
支援総額
目標金額 1,000,000円
- 支援者
- 17人
- 募集終了日
- 2019年5月31日
【過去取材先レポート⑤】線香
国生みの島と言われる淡路島。淡路島は古くから日本の香りのふるさととも言われています。
今回は淡路島にある淡路梅薫堂さんにお伺いし、お線香を作る体験をした様子をまとめています。体験や職人さんのお話を通して、淡路島とお線香の魅力をお伝えします。

▼淡路島と香りの歴史
淡路島と香りの歴史は古く、日本書紀にまで遡ります。
書記によると、あるとき香木の流木が淡路島に流れ着いたといいます。
聖徳太子はその流木で慈悲の女神の像を彫りたいと願い、香木を見つけた人々はそれを作って聖徳太子に献上しました。
聖徳太子は人々が慈悲の女神の像を彫り、祀ったことを大変喜びました。
そして枯木神社が淡路島に建てられたのです。

淡路島は日本のお線香の70%を生産しています。
この地に線香製造が根付いた理由は、
・気候が適していたこと
・立地条件が良かったため、原材料の搬入と製品輸送に便利であったこと
・良港を有しながら季節風で出港できないため、必然的に家内工業が生み出したこと
・船乗り・漁家の夫人、農閑期の副業による安価な労働力が得やすかったこと
などが挙げられます。
▼仏様と甘茶のお香
職人「仏様をお迎えするには、線香とロウソクと花があります。線香がメインです。
お盆の時でも、お客様としてご先祖様が帰ってきて、お迎えするのに線香を焚きます。普通はお客様がくるとお盆にお菓子とお茶を乗せてだします。それと一緒で仏様が帰ってくるから、その食事としていつもとは違う線香をお出しする。
それにロウソクを焚いて、花で彩りを加えて、お迎えします。だからただお線香を用意すればいいというわけではないのです。他の仏壇にいい食事が並んでいるのに、うちには何も用意しないわけにはいかない。
仏様は甘茶が好きです。甘茶で思いを馳せて、走る。そこからご馳走するという文化が生まれたと言われています。寂しい思いをさせて帰らせてしまうのは嫌ですからね。
線香というのは火をつけると燃えて、灰になる。次のまっすぐな線香をたてる土台になる。この美しい文化を代々繋いでいくことが、供えて養うと書いて供養になると言われています。手を合わすだけの文化と、線香のようにまっすぐ美しい姿で供えるというのが日本の伝統的な文化です。」
レポーター「なるほど。」

職人「甘茶の線香を家のご主人様が焚くと、子供も清められる。不浄も洗い流せる。災いを避けて懸命に歩む。ご先祖も神様も見ているので、線香のようにまっすぐ美しい姿で今日もご先祖様に恥じないように頑張る。
そういう意味で、毎朝甘茶の線香を食事として供えるとご先祖さまにも神様にも見届けられ、いい生活が遅れます。朝は頑張っていってきますと誓いをたて、夕方には報告するといいのです。」
レポーター「ここで唯一甘茶をつくられているのですか?」
職人「甘茶のお線香は日本でここでしか作っていません。甘茶の線香は5種類あります。香りによってご利益が違います。それぞれに特徴があります。
レポーター「5種類見れますか?」
職人「はい。甘茶香は仏様の御馳走です。昔は冷蔵庫も保存料もなかったから、お客様がくると山に木ノ実を取りに行こうか、川に魚を釣りに行こうかなと思いを馳せ、体を走らせました。馬に乗って駆け回り馳走したことからご馳走するという言葉が生まれたんです。
今も食事が終わると「馳走様でした」と感謝を述べますね。食事ができるまでの過程を思い浮かべないと感謝はできない。その心遣いや配慮を理解しないといけません。森は外から見ると緑ですが、中に入るとたくさんの色があるので、それを見たり感じたりする努力をしないといけません。
仏様のご馳走になる甘茶香は
清浄「あらゆる困難に立ち向かう勇気を与えてくれる、爽やかな香り」
竹炭「煙がなく、悩みを洗い流してくる香り」
柔和「表情や性質が穏やかになる香り」
慈悲「疲れの棘をぬき、楽を授かる香り」
地香「浮いた気持ちを沈めて落ち着いた気持ちにしてくる香り」
こういう思いを込めて作っています。
その日に合うお香を使うといいのです。私たちの作った思いを汲み取って、仏様に朝供えると、家族が薫習といって、心を染めてくれる。疲れた時にはつい甘いものに手が伸びてしまいますが、そんなときは是非甘茶香に手を伸ばすと健康にいられます。」
レポーター「甘茶は線香なんですよね?」
職人「甘茶を使った線香です。線の状態になっているので線香といいます。」
レポーター「これ食べられるんですか?」
職人「仏様にとっては香食というが、人も同じように香りをいただきます。」
レポーター「食べられそうな匂いがする」
職人「これは甘い香りで優しい気持ちにしてくれます。普通の食べ物は食べすぎると胃がもたれて大変です。」
レポーター「すごくいい匂いがする。」
職人「この「侘び寂び」というのは、閉寂質素で枯れた味わいのある香り。凛とする香りです。闇夜でないと見えない光のように、凛としないと気づかないことが世の中にはあります。
薬草浴をするように、無口でごはんが食べたくなくなるような、慎み深い、ちょっとのことで幸せを感じられるような空間を作ります。自己活性化を促す香りになっているので、漢方薬、薬草そのものです。」
レポーター「ほんとだ!匂いが漢方の香りですね。」
職人「焚くだけでエクササイズです。重力のように重たい空間になります。」

▼現代社会とお香
職人「江戸時代に淡路島で線香が作られるようになってから、その普及はめざましいものがありました。
大陸からつて得られた線香の製法を見事に完成させたものが淡路の人々の技法でした。
線香の誕生は原料の改良と製法の進歩により、香が大衆のものになったことを意味しています。
お香をたき、神仏をまつることは、わが国の家庭にかかせない美しい習慣です。
仏教では、お香の香りは悪気をはらい心身を清浄にするものとされています。
名香のかおりただよう部屋で、静かなひとときをすごすのも現代社会にふさわしいものと言えましょう。」
リターン
5,000円

【10名限定】伝統工芸師さんからの直筆お手紙コース
①寄木細工 ②小田原漆器 ③鎌倉彫 の伝統工芸師さんから、直筆のお手紙をお届けします。
伝統工芸師さんの温かな思いを身近に感じることができます。
(上記3名の工芸師さんから1名お選びいただけます)
- 申込数
- 3
- 在庫数
- 7
- 発送完了予定月
- 2019年8月
10,000円

日本の伝統工芸品を守るための大応援コース
感謝の気持ちを込めた手紙と、伝統工芸品1品(小物)をお送りいたします。
(工芸品は①寄木細工 ②小田原漆器 ③鎌倉彫 のいずれかランダムでのお届けとなります。)
- 申込数
- 3
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2019年8月
5,000円

【10名限定】伝統工芸師さんからの直筆お手紙コース
①寄木細工 ②小田原漆器 ③鎌倉彫 の伝統工芸師さんから、直筆のお手紙をお届けします。
伝統工芸師さんの温かな思いを身近に感じることができます。
(上記3名の工芸師さんから1名お選びいただけます)
- 申込数
- 3
- 在庫数
- 7
- 発送完了予定月
- 2019年8月
10,000円

日本の伝統工芸品を守るための大応援コース
感謝の気持ちを込めた手紙と、伝統工芸品1品(小物)をお送りいたします。
(工芸品は①寄木細工 ②小田原漆器 ③鎌倉彫 のいずれかランダムでのお届けとなります。)
- 申込数
- 3
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2019年8月

#アントラーズの未来をみんなで 2025
- 現在
- 41,385,000円
- 寄付者
- 821人
- 残り
- 26日

五浦美術文化研究所|雨漏り進む有形文化財・長屋門に一刻も早い修繕を
- 現在
- 2,957,000円
- 寄付者
- 97人
- 残り
- 33日

今後の日本の生産者、消費者を救う自然栽培「半夏生米」にご支援を!
- 総計
- 56人

絹の文化を紡ぎませんか?-シルクの映画〈劇場公開プロジェクト〉-
- 現在
- 1,900,000円
- 支援者
- 62人
- 残り
- 41日

天草への情熱が生む | フィカス(無花果)が香る芳醇なクラフトジン
- 現在
- 710,000円
- 支援者
- 25人
- 残り
- 51日

KOMAGANEから元気プロジェクト『マンスリーサポーター募集』
- 総計
- 0人

たんぽぽの里サポーター募集中!保護活動に必要な費用にご支援を
- 総計
- 122人












