患者スピーカーバンク副理事長の香川です。

 

「患者の語りを社会に生かす」ということ。

 

皆さんは、どういうことをイメージしますか?

 

病気とともに生きる方にとっては、
自分が病気を克服した経験を話すことで、誰かを励ますことかもしれません。

 

病気と闘う家族や大切な人がいる方にとっては、

困難に負けそうな心を支えるために、病気を乗り越えた人の話を聞いて伝えることかもしれません。

 

 

患者の立場である私にとっては、「恩送り」です。

 

 

私は9歳で1型糖尿病という病気になり、その日から毎日ずっと自分でインスリン注射をしながら生活しています。

 

思うようにうまく自己管理ができず、病気に翻弄されていた頃もありましたが、
同じ病気の仲間との出会いや、家族や心ある医療者の方々の支え、
医療技術の進歩のおかげで、


「気持ちの上で病気に負けず、自分らしく元気に幸せに生きるんだ」

 

という決意をもらいました。

 

そして、弱い自分も含めて、病気の経験を講演という形に整理して語ることで

同じ病気の人の心の痛みを少しだけ和らげることができたり、

医療を志す学生さんに、目指す医療者像を考えるきっかけを作れたり、

私なりに役に立てるということを教えてもらいました。

 

ならば、自分の経験を伝えることで、

自分が元気になれたことの「恩送り」ができるのではないかと思うのです。

 

そして、その恩送りの活動が強く広く広がっていって欲しい
想いを同じくする仲間を増やしたいという想いで
患者スピーカーバンクの活動に参加しています。

 

患者が語ることの可能性を探る今回のシンポジウムは、
私にとって、「大きな大きなキャンバスに、みんなで絵を描く」イメージです。

 

いま、病気やそれに伴う様々なことで人生に悩んでいて
落ち込んで、負けそうで、不安をかかえている人たちが
患者スピーカーの話を耳にすることで、ふと、

 

「こんなにもたくましく爽やかに生きている人たちがいるんだ」

 

「辛くて負けそうなのは自分だけじゃないんだ」

 

「世界がこんな風に見えている人たちもいるんだ」

 

と、顔を上げるきっかけになることができたら、こんな幸せなことはありません。

 

今回、多くの方のご支援のおかげで、目標金額を達成することができました。

 

ただ、開催のためには実際には50万円ほどの資金が必要です。

 

これまでにご協力いただいた皆さまに御礼申し上げるとともに、1月3日まで引き続き温かいご支援を賜りますよう、よろしくお願いいたします!

 

 

(患者スピーカーバンク 香川)