二ホンライチョウは標高2500m前後の高山帯に生息しています。食べているのものは主に高山植物の花、芽、果実、種子、葉、茎などで、季節によっては昆虫類などを食べています。

しかし、動物園ではライチョウが生息している環境で食べているものと同じものを与えることはできませんので、代用食として主に小松菜やウサギ用の固型飼料などを与えています。

 

ライチョウをいい状態で飼育するためには、いかに自然の中でのエサに近い内容のエサを与えられるかにかかっています。

そこで、日本獣医生命科学大学さんに協力をお願いして、ライチョウに必要な栄養成分やその栄養成分の割合などを調査し、健康に飼育するための専用のエサの開発の研究をしてもらっています。

 

 

今回は 日本獣医生命科学大学 の皆さんを紹介します。

 

        太田 能之 教授(一番奥)と研究室の皆さん

 

 

ニホンライチョウめしの三つ星をめざして


     ー 日本獣医生命科学大学動物生産化学教室「偏食班」ー
  
私たちの研究室は普段はちょっと難しいからだの仕組みと食べ物を結びつける研究をしています。スローガンは「栄養で身体をコントロールする」です。そんな私たちがニホンライチョウに関わったのは、絶滅を憂いた有志の動物園の方々の、ニホンライチョウ飼育開始前から研究・技術開発を行う情熱に感化されたからでした。


私たちはそんな動物園のひとつである恩賜上野動物園と一緒に餌の研究を2013年よりスタートさせ、普段から準備できる食材でいかにライチョウの舌と身体を満足させられるかを追求してきました。
その中で、ライチョウにも飼育員さんにも負担がかからない方法でライチョウの身体が餌に満足しているかを予測できる方法を開発しました。それが様々な動物の栄養管理に応用され、特に食性の偏った動物の研究をしていることから、いつの間にか研究チームには「偏食班」の名前がつきました。


その後、亜種のライチョウで使用されている哺乳類のウサギ用飼料だけでは、鳥類のライチョウには栄養不足であることを見つけ、それを補うサプリメント的な餌の開発も行いました。


        開発したニホンライチョウ用のサプリメント飼料

 

そして2015年よりいよいよニホンライチョウの飼育がスタートしました。
飼育されている園館の方々がおっしゃるとおり環境も餌も厳しい高山に生息するライチョウは、栄養もとても変わっているようです。

日々栄養状態を観察しながら理想の餌を追求しています。


ニホンライチョウの餌にはこんな研究チーム「偏食班」が携わっています。

ぜひご理解とご協力をお願い致します。

 

 

 

このように、動物園だけでは解決できない問題をいろいろな団体の方々と協力しながら進めてきました。

 

今回、第一目標を達成できたおかげで、これらの研究を継続していくことができます。

ご支援いただきました皆さま、本当にありがとうございました。