こんにちは。
ロメオパラディッソの音楽を担当しています、nappoと言います。

 


男ばかりのエンターテインメント集団「ロメオパラディッソ」なのに、
女性の記事があがることを、お許しください。

 

わたしは、1stの時から、ロメオの音楽に関わらせてもらい、
今回で3回目の裏方の人間です。

 

ロメオのキャスト達からは「お母さん」と呼ばれ、
その言葉にいつも飛び蹴りを食らわしながら(笑)ここまで2年、
彼らと関わってきました。

「うちは、ロメオの『お母さん』じゃない〜」と何度叫んできたことか(笑)

 

実際に、私は、母親です。
中学3年生になる息子がいます。

 

ロメオに関わるようになったきっかけは、震災後、南相馬に歌を届ける活動をしている際に出会った仲間に声をかけられて…でした。

 

ロメオをやる前から、南相馬のママや子供達と、私の歌を歌いながらいろんなイベントをやっていました。

 

 

震災後の南相馬、、、私は気がつけば2011年の秋から、毎月毎月、南相馬に通っていました。

 

福島市には何の縁もなく、新幹線で降りて、福島市内には立ち寄る事などなく、南相馬を目指す中継地点としてスルーしていました。

 

そんな「福島市内」で「おとこたちだけのミュージカルやろうと思うねん。nappo、お前の歌が必要や」
と、関西弁の男の一言。

 

なんの縁もゆかりもない、福島市の男子達。若い男の子達。
チャラッチャラしてて、ノリだけは良くて、ぜんぜん中身がなくて、
「ただ、舞台にたちたいだけの『目立ちたがり屋』の集団でしょ」

 

毎月通い続ける、南相馬の男子達とは、大違い。
南相馬に生きる人たちは、津波の跡と、放射能の不安と、子供達への希望をさがして、毎日必死にたくましく生きていた。そんな人たちに触れて、私の人生は180度変わってしまった。

 

ずっとずっと南相馬に寄り添い続けよう、、、、そう決心させてくれるような
素晴らしい土地と、人たち。

 

けれど、福島市は、、、?

ロメオ1stの決起集会に呼ばれ、チャラッチャラした男子達の中に

 

唯一、女子、わたし一人、。。。

どうして良いか、ぜんぜん分からない

 

私の歌が、必要なわけがない。
この子たちに、歌なんか、歌える訳がない。
歌を、舐めるな!

 

そう思いながら、決起集会に参加し、唯一、歌が歌えそうな気配をもつ
男の子に出会いました。

 

 

それがセイヤ。
フィリピンの母を持つ彼は、もともとの声質や歌に対する耳がよかった。


「歌が歌えそうなのは、この子だけじゃん」
そう思い、頼まれた恩義だし、、、という気持ち一つで
「満ちてく月」という曲を書きました。

 

 

1stで関わったのはこの1曲だけ。
その後のロメオの運営もよくわからないし、私には何の関係もなく、過ぎて行くものだろう、、、と思っていた。けれど、、、


1stの舞台制作が進んで行く様子をみていると、
「この子たち、何を作ろうとしてるんだろう、、、」と思えてきた。

 

徹夜して、予算のかからないように大道具を作り、
埃まみれの稽古場で喉を痛めながら、使った事のない喉を駆使し、

 

日本各地から「ふくしま」に集まって来た男子達は
ひとつの合宿所で共同生活を行い
自分の欲望を限界まで削り、時間的にも金銭的にも精神的にも極限を迎えながら、、、、、笑ってる。

 

見た事のない男子達。。。。

日に日に顔つきが変わって行く。

 

喧嘩もする。
爆笑もする。

 

なにか、大きなチカラがこの子たちを、ひとつにしていく。
それは、男子特有の「集団での悪ノリ」とは全然違う、

 

何か使命感を帯びたようなステージの輝きが、日に日に生まれて行く。

中心になる男性がいた。

 

キャストでもあり、運営者でもあり、マインドリーダーだった、
私に声をかけてくれた、関西弁の男性。

 

 

彼の想いは、まだそのとき、ハッキリとは分からなかったけれど
南相馬に通っていたわたしと同じ想いで
「音楽やアートは、人をかえてゆく。街もかえてゆく」

と、信じている人だった。

 

その想いを、ロメオたちは、どこかで感じている

そう私が信じている音楽への愛と同じように、どこかでこの子たちも
何かを信じている、、、そんな手探りな1stだった。

 

そしてロメオ2nd.
「満ちてく月」という曲で関わってしまった以上、自分の曲をゾンザイに扱われるのも嫌なので、その曲に関してはCD化する提案をさせていただいた。

 

 

そこでやっと出会ったロメオの運営者達、コアと呼ばれる人たち。
キャストではなく、完全に裏側からロメオを支える福島市の起業家の男性達でした。

 

その方の事務所に行った時、壁一面に震災当時の新聞がずっと、貼ってあった。
「これが、原点だからね」

その言葉一つで、 ロメオ2nd.の音楽も担当しようと決心した。

 

そして、一人一人のキャストたちが、グっと光りだすように、
2nd.では、たくさんの曲を書かせていただきました。

 

最初、チャラッチャラした男子達。中身のない男子達、、、という感覚は
もう、無くなっていた。

「なんだこの子たち。中身がビッシリ詰まってる。けれど、表に出て来ないじゃないか(笑)」


それもそうです。
それまで歌を歌った事もなければ、舞台で表現する事などなかった子たち。

 

たくさんの「必要のないプライド」や「過大な自己評価」「行き場のないふくしまへの想い」で一杯でした。それをどうやったらカタチにできるのか。

 

私も、音楽人生初のプロデュースという仕事をやってみようと思ったのです。

中身にビッシリ詰まってるこのキラキラしたものを、どうにかして表に引っ張りだしたい。

 

素材としては、プロのアーティストや、ミュージシャンとやるよりも、もっと難しく、楽しい作業でした。

 

彼らの殻を破り、そこに光を当てる作業。

ちょうど、中学2年生になった息子に対するのと、なんら変わりなく(笑)

 

とにかく、彼らを信じてあげる事。
できるよ、できるよ、と自信を持たせる事、、、、

それがロメオ2nd.の音楽プロデュースでした。

 

2nd.では「縁」というテーマを作らせてもらい、ダンスと、彼らの熱さを表現してみました。

 


「縁」のボーカリストになった賢人は、ダンサー。

歌への憧れはあっても、実際にそれをどうやって歌えばいいか、わからない。

けれど、勘はいい。


ちょうど、ロメオのキャスト達全員の抱える問題を具現化してるようなキャストでした。
想いはいっぱいある。けれど、どうやったらそれが伝わるんだろう。。。。


そして、ロメオ3rd.
私から、音楽をやる、とは言いませんでした。

 

震災後、南相馬で立ち上げた
「トモダチプロジェクト」( http://37nouta.wix.com/tomopuro )で、

南相馬の子供達と舞台を作り、ロメオで家庭を顧みず、気がつけば、わたしの息子は中学3年生。

 

息子の人生のうちでも最も大切な時期に、母は、家にいない。
元来、自分のやりはじめたことに真っ直ぐで、のめり込んでしまう私は、
気がつけば福島に毎週末通っていました。

 

要領が悪いのです(笑)ひとつのことしか、できない(笑)

 

けれど、息子は言いました。
「ママ、思う存分、やってきてよ。僕は野球で頑張るからさ。ママも
ホームラン打って来てよ」
硬式の野球を頑張っている息子は、わたしにそう言いました。


私の中での、ホームラン。

それは、ロメオ3rd.で
ロメオたちがステージ全体で輝き、それを見に来てくれたお客さん達が
心の底から全員楽しんでくれる事。

 

夢にまで見ました。

福島への想いでいっぱいのロメオたちが、その想いを全部
ステージにあげて、思い切り歌い、踊る姿。

 

「男子たるもの」
言葉は要りません。
口べたな男子の方がわたしは、信頼しています。
嘘を、つかないから。

 

その行動全てに、男子は、真実を込めます。

理由も上手に説明できない。
「好きだ、好きだ」と何度も言葉で言う男子より、
黙って約束を守ってくれる男子の方が、何百倍も素敵です。

 

ロメオ達。。。
今回ロメオ3rd.に残ったキャスト14人は、全員、そんな男子達です。

 

 

上手に自分の「想い」をカタチにはできないけれど、
心の底から誰かを思い、ふくしまを想う。

本当の意味で優しくて、強い男子達。

 

何度も何度も試されて、
何度も何度もあきらめそうになって、
何度も何度も喧嘩して、
何度も何度も仲間が支え合った。

 

2年間。ロメオと過ごした2年間。
チャラッチャラなだけのロメオたちは、変わりました。

そのダンスが、その歌声が、その台詞回しが、その顔つきが。

 

3回目のロメオの音楽を担当すると決めた時
「今回は、本気でうちは音楽を作るから。ついてこれなかったら、降り落とします」と伝えました。

 

どこから見てもロメオパラディッソ、そんな1曲を作りたかった。
福島のため、だとか
震災が、だとか、
あれがこうしたどうした。。。。。そんな説明は一切不要。

 

その1曲をきけば、舞台で見てもらえれば、
いまのロメオを全部感じてもらえる1曲を。

 

男子たるもの、言い訳は要らない。

ロメオたちの「福島愛」を存分に表したかった。

 

ただひたすらに、彼らの想いが空に解き放たれ、会場全部のみんなと一体に鳴って、銀河へ昇って行けるように。
福島市教育会館の屋根を突き破り、
福島市内から星屑のキラメキの柱が突き抜けるような、
そんな1曲を作りました。

 

これまでのロメオソングの中で
一番素敵な曲です。

ロメオたちの福島愛を表す為に、今回
この1曲に、nappoからのロメオ愛を全部注ぎました。

 

だれもみんながSTARDUST
それぞれの輝きを放つ
小さな星屑達 惹かれ合って瞬きだす 銀河

 

 

これが、今回のメインテーマ。

 

ロメオパラディッソ。
震災が生んだ、ひとつの奇跡のカタチ。
100年続くのが目標かもしれないけど、
わたしができるのは、100年の礎になる彼らの魂を、すこしでもカタチにして残す事。

 

本気にさせてくれたロメオ達。

ありがとう。
素晴らしい作品を、福島から、放ってください。


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