これ以上増やさない～野良猫に避妊去勢手術をし、あたたかい家へ

パンダとキジキジ、

まずは、この２匹も今回のクラウドファンディング達成で手術を受けられる事にお礼を申し上げます。皆さま、本当にありがとうございます。

 

今回は、そのパンダ（パンちゃんと呼んでます）とキジキジのお話をさせてください。生後７か月になりました。

 

パンちゃん（メス）性格はシャイで怖がり、大人しいですが、時間をかけたら懐きます。（左のふわふわがパンちゃんです）

 

パンちゃんは、家に来た当初は逃げ回って、室内で行方不明になることも数回。トイレに隠れていたこともありました。目がまんまるで鼻が黒く、白とグレーの長毛ふわふわの可愛い子です。

 

見た目と反比例で、性格は怖がりで触ると逃げ回る子でした。飼い主がオスと言ったのを鵜呑みにして（ずっと触れなかったので）オスとしてカウントしていましたが、ここ最近なぜが少しフレンドリーに変わり、緊張しながらもブラッシングや抱っこもできるようになり、メスと判明。

 

 

キジキジ（オス）、生後７か月。性格は大人しくフレンドリー、膝に乗って背中を撫でてもらうのが好きです。キジ猫ですがシマ柄がとってもきれいに出ていて、目が大きく顔がまんまる、とても可愛いです。

 

キジキジも最初は怖がって、触ると逃げはしないものの、固まって目がキョロキョロ、早く解放してくださいって言っている感じで緊張する子でした。

毎日お世話をするようになって少しずつ心を開いてくれて、今では膝に抱っこして背中をなでてあげると目を細めて寝てしまう、とってもいい表情をします。

 

 

この子たちは、去年の夏に70代後半の一人暮らしの女性の家からレスキューした子猫たちでした。そこの家からはパンちゃんとキジキジを含めて合計5匹をレスキューしました。そのうちの２匹は神戸の同じお家へ、１匹は横浜の私の姪の家へ、今はそれぞれがとっても幸せに暮らしています。

 

 

神戸の愛情いっぱいのお家で、２匹とも表情に幸せがでています。

 

 

 

 

横浜のお家に行った子です。別の場所からレスキューした子と一緒に２匹で行きました。里親さん家族とリビングでいつも一緒です

 

私がレスキューした５匹以外にも、その家には捕まらなかった子猫が5、6匹ほどいて子沢山の猫の家でした。外飼いの親猫を３匹飼っていて、エサは置きエサで山盛りです。

エサがふんだんにもらえる＝年に3回は出産できる・・・・

避妊手術をしていないメス猫３匹が、この家で長年産み続けているはずなのに、思ったより猫の数が少ない事は気になっていました。

 

この家の猫のお話を相談してきた人から後で聞いたのですが、飼い主のおばあさんは子猫が産まれるたびに、知り合いにわざわざ日当を出して、目が開く前に山に捨てさせたり、海や川に流してもらうのを長年やっているとの事。

目が開いたら子猫がかわいそうだからが言い訳でした。

 

目が開いたらかわいそう･･･、子猫を平気で捨てる種子島の人が必ず言う言葉です。それを別の人が聞くと、それはそうだと納得してうなずきます。目が開いてしまうと捨てるのがかわいそう･･･少し優しい心があるのかなと誤解させますが、全く優しさのかけらもなく許せない犯罪です。

長年払い続けている猫を捨てるための日当を、最初から３匹の親猫の手術に当てていたら、産まれてしまったたくさんの尊い命が不憫にならずに済んだのに。そう思うだけでとても辛く悲しくなります。

 

幸運にも、パンちゃんとキジキジ達が生きていたのは、お母さん猫が違う場所へ運んで隠していた事と、飼い主さんが数週間入院していたという偶然が重なり、川や海に流されずにすみました。

 

このように、パンちゃんとキジキジは幸運にも助かった命です。

 

種子島では、このおばあさんが異常ではなく、まず、野良猫が生きようが死のうが、興味が無い人がほとんどです。かわいそうな猫を見慣れているから、慈悲の気持ちが湧かないのかもしれません。

まれに、かわいそうと思う人がいても手を差し伸べる人は滅多にいません。

種子島の知り合いが集まった時の会話をここで持ち出しますが、ゴミ捨て場に目が開いたばかりのヨチヨチ歩きの子猫が３匹捨てられていて、ゴミ出しに来た人がたまたま目にして、この場所はカラスが来るから危ない、カラスの来ない別の場所に子猫を持って行って置いたと。（私が移住する前のお話です）

何て優しい人と聞いた数人が絶賛していました。

どこがですか？って私だけが疑問です。この文章を読んでくださってる人も首をかしげますよね。

島の人は野良猫にはそれだけの感覚なんです。

 

保護して治療して、避妊去勢手術をして里親を探して、里親さんが島外なら空輸、そんなことをわざわざ島外からやってきて続けている私の方が変わり者扱いされることも度々あります。猫を増やした人や、その世話人からは便利屋さんみたいに受け止められ、医療費ももらえず利用されることもしょっちゅう、行き場のない猫のためと言い聞かせ、自分ができる範囲で動いています。

 

猫を平気で捨てる人を説得していると、暇やなぁとか、子供がいないから気楽やなぁ、お金があるから道楽やなぁと嫌味を言われます。

暇でもなく、一生懸命働いて、足りない費用は分割払いで何とかやっている身（やりすぎなところは反省しつつ）です。

ここではいろいろ言われますが、落ち込んでる時間はなく、今は活動を支えてくださっている方々がいてくださる事を誇りに思い、強靭な心と体に、人間としても強くなりました。

 

 

このような地で、奇跡の軌跡をたどったパンちゃんとキジキジです。

シャイな猫を育てた経験がある里親さん限定にはなりますが、迎えてくださる温かいお家を待っています。特にパンちゃんに関しては、懐くまでは少々時間がかかるかもしれません。それもパンちゃんの特徴だと長い温かい目で見てくださるご家庭を探してあげたいです。

 

キジキジもパンちゃんもとっても可愛いく、新しい飼い主さんの愛を待っています。どうぞよろしくお願いいたします。