東日本大震災12年、被災者100人で創るミュージカルを石巻圏で!

東日本大震災12年、被災者100人で創るミュージカルを石巻圏で!

支援総額

4,505,000

目標金額 3,500,000円

支援者
352人
募集終了日
2023年1月31日

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2023年01月22日 09:00

100通りミュージカル×ヤイリギター (Backstage Vol.42)

私たち100通りミュージカルは、2012年の東京・銀座公演のときからヤイリギターによるバンド演奏でずっと行ってきました。

 

そのヤイリギターについての関係を寺本建雄先生・祖父江真奈プロデューサーご夫妻のご息女である「寺本ららら」さんが、今回のために書き下ろしてくださいましたのでご紹介いたします(.  .)

 

ヤイリギター

 

ヤイリギター
ヤイリギター

 

ヤイリギター
ヤイリギター

 

 2014年4月29日、ヤイリギターの社長、矢入一男さんが亡くなったとき、矢入さんを偲ぶ会に家族で出席するため、岐阜県可児市へ伺った。

父が三十年以上お世話になった、受注生産のギター屋さんだ。

工房で、ひとつひとつが手作りされている。世界中の名だたるアーティストのギターを手掛けるトップブランド、オーダーメイド、二年待ち!

ヤイリギターさんは、父の頼みに応じて、ミュージカル『とびだす100通りのありがとう』のために、宮城県東松島市沿岸から流された松の木でギターを作ってくださった。

 

ヤイリギター工場

 

矢入社長が決断して下さらなければ、実現しなかったことだ。

というのもこのギター作りは、無理難題の強行突破もいいとこなんである。

この松の木は津波をまともに被って、水を含みすぎているし、カビも生えていて、細すぎる。

普通は一蹴!でもヤイリさんなら何とかしてくれるはずだと「これでギター作って下さい」と頼み込んだ父。

それでも、「東日本大震災の被災者自らが歌い踊り、日本中、世界中からの支援に感謝を伝える」という趣旨を受け、無理を承知で引き受けて下さった。

ギター作りにあたったのは、ヤイリギター、マスタークラフトマンの小池健司さん、ケンさん。そのギター作りは世界中から注目されていたし、私もFacebookでケンさんとやりとりしながら見ていた。

 

 

 NHK 国際放送のNHK WORLD が、ケンさんのギター制作から、父がギターを工房に受け取りにいくところ、ミュージカルの舞台を撮影して世界中に放送して下さった。

 

 

2012年、ミュージカルの公演本番が終わったその夏、ヤイリギターにお礼のご挨拶に伺った。

矢入社長のことも、ケンさんのことも、父から聞いてはいたけれど、私はその時、初めてお二人にお会いした。ギター工房にも、その時初めてお邪魔した。

ケンさんは、木工の専門学校で修行中に矢入社長にヘッドハンティングされたんだそう。

壁に面したいくつもの作業台に、工具や、ギターや、ギターになる前の木材が所狭しと並んでいた。壁にもよくわからないものがつり下がっている。木の匂いがする。ギター作りの音がする。『ピノキオ』の人形職人ゼペット爺さんの工房みたいだ。

 

ヤイリギター工房
ヤイリギター工房

 

にこーっと笑ったケンさんと握手。この方が、あのギターを作って下さったんだと思うと、いてもたってもいられなくなった。

「ケンさん、本当にありがとうございます。あのっ、握手じゃ感謝の気持ちがとても収まらないので、オーストラリア式にハグしていいですか?」と言ったら、あっさり「ええよ」と仰ったので、とっても嬉しく遠慮なく、車椅子を固定して、留学先オーストラリアの流儀に従い、ぎゅうっと飛びついた。

そしたらケンさん、ボソッと「ハグされてもうた……」。

私は、「ケンさん、初めてあの湿ったむちゃくちゃな木を見たときは、どう思われましたか?」と伺った。

そしたらたった一言、「困った」。

「初めて木を見たときは、いやー、どうなるかと思った。寺本さんには今までにも、桶でギター作ってくれ、って言われて、それが売れてヤイリも有難かったけど、しかし流石にあの木は、えっ、これで?!と思った。寺本さんは「被災者のミュージカルに何とか間に合わせて欲しい。最悪、音は悪くてもいいから」って言ったけども、職人としては、そうはいかんでしょう」。「いい物作らなきゃダメさ。毎日毎日、朝一番他のギター作りを中止して、強制的にホットプレスをかけて、湿った板を乾かしましたよ。駒の一部とかじゃなくて、ギターの音の決め手になる“顔”、の天版のところに、この木を使わないと意味ないと思った」

「100人の思いがこもったミュージカルのためのギター作り。その思いを受けるのは、わし、たった一人。いやあ、緊張しながら心配だったよ」

そして、「ギターを初めて弾いた時感動したよ。これが、乾いた、いい音したんだよ」と、お顔くっしゃくしゃの、にっこにこ。いい人だからこそ良いものを創れるんだと心底思った。

 

偲ぶ会は何処からこんな多くの人が集まってきたんだと思うほどの人だかり。

六つの会場に人が溢れ、お別れしていた。献花会場は二か所。大きな大きなギターを菊で作り、飾られていた。お洒落なお食事会場、写真展会場、ギター展、もうひとつの会場では一日中コンサートが行われ、私が会場を訪れた時はBEGINさんが献歌していた。会場びっしりの方々も、エイヤーサーサー♪と大いに盛り上がっていた。

矢入社長は賑やかなのが大好きだからね、と父から聞いていた。

ケンさんと久しぶりにお会いして、ハグした。ケンさん一言、「だいぶ慣れた」。

 

小池健司さんと寺本家族
小池健司さんと寺本家族

 

そして今作、2023年3月4日に初日を迎える、『心の復興13回忌ミュージカル 100通りのありがとう』でも、ケンさんにもう一度お力添え頂きます。

伊達政宗の命を受け、支倉常長以下、気合の入った一団を乗せ、石巻から一路スペインへと出港した帆船がある。慶長使節団のシンボル「サン・ファン・バウティスタ号」だ。

 

「サン・ファン・バウティスタ号」
「サン・ファン・バウティスタ号」

 

宮城県慶長使節船ミュージアム「サン・ファン館」に鎮座する復元船の解体を受け、その木材で、ケンさん渾身の新ギター作り進行中。只今岐阜県可児市から、宮城県沿岸部まで、全力大航海中!本邦初公開をお楽しみに。

 

「サン・ファン・バウティスタ号」の廃材
「サン・ファン・バウティスタ号」の廃材

 

ギター製作の様子
ギター製作の様子

 

 

ギター製作の様子
ギター製作の様子

 

ギター製作の様子
ギター製作の様子

 

リターン

3,000+システム利用料


お気持ち「ARIGATOU」サポーター①

お気持ち「ARIGATOU」サポーター①

・ご支援に対する感謝メール

申込数
110
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年2月

5,000+システム利用料


ポストカード付「ARIGATOU」サポーター

ポストカード付「ARIGATOU」サポーター

・ご支援に対する感謝メール
・総合監督「寺本建雄」が手掛ける特製ポストカード(非売品)

申込数
47
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年5月

3,000+システム利用料


お気持ち「ARIGATOU」サポーター①

お気持ち「ARIGATOU」サポーター①

・ご支援に対する感謝メール

申込数
110
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年2月

5,000+システム利用料


ポストカード付「ARIGATOU」サポーター

ポストカード付「ARIGATOU」サポーター

・ご支援に対する感謝メール
・総合監督「寺本建雄」が手掛ける特製ポストカード(非売品)

申込数
47
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年5月
1 ~ 1/ 12

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