タマとリオ　満月の夜

リオとニルスさんが来日して、今日で13日目です。雪で到着が遅れるなど、波乱万丈の幕開けでしたが、タマとリオは無事に交配を終えることができました。

（左：リオ　／右：タマ）

タマの発情開始から逆算すると、交配開始（排卵期周辺）は1月27日頃だろうと推測していました。予想通り、その頃からタマはリオを受け入れる体勢を取りますが、リオは一向にマウンティングしません。

（左：リオ　／右：タマ）

少し不安になり始めた1月29日朝。突然、リオの行動が一変しました。朝から明らかな興奮状態になり、すぐタマと交配したのです。その後も数日にわたって交配を繰り返しました。

神秘的だったのは皆既月食が見られた1月31日の夜です。この日、2頭の求愛状態はピークに達していました。22:00頃に6回目の交配を確認。その時、あまりに明るい満月の光を浴びながら、タマはオオカミの遠吠えに似た叫び声を上げました。

それは「スーパーブルーブラッドムーン」が見られ始めた時間と、ほぼ同じでした。2頭が巨大な満月に導かれるようにそのタイミングを合わせたように感じられ、宇宙の神秘に思いを馳せながら、「タマとリオの交配はきっと大成功する」と、勝手に確信したのでした。

タマとリオは本当によくがんばりました。そして、遠い遠いアラスカから来てくれたニルスさんとリオにはもちろんのこと、このような機会を後押ししてくださった多くの支援者や関係者の皆さまにも改めて感謝申し上げます。本当にありがとうございます。

（おまけ：ニルスさんとリオ）