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日本語がしゃべれず、ひとりぼっちの子どもにオンライン授業を!

田中宝紀

田中宝紀

日本語がしゃべれず、ひとりぼっちの子どもにオンライン授業を!
支援総額
2,666,000

目標 2,500,000円

支援者
277人
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2016年06月22日 10:09

温又柔×田中宝紀―「日本語で育つ子どもたちへ」(中編)

台湾にルーツを持つ作家、温又柔(おん ゆうじゅう)さん。前編ではご自身の経験をもとに、外国にルーツを持つ子どもたちへ「自分自身をもっとよくするためのものとして、日本人とは違う自分を表せるものとして、日本語を手にいれてね」と力強いメッセージを送ってくれました。

 

温さんの口から紡ぎだされる日本語の「音」は、心惹かれる響き。文字でお伝えできないのが残念

 

いわゆるステレオタイプを補強するための質問は、コミュニケーションの糸口にはならない


・・・たとえばスポーツの国際試合のとき。オリンピック、あるいはサッカーのワールドカップのときでもいいんですが、わたしの場合、日本と台湾が野球してると「どっちを応援するの?」なんて聞かれることがある(笑)。

 

素朴な質問かもしれないけど、そう言われちゃうと自分はどっちかしか応援しちゃいけないというか、応援するんならどっちか一つだよね、と決めつけられてるみたいでちょっと息苦しい。

 

この苦しさ、日本人なら日本を応援するに決まってる、と強要する空気と似てますよね。わたしは日本語に不自由がなかったので、そういうことを言われても、何言ってんの、とか、自分はどっちも応援してるよ、とか、どっちかじゃなくちゃいけないの?って言い返すことができた。

 

でも、もしも自分にそれができるほどの日本語力がなかったとしたらどうだったんだろうな?って思いますよ。そういう質問をされるときのわけのわからない居心地わるさというか、違和感みたいなものを、ことばで把握できず、ただ呑み込むしかなかったのかもしれない。


福岡(YSCグローバルスクールスタッフ) 相手は悪気はないんだけど・・・

 

 まったく悪気ではないんです、素朴なだけ(笑)。好奇心に駆られて、というか。わたしだって同じこと、ひとにしてるはず。

 

福岡 私たちの教室の子どもたちでも、たとえば両親ともペルー出身、本人もペルー国籍で日本で生まれ育って、でも「ペルーではどうなの?」って聞かれちゃうんですよね。その子はいっしょうけんめい、行ったこともほとんどないところのことを、想像して答えていて。


 たぶん、質問するひとの態度や姿勢にもよるんでしょうね。一生懸命答えたくなるような雰囲気なら、その子みたいに想像力を駆使してでも答えようとするんですよ。


田中 そうですね。そこに温かみを感じられるかどうか。興味本位ではない、その子を知ろうとする気持ちというか。

 

 そうそうそう。だからやっぱり関係性でしょう。大人同士でも日本人同士でも変わらない。だって、女の子ってこういうの好きでしょ、とか、学校の先生ならこうあるべきでしょ、とか、いわゆるステレオタイプを補強するための質問は、コミュニケーションの糸口にはならない

 

わたしの場合、「台湾人って、絶対日本人好きでしょ」とか「台湾って親日だよね」って言うひとと会ったら「いや、そうとも限りませんよ」とはぐらかす(笑) 

 

それで不満そうにするひとは、たいてい、わたしという個人と話がしたいんじゃないんです。自分の知っている台湾のイメージをなぞってくれるひとを求めてるだけ。でも、台湾のことじゃなくて、わたし自身を知りたいと思ってくれているひとは、「えっ、そうなの?」とか「どういうこと? もっと教えてよ」みたいに、わたし自身に興味を持ってくれるというか、ちゃんと顔を見ようとしてくれる。

 


アモーレ、アモーレ!


温 わたしはずっと、日本語ができるのに日本人じゃない、とか、台湾人なのに中国語があまりできない、と思い悩んでいました。その最大の原因は、「国語」がもつ、国民の言語、というニュアンスに囚われていたからなんですね。日本国民でなくたって日本語を母国語と思っていいし、台湾の国民ではあるけれど、母国語は日本語だっていうのでもいい。

 

わたしの場合は日本育ちの台湾人ですが、自分と日本語や中国語の関係を示しながらこういう人間もいるんだよって表現することで、「あ、いいんだ」ってちょっと楽になれるひとがいたら、それはすごくうれしいことですね。

 

日本にいる外国人のお母さんって、すごい苦労されてるでしょ。うちの場合は両親とも外国人だったので、「うわばき」とか「ぞうきん」の意味がわからなくて、小1だったわたしに何を持たせればいいのかちんぷんかんぷんだった。外国で、というか、外国語で育児するって、ものすごく大変。

 

そういう状況のなか一生懸命やってるのに、日本人のお母さんたちと比べられながら、母親として不完全だ、みたいに言われちゃうのはかわいそうですよね。

 

わたしの小説を読んだ母があっけらかんと「ふつうのママがほしかったって主人公がお母さんが叫ぶところ、胸が痛かったよ~」って。「あの時期をのりこえて、元気に育ってよかったね~」って(笑) 

 

のりこえたのはわたしじゃなくて、母のほうだという気もするんですが……日本という外国でわたしや妹を育てあげた母が、いまだに不完全な日本語を喋ってるということをわたしがバラすことで、今、子育て真っ最中の外国人のお母さんたちが勇気づけられるなら……うん、いいですよね(笑)


田中 支援者側からすると、どうしても「足りない部分」についての発信が増えちゃうんですね。お母さんたちの中には、胸を張ってシングルマザーとして子どもを育ててきた方もいるし、その子どもたちが「ママの日本語かわいいの!」って堂々と言うような家庭もあるし。


平均的な日本の家庭から外れているかもしれないけれど、家族としての愛というか、その家族なりの関係性というか、すばらしい家庭を築いている人たちがいるっていうのももう少し発信したいなって。

 

 逆に、いわゆるふつうの日本人たちの中で、一見、幸せそうに見えるけど、実は不安でしょうがない、というひとって結構、多いのかもなって感じます。自分が幸せかどうか、他人の目を気にしすぎているというか……他人から見て幸せそうである自分を保つのに精いっぱいになっているというか。

 

幸せは他人が測るものなんかじゃないでしょ、本来は。だれが作ったのかよくわからない平均値に執着して、そこから少しでもずれたら不幸になっちゃうって不安がるよりも、堂々と自分自身の気持ちに忠実になったほうがずっと楽なはずなのに。

 

その点、日本社会において最初から平均的な存在ではない外国にルーツを持つひとたちのほうが、今の日本ではもしかしたら「わたしはわたし、わたしの幸せは、わたしが知っている!」と言いきれるようなパワーを持ってるのかもしれないですね。そんな明るいパワーが今の日本社会に流れ込んだら、それこそみんなハッピーになれそう(笑)


田中 たとえば、学校の先生の外国人保護者に対する視点で気になるのは、「家族の誕生日くらいで子どもを休ませるなんて困った親だ」みたいなところもあって。

 

 誕生日くらい(笑)。日本では確かに、学校や会社優先ですもんね。でも、かれらにとっては、家族のだれかがうまれた日は絶対的に素晴らしい。学校?仕事?それがどうした!という感じなんでしょうね。素敵じゃないですか。

 

田中 お子さんの言葉の課題だったり、経済的な課題だったり、サポートが必要だなって思われる側面がどうしても目立っちゃうんですけど、家族を見てみるととても仲が良くて、経済的には苦しい状況なんだけど、むちゃくちゃ愛し合ってるっていう家庭も少なくないんですよね。

 

 なるほどね~。アモーレ、アモーレ!

 

田中 (笑) 「誕生日はぜったいに外せない」っていう。そういう家庭って、子どもが大人になってからもお母さんをどう助けられるか、すごく考えていたり、強い絆と家族愛が感じられるところもあって、一概に「学校を休ませる=悪いこと」というのは違うかもな、と。

 

 わたしも、中国語圏から公立の小中学校に転入してきた子どもたちに日本語の初歩の初歩を教えるというアルバイトをしていた時期があるんですが、担任の先生によって雰囲気が全然違うのを強く感じました。

 

外国にルーツを持つ子どもがやってきたことを歓迎するというか、日本人の子どもたちの良き仲間としてなじませようと努めるというか。朝のあいさつで、おはようございます、と言ったあとに、中国語で、早安(おはよう)、と言わせる先生もいてね。そういう先生に恵まれた子は幸運だなあと思いました。

 

他の子どもたちも外国からやってきた友だちを受け入れようと前向きなんです。でも、そうじゃない先生も残念ですが、いますね。ただでさえ激務なのに、余計な仕事が増えるから。本当に今、小学校や中学校の先生の多忙さはすさまじいですもんね……。

 

これはもう、その先生個人だけの責任ともいえない。制度として、国がもっと根本から支えなければいけない。日本という国自体が、もっと寛容になればね、変わるんでしょうけどね。

 

後編へ続く

温さんの著書。温さんのような「日本語育ち」の子どもたちが、すくすくと育っていきますように

 

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リターン

3,000円(税込)

Fdc618ae970d3ed3d6be2078b40cf885ddee9a95

【子どもたちからのありがとう】

子どもからのサンクスメッセージをメールにてお送りします。メッセージが送れるのも、頂いた支援のおかげです。

支援者
142人
在庫数
制限なし
発送予定
2016年11月

10,000円(税込)

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【卒業式へご招待&カフェ・ドゥ・ジャルダンのカステラ】

3,000円のリターンに加えて、
①スイーツの名店”カフェ・ドゥ・ジャルダン”
オリジナル「アメリカンカステラ5個入り」をお送りします。私たちのスクールのある福生(ふっさ)で生まれた絶品カステラです。
②7月に行われる子どもたちとの終業式にご招待します。(都内です、交通費はご負担ください)

支援者
88人
在庫数
制限なし
発送予定
2016年11月

10,000円(税込)

【ご支援全てNICOプロジェクトのために使わせていただきます】

◇サンクスメッセージをお送りします!

支援者
31人
在庫数
制限なし
発送予定
2016年11月

30,000円(税込)

【NICO WEBで、授業参観!】

10,000円のリターンに加えて、
①実際に子どもたちが受けている授業にNICO WEBを通して体験参加できます。
子どもたちの会話練習をサポートしてください。
②復興支援として熊本県内の名産品1点をお送りします。

支援者
3人
在庫数
制限なし
発送予定
2016年11月

30,000円(税込)

【ご支援全てNICOプロジェクトのために使わせていただきます】

◇サンクスメッセージをお送りします!

支援者
7人
在庫数
制限なし
発送予定
2016年11月

50,000円(税込)

【NICO PROJECTアンバサダーパッケージ】

30,000円のリターンに加えて、
①今回の企画資料、そして言語難民に関する現状と課題を、現場のデータや写真と共にまとめた特別リーフレットをご提供します。
②NICO WEBトップページにお名前orバナーを掲載します。

支援者
6人
在庫数
制限なし
発送予定
2016年11月

50,000円(税込)

【ご支援全てNICOプロジェクトのために使わせていただきます】

◇サンクスメッセージをお送りします!

支援者
2人
在庫数
制限なし
発送予定
2016年11月

100,000円(税込)

【支援者のあなたが記事になる】

50,000円のリターンに加えて、
①このプロジェクト新着情報内で、リターン購入者様または企業様をご紹介します!
②プロジェクト実行者、田中との対談およびその様子を記事化します。
言語難民の子どもたちへの支援実績になります。

支援者
2人
在庫数
制限なし
発送予定
2016年11月

100,000円(税込)

【ご支援全てNICOプロジェクトのために使わせていただきます】

◇サンクスメッセージをお送りします!

支援者
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制限なし
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