プロジェクト概要

シニアの経験知を子どもたちに伝えるために。指導者のための「教え方」の教材をつくりたい!

 

初めまして、「プラチナ未来スクール」副校長の杉浦正吾と申します。

 

■プラチナ未来スクールとは?

2016年創立、都内や長崎県、千葉県などで展開。小学生を中心とした子どもたちを、アクティブラーニングの手法を生かして育む未来型の学習塾。従来の受験目当ての詰め込み教育ではなく、ロボット教室など、自分で考えて実践することを教える場です。

しかも、講師はみな、元気なシニア世代(="プラチナ"世代)。彼らの「経験知」が直接子どもたちに受け継がれる、これまでにない学習塾です。

 

これから、この学びをもっと多くの地域に広げたく、教室の全国展開を計画しています。

 

しかしここで、思わぬ壁にぶつかりました。子どもたちに教えるには、当校が掲げる「アクティブラーニング」の指導法を、シニアのみなさんに身につけていただく必要がありますが、これが想定以上に大変だったのです。柏で限られた人数規模で運営しているぶんには問題なかったのですが、全国に広く展開していくにあたって最大のネックとなっているのが、この「講師育成」です。

 

そこで今回、講師を目指してくださるシニア向けの「"教え方"の教材」をつくるため、プロジェクトを立ち上げました。子どもたちとシニアが一緒に輝ける場を全国に広げていくために、みなさまのお力をお貸しいただけないでしょうか。

 

シニア講師の指導のもと、ロボット教室。

 

超高齢社会をチャンスに。シニアの知見を子どもたちに繋げる。

 

日本が超高齢社会(高齢化率が21%を超えた社会)になって、今年で早10年。シニアの活躍の必要性が議論されています。私が運営する学習塾は、この課題をピンチではなくチャンスと捉え、「シニアの持つ経験知を活かした、子どもたちの新しい居場所・学び舎」というコンセプトで運営をしています。

 

特に力を入れているのが、ロボット教室です。

 

子どもたちの眼差しも真剣です。

 

その中で改めて認識したのは、高度成長期の、ものづくり大国・日本を支えてきたシニアが持っている経験や知見の奥深さです。現役時代に専門性の高いスキルで活躍し、また幾多もの困難や課題を乗り越えてきた経験。それを体現するシニアの方々は、「答えのない学び」を追求していかなければならない次世代の子どもたちにとって、実は「とても刺激的な先生」なのです。

 

■シニア世代の声

ロボット教室が始まった当初はロボットの知識はなく、慌てて参考書やWebサイトで情報収集。すべてが手探りの状態でした。しかし、優秀な仲間(シニア)に恵まれ、自由にマイペースでやらせてもらえたことで、ここまでこれたと思います。
 

自分が培ってきた技術を子どもたちに伝承し、子どもたちの成長を見守ることができるのは大きな喜びです。小学校高学年にもなれば技術的な会話も楽しめますし、教室の卒業生が「将来はロボット関係の研究をしたい」と言ってくれたときには、喜びもひとしおでした。

 

■子どもたちの声

自分で組み立てたロボットに合わせて自分で考えてプログラミングができるのと、つくったロボットで競技会ができるのが楽しいです。

 

教室では、ただロボットを組み立てるだけでなく、社会でどのように使われているのかも教えてくれるので、世界のことや、これからの社会のこともわかるようになりました。シニアの先生はふつうの先生がわからないプログラミングを教えてくれたり、わかりやすくアドバイスをしてくれるので、安心して頑張れます。

 

一緒にパソコン画面を覗き込んで……

 

優れたプレイヤーが優れた指導者とは限らない。全国展開を前に立ちはだかった大きな壁。

 

このように柏の第一号教室では何の問題もなく運営できていたはずのロボット教室ですが、全国展開に向けて教室数を増やすに当たり、たくさんの課題が発生するようになりました。根本的な原因は、私たちがシニアへ「"アクティブラーニングとは何か"伝えきれていない」ことにありました。

 

■アクティブラーニングとは

従来のような受動的な教育ではなく、子どもたちが能動的に取り組むことを重視した学習方法。ただ知識を増やすのではなく、その知識を活かして自分で考える力や想像力を養うことを目的としています。自ら課題を発見させたり、解決法を調べたり。グループディスカッションや体験学習もその一種です。

 

私たちの塾で、ロボットを素材として扱うのは、「試行錯誤すること」を繰り返し経験できるからです。さらに私たちのテキストには、わざと子どもが「つまずき」、「ついつい発想を広げてしまう」ような仕掛けを施しています。

 

例えば、ロボットを作るにも、最初から完璧な完成形は見せません。どのように作ってもいいように、子どもたちに投げかけます。それによって、子どもたちは「ああでもない、こうでもない」と悩み、手を動かしてみては壁にぶちあたり、さらに何が悪かったのか考え、改善のために頭を使い……ということを繰り返す癖がつくのです。

 

テキストにも、わかりやすい答えはありません。

 

ところが、このアクティブラーニングの手法は、シニア講師たちにとっては大きなストレスなのです。彼らは、「まずは知識を詰め込む」という教育を受けてきた世代です。そのため、私たちのテキストや指導方針に対して、「難しすぎて、子どもがついてこれない」「答えがどこにも書いてない」「子どもが好き勝手に改造してしまい、収拾がつかない」といった改善要望が寄せられるようになりました。

 

ここにきてようやく、「シニアにアクティブラーニングそのものを理解してもらわなくてはならない」ということに、気づかされたのです。

 

シニアと子どもたちで試行錯誤!

 

「わかりやすく、何度でも読み返せる」実践的なテキストをつくり、シニアをアクティブラーニング指導者に育てます。

 

柏の教室であれば、私たちもいつもシニアの顔が見え、問題が起こっても日々のディスカッションの中で解決できます。しかし全国各地に教室があるとなると、コミュニケーションの機会は限られてしまいます。

 

そこで、今回のプロジェクトでは、みなさんからいただいたご支援で、おそらく日本初となる「シニア指導者向けのアクティブラーニング養成テキスト」を制作します。具体的には、紙テキスト制作デザイン・印刷製本費、映像撮影・編集・DVD制作費に充てさせていただきます。

 

これまで使っていたロボット教室指導者向けテキストを大幅改訂するだけでなく、すべてのシニアをアクティブラーニング指導者にできるようなテキストにしたいと考えています。そのためには、情報を羅列した読みにくいテキストではなく、映像や図も駆使し、本気の熱量が込められた優秀なテキスト制作が不可欠です。

 

 

シニアによるアクティブラーニングが、子どもたちの、日本の未来を変えていきます。

 

超高齢社会の日本においては、シニアの活力を活かした子どもたちの教育が不可欠であると私たちは考えます。

 

シニア世代と共に悩みながら解決の糸口を探していくことは、子どもたちにとって、他にない「唯一無二の経験」となることでしょう。また、シニア自身も、将来を創る子どもの成長に寄与できることは、生きる活力となります。

 

このプロジェクトは、そんな未来をつくるための、はじめの一歩です。ぜひ応援をよろしくお願いいたします。

 

■小宮山 宏 プラチナ未来スクール校長からのメッセージ

日本は世界に先立ち、超高齢社会に突入しました。このことは、21世紀に必要とされる社会モデルを示す絶好の機会に恵まれたと考えることができます。


「プラチナ社会」は、QOL(quality of life、生活の質)の豊かさを目指す成熟社会の成長モデルです。「多世代」×「多分野」で、多くの人が持つ知恵と技術を相乗的に発揮して、イノベーションを起こし、全ての人々が活躍する(インクルージョン)社会を作りましょう。


プラチナ未来スクールは、プラチナ社会を実現するため、未来に活躍する子どもたちの成長を願って開校しました。プラチナマイスターと名付けるシニアを講師に迎えて、好奇心に満ちた子どもたちが学びあう場を、さまざまな地域で、大学、自治体、企業、NPOなどが参加して下支えする、近未来型アクティブラーニング・プラットフォームです。


夢のある未来を実現するために、皆様のご支援が必要です。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

小宮山 宏

(「プラチナ構想ネットワーク」会長/元・東京大学総長)


最新の新着情報

このプロジェクトを支援する
(※ログインが必要です)