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日本語がしゃべれず、ひとりぼっちの子どもにオンライン授業を!

田中宝紀

田中宝紀

日本語がしゃべれず、ひとりぼっちの子どもにオンライン授業を!
支援総額
2,666,000

目標 2,500,000円

支援者
277人
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2016年06月18日 16:32

温又柔×田中宝紀―「日本語で育つ子どもたちへ」(前編)

2016年6月15日。あいにくの雨模様でしたが、私はスタッフの福岡と共に、浮足立った気分で新宿のとある場所へ向かいました。昨年Readyfor上で初めてチャレンジしたクラウドファンディングをサポートしてくださり、その後もtwitterで交流をさせていただいていた、台湾にルーツを持つ作家、温又柔(おん ゆうじゅう)さんと直接お会いするためです。

 

温さんは台湾で生まれ、台湾語混じりの中国語を話すご両親のもとで育ち3歳で来日。以後、台湾語・中国語・日本語、三つの言葉の狭間で揺れながら、自らのルーツを探った「台湾生まれ 日本語育ち」(白水社)を2015年度に世に送り出しています。

 

外国にルーツを持つ子どもたちに日本語教育の機会を提供している私たちの活動を、我が事のように応援してくださっている温さん。twitterを通して送られてきた温さんからのメッセージには、いつも子どもたちの「先輩」としての、思いやりと力強さが感じられました。

 

そんな温さんと私が、新宿にある名曲喫茶の片隅で語り合った、外国にルーツを持つ子どもたちへの想いと彼らへのエール。前編、後編に分けてお届けします。

 

ただの「ファン」に過ぎない私。この日は朝からそわそわでした

 


1.「ゆらぎ」を支える、依代(よりしろ)となった日本語


田中宝紀(以下、田中) 温さんの『台湾生まれ 日本語育ち』を読んだ中で、繰り返し登場した「日本人とはだれなのかというか、日本語はだれのものなのか」という問いかけに、とても共感しました。

 

この仕事を始めてから出会ってきた子どもたちも、こういうゆらぎをきっと抱えているんだろうな、というのを改めて、温さんの著作の中から再認識しました。子どもたちにとって日本語が母国語となるか外国語となるか、その子どもによって変わってきますが、いずれにせよ、その「ゆらぎ」の中にあっても、何か依代(よりしろ)となるものを持ってほしいなという風に思っています。

 

・・・うちのスクール(田中が運営する、外国にルーツを持つ子どものための教育事業:YSCグローバル・スクール)の子どもたちの中には、依代を持てない中で思春期に危機的な状況に陥ったりとかする子もいるんですけど。

 

温さんにとって、アイデンティティがゆらいだというか、悩んだような時期に、何か自分の中でこれが支えになった、というようなものっていうのはありますか?

 

 

温又柔(以下、温) 本当にいまお話うかがっていて、ちょっときれいごとすぎるかなと思うんですけど、やっぱり私の支えは日本語だったんですよ。

 

みなさんの今回のお仕事(クラウドファンディング)も、去年のお仕事見てても思ったんですけど、私はこういう内容を書かせていただいて、日本人じゃないけど日本で生きているっていう葛藤みたいなこと、やっぱ、ほぼ流ちょうなネイティブの日本語で表現できたからなんとかこう、支えになったところがあって。

 

私の親が両方とも台湾人ってことで、ただ日本で育ったからっていうことなんですけども、もし自分を支える言葉がなかったら、杖を奪われていたら、たぶんもっと荒れていたと思うし、すごくその、言葉によって自分の悩みとかを把握できていない状況を想像すると、やっぱりものにぶつけてたかもしれないし、友達をもっと傷つけてたかもしれないと思うんですね。

 

そういう意味で、いろんな子どもたちがいま日本にいて、その言葉を獲得する過程で、普通の日本人という言い方はあまり好きじゃないんですけど、平均的な日本の方と同じように自分自身をぼくはこうなんだよとか、私はこうなんだよということを人に言える。その力。

 

あと自分自身に対して僕はこうなんだ、と理解できるその支えみたいなものはやっぱり言語がなすものだと思うので、本当に日本語教育という言い方をしているんだけど、単純に人間にとっての言葉をなんていうんでしょう、人間にとって言葉を奪われることが一番恐ろしいことなので。

 

このためその子が外国にルーツがあったりするだけで、それがほかの子どもと比べて差別化されちゃうのは、やっぱすごくおかしなことなので、これは人道的にきちんと教育に向かっていってほしいなというのは常々考えているんですね。


田中 自分のことを形作ったり、自分自身と対話したり、それは必ずしも日本語である必要はないな、と思うんですけれど、そういった言語を獲得する過程というか、子ども自身がエンパワーメントされる、人生の支えになるようなものを身に着ける手助けができたらいいなとはすごく思いますね。

 

この対談のために選んでくださったというメッセージTシャツ。「これで写りたかったの!」と


2.自分の偏りとか切なさみたいなものを、「その切なさは大事かもね」って言ってくれる人たちがいた

 

 自分は3歳の時から中国語を使わなくなったので、一気に日本語の方に偏ったのですが・・・よく覚えているのが、小1とか小2の時に作文を書いて、それを先生が細かいところまでほめてくれるんですよ。

 

赤いサインペンで、「そういうことがあったのね、楽しいのね」ということを書いてくれて、やっぱり言葉によって受け入れられているなというのを感じると、どんどん自分を出したいと思うようになるし。

 

でもやっぱ一生懸命書いてもあんまり丁寧に見られなかったら、そんなにがんばってやらなかったかもしれない。言葉とは言うけれど、実は愛情をもって見守ってくれる人たちの気配を感じたから、自分でもそれに応えようとしてたのかな、と。


田中 そういう出会いというか、本当に受け入れられている。手が伸びているという、見守ってもらっているというような感覚はずっと必要ですよね。

 

 非常に支えを感じますよ。

 

逆にやっぱり、誰も自分のこの違和感とか、自分のこの淋しさをみんなすごく軽んじてるって思ったときには荒れますよね。

 

もう二十歳超えてたんですけど、「日本人とは何か」ということをすごく考えていた時があって、何見ても「お前は日本人じゃない」って言われている気分がして・・・ちょっともう被害妄想な時期があったんですけど。

 

例えばハリウッド映画みてても、「すべての日本人に贈る」、とか。

 

なんかそういうのを見ちゃうと、「なんで私の気持ちをわかってくれないの」みたいなことを周りに言うんだけど、考えすぎだよしか言われない。そこまでいちいち作り物に反応することないよって言われても、考えすぎてるのかな、とか。

 

でも今思うと、「そこは大事なことだから考え続けようよ」って言ってくれた人たちが少ないけどいた。だからなんかやってこれたなって思うんです

 

でももし誰もいなかったら、ダメだ大人になんなきゃって思って。小さな違和感なんか呑み込んで、社会に順応しようと無理をしたかもしれない。

 

自分の偏り(かたより)とか切なさみたいなものを、その切なさは大切だからと言ってくれるひとたちがいたから、あのようなニホン語を書こうと思い続けることができる。

 

温さんの笑顔と紡ぎだされる言葉たちにひきこまれ、時間はあっという間に過ぎていく・・・

 

3.自分は自分。プラス、日本語はあなたをもっとよくするためのものとして手に入れてね

 

田中 うちのスクールには特別支援領域の子どももいれば、「ザ・グローバル人材」みたいな子どももいるんだけど、彼らは小さな教室の中で、みんなで肩を寄せ合っているような感じがするんですよね。

 

年齢も状況も超えて、子どもたち自身は支えあおうとしているというか。

 

それを大人が勝手に、振り分けしてはいけないよなというのは思いますね。

しかもやっぱり、外国にルーツを持つ子どもの場合、どうしても、教育領域での支援が中心にならざるを得ないんだけど、日本語を含め、「勉強すること」が必ずしも得意な子ばかりではない。

 

 そりゃ日本人と同じですよね。好き嫌いはぜったいにありますよね。

 

田中 勉強以外で輝く子たちがかなりたくさんいるので、教育という領域だけで区切っていって、できる、できないっていうのは違うかな、と。

 

まず日本語やらなきゃっていう段階ではあるんですけど、教育以外の部分はもっと可能性を広げてあげたいなと思いますね。

 

 あとはやっぱり言葉の教育の大切さって、そういう自分を他人に伝えられること。決して勉強を、将来の受験に備えてじゃなくて、もうとにかく今の自分の気持ちを隣の子とか、自分を知らない大人に言えるような支えとして、絶対にに持ってたほうがいいって。

 

その後学者、ミュージシャン、芸人、になってもいいし。あるいはパートナーの活躍を支える専業主夫とかね(笑)

 

ただただ絶対前提としては、この日本で自己主張、自己表現できる力で・・・自己主張といっても決して助成金を勝ち取るとか、就職するためのことじゃなくて、自分は自分だぞって、自分自身に対しても言える力っていうのは大切。

その子の母語でもできたら最高なんですけど、とりあえず日本に生きてるんなら、日本語はあなたのものでもあるのだから、と。

 

・・・わたしの場合は、本当に気づいたら日本人と同じ日本語を習得していたので、ケースはちょっと違うと思うんですけど、平均的な日本人の考え方内面化しちゃう・・・。それがつらかったのかな。それを解体してやっと自分の言葉を手に入れたのかなって。

 

普通の日本の方が思う、(日本的な)ものを自分も適用しちゃったので、自分は普通じゃないって思いこまされていた。でもよく考えたら、そうじゃない日本語の使い方をしていいんだって時に、初めて自分の言葉がつかめた気がする。

 

今の、自分と同じような外国にルーツを持つ子どもたちに何かが言えるとしたら、「最初っから、自分は自分。プラス、日本語はあなたをもっとよくするためのものとして手に入れてね」ってことが言いたい。

 

日本人になるために手に入れるんじゃなくて、日本人とは違う自分を表せるものとして、手にいれて、と伝えたいなっていうのはすごくありますよね!

 

 

―力強い「先輩」として、外国にルーツを持つ子どもたちにメッセージを伝えてくれた温さん。日本語は温さんにとって、紆余曲折(うよきょくせつ)ありながらも、「自分」を内外に表現するためのパートナーともいうべき存在なのだろうなと思いました。

 

温さんとの対談は終始「だよね~!!」という共感と笑顔を伴いつつ、「言葉」の話題から、今の日本社会の「寛容でない感じ」へと広がっていきました。

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リターン

3,000

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【子どもたちからのありがとう】

子どもからのサンクスメッセージをメールにてお送りします。メッセージが送れるのも、頂いた支援のおかげです。

支援者
142人
在庫数
制限なし
発送予定
2016年11月

10,000

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【卒業式へご招待&カフェ・ドゥ・ジャルダンのカステラ】

3,000円のリターンに加えて、
①スイーツの名店”カフェ・ドゥ・ジャルダン”
オリジナル「アメリカンカステラ5個入り」をお送りします。私たちのスクールのある福生(ふっさ)で生まれた絶品カステラです。
②7月に行われる子どもたちとの終業式にご招待します。(都内です、交通費はご負担ください)

支援者
88人
在庫数
制限なし
発送予定
2016年11月

10,000

【ご支援全てNICOプロジェクトのために使わせていただきます】

◇サンクスメッセージをお送りします!

支援者
31人
在庫数
制限なし
発送予定
2016年11月

30,000

【NICO WEBで、授業参観!】

10,000円のリターンに加えて、
①実際に子どもたちが受けている授業にNICO WEBを通して体験参加できます。
子どもたちの会話練習をサポートしてください。
②復興支援として熊本県内の名産品1点をお送りします。

支援者
3人
在庫数
制限なし
発送予定
2016年11月

30,000

【ご支援全てNICOプロジェクトのために使わせていただきます】

◇サンクスメッセージをお送りします!

支援者
7人
在庫数
制限なし
発送予定
2016年11月

50,000

【NICO PROJECTアンバサダーパッケージ】

30,000円のリターンに加えて、
①今回の企画資料、そして言語難民に関する現状と課題を、現場のデータや写真と共にまとめた特別リーフレットをご提供します。
②NICO WEBトップページにお名前orバナーを掲載します。

支援者
6人
在庫数
制限なし
発送予定
2016年11月

50,000

【ご支援全てNICOプロジェクトのために使わせていただきます】

◇サンクスメッセージをお送りします!

支援者
2人
在庫数
制限なし
発送予定
2016年11月

100,000

【支援者のあなたが記事になる】

50,000円のリターンに加えて、
①このプロジェクト新着情報内で、リターン購入者様または企業様をご紹介します!
②プロジェクト実行者、田中との対談およびその様子を記事化します。
言語難民の子どもたちへの支援実績になります。

支援者
2人
在庫数
制限なし
発送予定
2016年11月

100,000

【ご支援全てNICOプロジェクトのために使わせていただきます】

◇サンクスメッセージをお送りします!

支援者
0人
在庫数
制限なし
発送予定
2016年11月

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