プロジェクト概要

今までになかった映像で学ぶ空手用語手話のテキストDVDを出版し、

日本中、そして世界中のひとたちに「手話で空手」を広め

言葉の障壁をなくしたい!

 

こんにちは!「朋心会」の指導者 高橋朋子です。

また、全日本ろう者空手道連盟(JDKF.)の会長も務めており、「国内初!ろう・難聴の選手たちに「音声が見える」空手道大会を」のプロジェクトではたくさんのご支援のおかげで成功することができました。改めてお礼申し上げます。

 

今回は、私が指導している空手道教室のこと、そして私たちが今まさに打ち破ろうとしている困難についてお話したいと思います。

 

「朋心会(ともしんかい)」とは、日本手話で教える空手道教室の名前で、おそらく国内でたったひとつしかないろう者のための空手道場です。

2013年に「朋心会」を設立し、現在、都内を中心に、約45名の練習生が日本手話で指導を受けながら、空手の練習に励んでいます。練習生はろう児、ろう者、難聴者だけでなく、聴者もいます。日本手話で空手道の「礼儀作法」や「形」「組手」の技術を学び、日々稽古に励んでいます。

 

朋心会のろう練習生たち 休憩の合間に仲間たちと。

 

しかし私が調べたところ、日本全国、そして世界に目を向けると「朋心会」のように手話で空手を学べる環境はまだありません。

 

そこで今回、「朋心会」で確立してきた空手用語の手話を映像としてDVDにまとめ、世界に広めていきたいと考えています。そのためにはDVD作成費に130万円の大金が必要です。どうかご協力頂けないでしょうか。

 

指導していくうちに確立されてきた空手の手話

空手には、専門的な用語が実にたくさんあります。

たとえば、「構え」「その場突き」「その場蹴り」「四股立ち」「結び立ち」などといった用語があります。おそらく空手をやっていない方からするとピンとこないと思います。

 

私が空手を始めたのは17歳のときで、当然、ろう者向けの道場はありませんでしたので、聴者ばかりの道場に飛び込みました。そのころは、指導者の言っていることが聞こえないが故に理解できず、目で見た体の動きを細かくノートにまとめ、頭にたたき込んで練習してきました。動作に名前があることも当時はまだ理解しておらず、それぞれの動作を映像的に覚えていきました。

 

そして、自分が指導者になって、初めて動作に名前があることを確認できたのです。ですが、「構え」や「その場突き」といった手話は、どの手話テキストにも載っていません。たとえば、指文字で一文字ずつ「か」「ま」「え」と教えても、特に年齢の小さなろう児はなんのことか分かっていませんでした。ですが、「構え」=「準備」ととらえて、「構え」のときに「準備」という手話を使うことで、練習生たちは構えの動作を自然に頭にインプットできるようになりました。他には、「四股立ち」は、その立ち方を指の形で表すような、CL※を用いた表現をつかうことにしました。

このように、指導していくうちに自然と空手の手話がどんどん出てきて、それらは現在、朋心会の練習生のあいだでさかんに使われています。

※CL:手でそのものの形を作ること(CL=Classifier)

 

ろう者はお互いの目を合わせることで会話が成り立つ

 

いざ手話を覚えようと手話テキストを見たものの空手用語がない

日本中、世界中に目を向けてみると、空手を練習しているろう者は、以前の私のようにほとんどが聴者の道場の中で、ろう者はたった一人、という環境なのではないかと思います。まわりの様子を見ながら、目で見て覚えて、苦労して空手を練習しているのではないでしょうか。また指導者の方も、どのように説明したらいいかわからず悩んでいるのではないでしょうか。お互いに空手の仲間とコミュニケーションを取りたい気持ちで、手話のテキストを手にした経験もあるかもしれません。しかし、どの手話テキストも日常生活やビジネスに使われる用語ばかりで、空手用語はありません。

 

手話通訳者も空手用語の手話を知らない

また、空手の大会などに手話通訳者の派遣を依頼する際、「この形名は、手話でどうやるのですか?」「有段や有級は手話でどうやるのですか?」「突きとか手刀受けとか、手話でどうやるのですか?」と聞かれることがよくあります。そこで私たちは、空手の専門用語手話テキストを作成し、手話通訳者が派遣されるたびに、毎回お渡ししていました。しかし、やはり絵や写真ではわかりづらいようで、実際の動きが分かるような映像DVDがあると助かるという声がたくさんありました。

そこで私たちは今回、協力者の方々と一緒に、「空手の手話」DVDを作成するためにこのプロジェクトを立ち上げました。

 

大会に派遣された手話通訳者たちと事前打ち合わせをしている様子

 

プロジェクトの内容

今回のプロジェクトでは、みなさまからのご支援をいただいて、映像で学ぶ空手専門用語手話のDVDを制作・出版します。実際に空手をやっているろう者たちが手話モデルとなって、140語(予定)の空手専門用語の手話をDVDに納める予定です。撮影・編集は、JSLtimeという団体に委託します。JSLtimeは、ろう者の第一言語である日本手話で映像・映画制作を行う団体として注目されています。完成したDVDは、空手のイベントや大会会場、また必要としている方々や海外にいるろう者空手家たちに販売します。

 

 

日本中、そして世界中のあらゆるひとたちに、DVDを通じて「手話で空手」を広めたい!

2020年東京オリンピック・パラリンピックを間近に控えた今、空手はいままでにない注目を集めています。空手は日本発祥のスポーツです。ですから、世界中で使われている空手用語は全て日本語です。形はkata、組手はkumite、構えはkamae、Ippon、Waza-Ariといった言葉も世界中で使われています。「バッサイダイ (Bassai Dai)」「セイエンチン(Seienchin)」といった複雑な形名も世界共通です。

 

一方、日本人には日本語という母国語があるように、日本人のろう者には日本手話という母国語があります。意外と知られていないのですが、手話も世界中にいろいろあり、アメリカやフランスではアメリカ手話、フランス手話がろう者の母国語として使われています。(面白いことに、同じ英語の国なのに、アメリカ手話とイギリス手話は全く別物です。)

 

私たちは、この日本発祥の空手の手話を世界に広めてゆくために、「空手の手話」DVDには英語の字幕をつけることも企画しています。そうすることで、世界中の空手をやっているろう者・難聴者、聴者、そして応援してくださる家族や友人、一緒に練磨してる道場の仲間たち、また手話通訳者の方々、空手大会を運営している方々など、すべてのひとたちに「手話で空手」を広めていきたいと強く願っています。

 

世界中にも聞こえない武道家たちがいる。
(左からアルゼンチン・ヨルダン・日本・スリランカ・日本・韓国・ネパール・台湾・台湾)

 

声を出して形名を申告するのは難しい、大会でも手話での申告を許して

空手には「形」と「組手」があります。「形」とは、相手と戦うことを想定して、一人で技を連続して披露する演武のことです。この「形」で、技の完成度や美しさを競い合う「形競技」もあります。「形」にはいろいろな種類があり、その数は80を超えると言われています。空手のルールでは、形競技で演武するとき、最初に必ず「形名」を大きな声で申告しなければなりません。形名をまちがえると反則となることもあります。しかし、ろう者は自分の声が聞こえず、正しく発声することが難しいので、大きな試練になります。私も以前は、声で「形名」を申告してきました。しかし、自分の声が聞こえないので、うまく発声できたかどうかが全くわかりません。当時は発声練習を何度も課せられました。発声練習のために他の練習の時間が削られてしまうので、とても悔しい思いをしていました。

 

指導者となった今、その辛い思いを朋心会の練習生たちに味わせたくない、と、

思い悩んだ末、「朋心会」では手話で形名を申告することに決めました。

手話で申告する前に形名プレートを表示します

手話で形名をあらわすようになってからはじめて大会に出場した頃は、前例にない試みだったので、審判員をはじめ、まわりの方々の反応は賛否両論に分かれていました。しかし、めげずに毎年出場を重ね、手話で申告をつづけていくうちに、一部の審判員や大会運営者の方にはみとめていただけるようになり、現在では出場させてくださる大会も増えてきました。

 

おかげさまで朋心会の選手たちも、大会出場を通じて技術がレベルアップしてきました。すると嬉しいことに、大会でお会いする聴者の方々が少しずつ手話を覚えてくださるようになり、『ありがとう』『お疲れ様』と手話ではなしかけてくださるようにもなりました。

 

言葉の障壁を壊したい・・・当事者、そして親たちの聞こえない叫び

最近では朋心会の選手たちはいろいろな地域の大会に出られるようになってきていますが、まだ全ての大会に出られるわけではありません。大会主催者の考え方によって、ろう選手の出場を認めていないために出場を辞退させられる大会もあります。

「手話で形名を申告するのはルール違反だ」「聞こえないのに組手をやるのは危険だ」と、聞こえないことを理由に出場を辞退させられるのは悲しくもあり、今までの練習は何だったんだろうと悔しくもあります。大会への出場をことわられてしまったために、空手をやめてしまった練習生もいました。

大会を辞退させられた当事者、そしてその親たちは理不尽さに耐えつつ、現在も空手を続けています。「言葉の障壁を壊したい・・・」その悔しさはどこにぶつければいいのでしょうか。

私たちだけでなく、日本中、世界中には、同じように悔しい思いをしているろう者がもっとたくさんいるかもしれません。

このままでは、ろう空手の未来は見い出せません。練習生が日々頑張っている姿を見て、泣き寝入りはしたくない、諦めたくないという気持ちで、今回のプロジェクトに臨んでいます。

 

日本中、そして世界中のひとたちに、DVDを通じて手話で空手を広め、聞こえなくても空手が学べる環境づくりに少しでも貢献できたらうれしいです。そして聞こえないから大会には出られないというような状況をなんとか改善していきたいと考えています。

 

手話で「また会おうね」コミュニケーションの幅が広がる 

ある大会に出たときのこと、聴者の選手から「友達になりたい。手話を覚えたい」というお手紙を頂いたことがありました。聴者の友人ができるようになり、手話で「又会おうね」と別れ、次の再会を楽しみに日々の稽古を頑張っています。このように空手の仲間とコミュニケーションを取りたいと純粋に思うことは、聞こえる・聞こえないに関係なく、方法が分かれば誰もがそれを実現することができます。試合中は激しく競い合っていた選手同士も、試合が終わればおなじ空手道を志す仲間です。私たちは、このDVD制作を通して、選手のみなさんや、またろう者・難聴者の練習生を指導されている道場、指導者の方々にも、手話で空手を広めていきたいと考えています。手話によって言葉の障壁をのりこえて、武道やスポーツを通じてコミュニケーションの幅が広がっていくことを心から望んでいます。

 

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プロジェクト実施要件

①2019年8月30日までに空手の手話DVDの作成・編集を完了予定。

②2019年10月5日のデフ空手道祭イベントにて販売予定。 
③その他、メールによる通販を予定。

 

※DVD作成について 
作成部数:500部 
着手予定日:2019年7月1日 
完成予定日:2019年9月30日 

撮影と編集は、JSLTimeに外部委託する。

 

※費用について

●撮影/編集委託費用・・・105万円

(内訳)

・ディレクション費用 15万円

・撮影費 31万円

・編集費 35万円

・DVD制作費 20万円

・交通費 4万円

●クラウドファウティング手数料 20万円

●リターン費用 5万円

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リターンについて

今回ご支援くださった皆様には、オリジナルグッズや「空手の手話DVD」、

オンライン動画非公開配信、出張ワークショップ等をご用意しています。

 

最後に、どうかみなさまの温かいご声援・ご支援をよろしくお願い致します。

誕生日のサプライズを頂いた時の写真。
両手でヒラヒラしているのは「おめでとう!」の意味が込められています。

 

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・プロジェクトの終了要項

2019/10/5までに、「空手の手話」映像テキストDVDを500部発行したことをもって、プロジェクトを終了とする。

着手予定日:2019/07/01

*撮影と編集について 
 撮影と編集は外部委託する。 
 委託先名称:JSLtime 
 委託先URL:https://www.jsltime.com/ 
 委託先の決定:決定済み
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