IRONMAN世界選手権、無事完走しました!
IRONMAN世界選手権に出場したい!という私の夢にご賛同いただいた皆様へ
当該プロジェクトにご賛同いただいた皆様、その節はご協力いただきまことにありがとうございました。
ずいぶん時間がかかりましたが、ようやく夢を叶えることができましたので報告いたします。
出場レース;IRONMAN World Championship Women 2024 in Nice
開催日;2024年9月26日
ガイド;原田雄太郎さん(チームケンズのコーチ、関東からご参加いただきました)
距離;スイム 3.8km、 バイク 180km、ラン 42km
参加カテゴリー;Physical Challenge(特殊機材を使ったりガイドを必要とする障害者、順位はつかない)
結果;完走(PCカテゴリー3名中唯一の完走者でした!)
タイム;14時間45分54秒
スイム 1時間20分17秒
トランジッション1 10分03秒
バイク 7時間26分59秒
トランジッション2 9分49秒
ラン 5時間38分48秒
今回、4月に参加権利を得られたのですが、出場条件に「過去1年間に1レース完走していること」とあり、私が最後に完走したIRONMANレースがその期間の1か月前だったことから非該当という連絡が来て、慌てて6月にフィリピンのレースに参加しました。
安全第一で完走を目指したのですが、まさかのバイク故障が起き、リタイアとなりました。
本来ならもう2か月もない期限の中であきらめて次の機会を狙うべきだったのですが、私の出場権は抽選で、次にいつ当たるかもわからないものです。
与えられた切符は手放してはいけない!!直感でそう思いました。
超特急で6月にガイドしてくださった脇真由美さんにお休みをとっていただき、8月にもう1レース参加してまいりました。結果は無事完走、世界選手権への道が確定しました。

そこから9月下旬のレースに向けての準備を、原田ガイドとともに進めてまいりました。
トライアスロンショップ アスロニアの白戸太朗さんや、メイストームの大西祥司さんにもご尽力いただき、また現地ではミシュラントライアスリートな松嶋シェフにもお手伝いいただいて、無事にスタートラインに立てました。
IRONMANは、どこのレースにおいても、基本的にどんな障害があっても受け入れようとしてくれます。参加は当然、必要なお手伝いを相談しながらやってくれます。素晴らしい考え方を、日本でも見習っていけたらいいなと思います。
私と原田ガイドは、PCカテゴリー担当のスタッフやボランティアスタッフに支えられながら、なんとかやり切りました。特にバイクは本当にきつくて、2人乗りのタンデムでは男性の原田さんでもばてるほどの坂道コースでした。
(ここから断崖絶壁、ガードレールのない道を下りました)
私自身は、バイクでもうくたくた、下り坂が怖くて予定通りに補給ができなかったため、その後のランでひどい脱水と眠気に襲われました。それでもみなさんに絶対にフィニッシュゲートの写真を見せたくて必死に耐えました。
10キロくらい耐えて耐えて、そしたら23キロ過ぎから急におなかがすいて元気になりました!!(胃腸が動き出してくれたんです)たっくさんのオレンジを食べながら、そこからは元気に楽しく走ることができ、最後の50mほどのレッドカーペットは、私を紹介するMCの声と周りの声援、日本で用意してもらった国旗とともに、原田ガイドと超笑顔で満喫させていただきました。
フィニッシュしたところには、PCカテゴリースタッフたちが待っていてくれて、思わずハグして大泣きしてしまいました。本来なら一緒にレースした原田ガイドにすべきだったのかもしれませんが…ずっとメールでやり取りしてきた方だったので、父が待っていてくれたような気持ちで、スタッフのステファンに慰めてもらってました。
翌日、表彰式で特別にお祝いしていただきました。
唯一のPCカテゴリー完走者となったためです。
つまり、この女子レースにおいて世界で唯一完走メダルをもらえた視覚障害者、そして原田ガイドも唯一の男性完走者となりました。
PCカテゴリーは順位がつきません。それでも厳しいコース条件で完走できたことをたたえてくださり、エリート選手たちも世界中から参加した一般選手も、みんなが拍手でお祝いしてくださいました。
本当にうれしい瞬間でした。
準備も、レースも、本当にしんどいことがたくさんでした。
だけど、正直パラリンピックを走り切れたこととは全く違う喜びや達成感、感動…ものすごく得たものが大きかったです。
こんなにすごい舞台だと思っていなかったのですが、本当にこの場所に来られて、完走できて、すごく幸せだと思いました。
今は抜け殻のようになっていて、ほとんど練習していません。
というより、4月からの数か月をこの夢のために集中してきたので、今は本業に集中しています。
本業というのは、実は4月から兵庫県立視覚特別支援学校の学生となり、あん摩・マッサージ・指圧師および鍼灸師の資格を取るための勉強をしております。
3年後の国家試験合格を目指していて、その後はいろいろな方のケアをしながら自分自身もトライアスロンを続けていきたいと思っております。
資格取得後には、ぜひここで応援してくださった皆様に恩返しとしてケアをさせていただけたら嬉しく思います。
あ、学業と並行して、もちろんトライアスロンは細々と続けていき、いつかは世界選手権のもう一つの開催地である「ハワイ島・コナ」での完走も目指してまいります!
またその挑戦の時には、ぜひガイドさんの渡航費にご協力をいただけましたら幸いです。
いつか、皆様にいろんなところでお会いできることを願っております。
そして皆様も私のように、たくさん挑戦して夢や目標を叶えていってください!
応援しております!!
最後になりましたが、いただいた支援金につきましては、全額ガイドさんたちの渡航費(2023年ケアンズ大会から2024年世界選手権までの4レース)に使用させていただきました。
詳細が必要な方はご連絡いただけましたら提示させていただきますが、実際には予定より時間もレース数もかかってしまい、マイナス(私財からの持ち出し)となっております。
簡単な報告となりますが、本当に有意義に使わせていただくことができました。
本当にありがとうございました。心からお礼申し上げます。
2024年11月5日 円尾(山田) 敦子



















