どんな場所でも「いきなり脇道から動物が出てくるかもしれない」という『かもしれない運転』を心掛けることも重要です。

　ロードキルは、野生動物の命を奪ってしまうだけでなく、車両の破損や、時には人の命を奪う結果となってしまうこともあります。

　春はそれでなくとも交通事故が頻発する時期。どうか皆様、自分の命を守る為にも、車の運転には充分お気を付けください。

　JWCは傷病野生鳥獣のリハビリケージ建設の為、クラウドファンディングへ挑戦しています。もし宜しければ、ご支援・拡散のご協力をいただけますと幸いです。