42573d7391a7bc9dcdef39375562aa088c386c85


【救う側、救われる側双方の闘い】



その人は、看護学校を卒業後、大学病院に就職した。

フライトナースを志し、ドクターヘリが配備されている救急救命センターに配属となる。

一分一秒をあらそう命の現場、連続して夜勤が続く過酷な勤務をこなしながら、患者のベッドサイドケアに向き合う。

新人ナースは駆け出しが大事。
まだ新人の域を出ない大事な時期に、彼女は病魔に襲われる。

ずっとつきあっていかなければいけないような疾患…。

2度の手術、そして半年にも及ぶ抗がん剤治療。

キャリアを中断したくなく、彼女は激痛を堪えながら、職務の遂行に努めた。自らも患者でありながら、目の前の患者に寄り添い続けた。

しかし、さすがに救命センターでの勤務は困難を極め、退職を余儀無くされる。

志半ばで現場を離れる辛さに加え、彼女の髪の毛は抗がん剤により、抜け落ちた。

その後、彼女は結婚し、定期的に検査に通いながら、今も看護師として働いている。

救う側と、救われる側。
双方の闘いがある。

その人は、給料が減っても、病魔に襲われても負けなかった。文句を言わなかった。

私は彼女を誇りに思います。

私たち福祉や医療に携わる者は、患者やそのご家族、支援を必要とする人の生活の現実、その背景に直面しながら、より良いケアを、より良い未来を提供するために尽力します。

厳しい現場です。

でも、そこには【尊厳】があるので、投げ出すわけにはいかないのです。

立場や環境を問わず、尊厳を護る。
意志をもって、尊い命と大切な生活を守る。

そんな現場で学べる機会が、絶対に必要です。

新着情報一覧へ