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【第8弾】写真で蘇る名優の面影、歌舞伎の魅力を次世代へ。

【第8弾】写真で蘇る名優の面影、歌舞伎の魅力を次世代へ。

支援総額

2,902,000

目標金額 2,500,000円

支援者
250人
募集終了日
2019年10月30日
プロジェクトは成立しました!
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2019年10月04日 18:48

村島彩加先生の【歌舞伎ブロマイド】解説 その1

お早うございます。松竹大谷図書館の武藤祥子です。

 

50日のご支援募集も24日目となり、折り返し地点が近づいてまいりましたが、お蔭様で現在58%の達成率となっております。資料保存への熱いメッセージも頂きまして、大変励まされております!後半も頑張ってまいりますので、引き続き応援のほどなにとぞよろしくお願いいたします!

 

さて現在、デジタル化の準備のため大量の未整理の【歌舞伎ブロマイド】の調査を進めておりますが、これまでほとんど所蔵していないと思われていた明治時代のブロマイドも、かなり所蔵している事が分かりました。今回、デジタル化を行うにあたって、明治大学兼任講師の村島彩加先生にご来館頂き、特に明治時代の【歌舞伎ブロマイド】をご覧頂き、解説を頂きました。

 

村島先生は、【歌舞伎ブロマイド】をこよなく愛し、特に明治・大正期の演劇写真を研究テーマとされています。実は当館とのお付き合いは長く、当館が立命館大学アートリサーチセンターとの共同研究で進めている演劇上演記録データベースの活用研究の立ち上げ当初からの研究メンバーでもあります。

 

この度、当館の【歌舞伎ブロマイド】について、その資料的価値とデジタル化を進める意義、そして演劇写真に触れる喜びについての原稿を頂きましたので、ぜひご覧ください!

 


当館で楽しそうに【歌舞伎ブロマイド】をご覧になる村島先生
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「狩場の切手」を手に入れろ!―演劇写真という「宝の山」へようこそ―<1>

 

 松竹大谷図書館第8弾クラウドファンディングでは、歌舞伎ブロマイド(演劇写真)のデジタル化を目標に掲げる。その話を聞いた時には、演劇写真を研究テーマとする身として願ってもない話に、胸が踊った。さらに招かれて、未整理の写真の山を拝見した時には、長年同館にお世話になっていながら、この「宝の山」に気付かぬまま何年も生きてきたのか、と驚き呆れ歯ぎしりしたと共に、出るわ出るわ、貴重な写真の数々に大興奮。偶然居合わせた同館来訪のお客様が、資料に興味を持って近付いてくるほど騒いだ私は、その晩、興奮のあまり熱を出した。絵に描いたようなオタク(もとい、研究者)の知恵熱である。

 

 しかし同館に関心を持ち、ご支援をお考えの皆様方にとっては「演劇写真」と言われてもピンと来ないかもしれない。「だって、昔の写真でしょー。なんか汚いしー、興味ないしー」と思った、そこのあなた。あなたのために、語らせて頂きたい。「演劇写真は、面白い!」

 

 まず、演劇写真とはなんぞや。演劇写真とは「演劇に関するあらゆるものを被写体とした写真」の総称である。松竹大谷図書館に秘蔵されてきた未整理の演劇写真の山には、人気役者のブロマイド、舞台写真をポストカードに仕立てたもの、後世の役者たちに、名優たちの演技の型や衣装・かつらについての貴重な情報を伝えるために記録撮影されたもの…など、さまざまな写真が混在している。いわば、未開拓の鉱脈のようなものだ。調査し、整理することによって、近代日本演劇史研究に寄与する「奇跡の一枚」が出てくる可能性が、十分に秘められていると言っていい。

 

 
未整理写真の山=未開拓の鉱脈!

また写真は、撮影年代によってその形態が異なる。たとえば明治初期に撮影されたものは、ちょうど現在の名刺サイズの台紙に小さな印画紙が貼られた、独特のカタチをしている。当時は有名写真師が役者の写真撮影を手がけ、それを自身の写真館で販売して客寄せをすることもあった。明治天皇の御真影を初めて撮影した写真師・内田九一もそのひとりだったが、彼が撮った役者の写真も、松竹大谷図書館には複数所蔵されている。そうした貴重な写真がデジタル化され、広く公開されれば、演劇研究だけでなく、歴史写真研究や写真史の研究にも、大きく寄与する可能性があるのは言うまでもない。

 

 

九代目市川團十郎の写真と台紙裏面のロゴ

 

さて、松竹大谷図書館に眠る演劇写真が「宝の山」であることが、なんとなくご想像頂けただろうか。しかしこの「宝の山」に現代を生きる我々が分け入り、広く、等しくその恩恵に預かるには、今回の第8弾クラウドファンディングの達成が不可欠なのである。

 

 今回のクラウドファンディングでデジタル化が望まれている写真には、特に古く、それゆえ貴重な明治初期のものが含まれている。幕末から明治初期の写真は経年と共に劣化し、いまデジタル化しなければ、画像そのものがやがて薄れて消えてしまう。このままでは「宝の山」そのものが幻となってしまうかもしれないのだ。それだけは、何としても避けたい。

 

台紙に貼られておらず、薄い印画紙のままの状態の明治期の【歌舞伎ブロマイド】

 

 多くの歌舞伎ファンなら一度は見たことがあるはずの『寿曽我対面』では、親の仇である工藤祐経に対面した曽我五郎・十郎が、その場での敵討ちを止められて「宝の山に入りながら、手を空しゅうして帰るのか!」と叫ぶ。その時、工藤が自ら差し出すのが、皐月下旬に催される、富士の裾野の狩場への通行手形「切手」だ。工藤は「富士の御狩の総奉行」を無事務めた暁に、討たれると兄弟に約束する。彼らはその切手を手にしたことで、「宝の山」=「敵討ちという本懐」に達することが出来た。

 

六代目尾上菊五郎(曽我五郎)、六代目尾上梅幸(曽我十郎)


 さて、ひるがえって我々には、残念ながら工藤がいない。松竹大谷図書館所蔵の演劇写真という「宝の山」にアクセスするためには、我々ひとりひとりの支援が必要なのだ。さあ、今こそ、支援の手を!共に切手を手に入れ、「宝の山」に分け入ろうではないか!

 

 

執筆者紹介

村島彩加

 明治・大正期の演劇写真および演劇雑誌を通じ,歌舞伎の近代化の過程を検証・考察することを研究課題とする。主な論文に「幕末・明治期の日本における演劇写真の発展と変遷―歌舞伎役者を被写体としたものを中心に―」(『演劇学論集 日本演劇学会紀要 52』日本演劇学会,2011),「五代目尾上菊五郎と演劇写真―森山写真館との関係を中心に―」(『歌舞伎 研究と批評 43』雄山閣,2009),「『歌舞伎新報』と演劇写真―玄鹿館の時代―」(『文学研究論集 第 28 号』明治大学大学院,2008)がある。また、近年は宝塚歌劇に関する研究もある。

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リターン

3,000

活動報告+サンクスメール+HPにお名前掲載

■サンクスメール
■4月末に報告メール
■松竹大谷図書館HPに名前を掲載
※ご了承いただいた方のみ掲載いたします

支援者
57人
在庫数
制限なし
発送予定
2020年4月

5,000

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松竹大谷図書館オリジナル文庫本カバー(2種類1組セット)

3,000円のリターンに加え、
■松竹大谷図書館オリジナル文庫本カバー(2種類1組セット)
当プロジェクト限定 歌舞伎台本『曽我綉侠御所染』と、映画台本『男はつらいよ』第一作の表紙デザイン!
※デザインは全て一緒です

支援者
57人
在庫数
制限なし
発送予定
2020年4月

10,000

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オリジナル文庫本カバー+台本カバーに名入れ

5,000円のリターンに加え、
■台本カバーに支援者様のお名前をお入れします
※【歌舞伎・新派台本】【映画台本】【寅さん台本】の3つの作品リストより、ご希望の作品の「台本番号」と「タイトル」を応援コメントにお書き下さい
※作品リストはプロジェクト本文「リターンについて」の台本カバーの説明部分にリンクがあります
※今すぐ決まらない方は、プロジェクト達成後にもご希望をお伺いいたします

支援者
108人
在庫数
制限なし
発送予定
2020年4月

30,000

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オリジナル文庫本カバー(3種)+台本カバーにお名入れ

10,000円のリターンに加え、
■組上燈籠絵『富士之牧狩』のオリジナル文庫本カバー

支援者
15人
在庫数
制限なし
発送予定
2020年4月

50,000

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松竹大谷図書館見学会(歌舞伎記録映像上映付き)+オリジナル文庫本カバー(3種)+台本カバーにお名入れ

30,000円のリターンに加え、
■松竹大谷図書館見学会にご招待
【2019年11月28日(木)開催 午前(15人)/午後(15人)】
「午前」「午後」のご希望を応援コメントにお書き下さい
※今すぐ決まらない方は、プロジェクト達成後にもご希望をお伺いいたします
※11月28日に見学会に参加出来ない方には予約制で、松竹大谷図書館の書庫を1時間ご案内するガイドツアーへの招待券をお送りします
有効期限:2019年12月~2020年7月の平日
(開館日及び整理休館中)

支援者
15人
在庫数
13
発送予定
2020年4月

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