【第７弾】南相馬と杉並の子供達が織り成す、奇跡の音楽劇

 

今朝、南相馬の地元の信用金庫に行ってきました。

 

私が震災後、南相馬に出会い、

トモダチプロジェクトを始めて9年。

南相馬に2016年に移住したので、移住して5年。

南相馬で会社（株）LITTLE STARを立ち上げて2年。

この数年で、私の人生はまるっきり変わりました。

 

住む場所も、自分の責任も、仕事の内容も。

ただ、以前のように「歌を作って歌う」だけの人間ではなくなりました。

 

それは全て、南相馬にエンターテインメントの種を植え、育てたい、

との一心からの行動です。

 

 

私は、大したタイトルもないシンガーソングライターです。

今まで一番有名なのは

「ベンザブロック」のCMのメロディーラインを考えたのが

私です、といえば、南相馬の方々は

「ああ〜知ってるよ＝」と言ってくださいます。

そのほかは、テレビ版City Hunterのエンディングテーマ「Get Wild」を歌ったのが私ですし、他にもたくさんのCMソングや、アーティストのコーラス、

アイドルや声優さんの歌の歌詞を書いたり、歌を指導したり。

自身の曲ではTaja名義で「機動戦士ガンダムMS-IGLOO」の全タイトルの

メインテーマを作って歌っています。

 

南相馬に引っ越して来られた、世界的に有名な女性作家さんや

電通のスタッフや、大きな企業の後ろ盾を持った人間でもありません。

 

なんの武器もない、たった1人の女です。

 

 

身よりも、知り合いも、何にもいない場所に、

たった１曲「みんなのうた」を持ってきて

勘違いの連続で、10年この街に歌を作り、

子供達と踊り、歌い、ステージに立たせてきました。

 

最近では、小高、浪江、いわき、でもステージをさせてもらえて

福島の浜通りに「トモプロ」の名前は少しずつ浸透してきたと思います。

 

今朝行った信用金庫でも

「うん、ギリギリだねえ」と担当者と話しながら

通帳を振っても、伸ばしても増えない残高と戦いながら

このプロジェクトを続けてきました。

 

 

南相馬に、教えられたことが、たくさんある。

まだまだ、教えてもらいたい。

この街が、好きだ。

 

 

この気持ちが、私の原動力です。

 

 

福島県南相馬市は、震災後、特異な場所になってしまったかもしれない。

けれど、南相馬が教えてくれた「愛」や「勇気」「行動力」は

私を変えてくれました。

 

大切なことをたくさん教えられた。

 

そして、そのお返しに

この街に必要とされる事業を続けていきたいのです。

 

ありがたいことに、南相馬では

友人のご実家をお借りして暮らしていました。

大きな一軒家に、トモプロのスタッフが寝泊まりしたり、

時には、杉並から子供達もやってきて泊まって

ステージに向かいました。

 

ありがたいことに、

運営費が底をついた時、

南相馬で会社をされている社長さんから

「返してくれとは言わない。だから、プロジェクトを続けなさい」と

言われ、運営費をいただいたこともあります。

 

 

ありがたいことに、

本公演のたびに

ご協賛をくださる方々がいてくださいます。

「ほんの少しだけど」と言いながらも

このコロナ禍に気持ちを届けてくださる方が。

 

 

 

その度に、私は、

このプロジェクトを続けよう、続けよう、と

何度も何度も自分に言い聞かせてきました。

 

現実的に必要なのは、お金でした。

 

講師の先生の移動費、宿泊費、

講師代、イベントに出るための諸経費、

レッスン会場の場所代、

子供達の移動費、

最近ではZOOMや配信にかかる費用.....

 

 

離れた場所で同じ歌とダンスを教え続けるということは

想像以上に大変なことでした。

 

 

２地域間を行き来しながら教えてくれる

講師の先生方。

本当にありがたいです。

 

 

けれど、これは続けていくことが、本当に難しい。

 

 

これまでは、「震災復興」の名前でなんとかやって来れましたが

これからは、その大義名分だけではやっていけません。

 

ボランティアから始まったこの活動を、

しっかりと一事業として継続、発展させていくために、

今回、トモプロとしての最後の公演にすると、決めました。

 

 

そんな私のジレンマとは裏腹に、

子供達のダンスのレベルは上がり、

街の中でも認知度は上がり、

やっと福島県内でも存在を知ってもらえるまでになりました。

 

ここまで10年。

 

この土台を、無くすわけにはいきません。

 

 

次に進むための、最終公演。

 

そう、昨年末に、決めました。

 

震災が生んだ様々なプロジェクトがあると思います。

人は、強い意志を持って、何かを成し遂げる。

 

私にそんな意志があるとは、自分でも思いませんでした。

ここまで来れたのは

ありがたいことに、

たくさんの方々からのご協力、ご支援、ご声援あってこそのこと。

 

だからこそ、なおさらのこと

このトモプロの活動を、無くすわけにはいかない。

 

そう思いながら「ONE LOVE」という曲を書きました。

 

今日も、お盆ですが、子供達とレッスンです。

 

ありがたいことに、

使っていなかった事務所を片付けて

私たちに提供してくださった方のおかげで

今日もレッスンができます。

 

 

 

 

どんな時も、道が開くなら

その道を、歩いて行こう。

 

それが、私の信条です。

 

 

 

この街に必要なものなら、なくなるはずはない。

そう信じて、今日も、頑張ります。

 

 

 

本公演まで、あと40日あまり。

 

クラウドファンディングは残り10日あまりに迫ってきました。

 

今日も本当のことを綴りました。

 

みんな大変な時期なのは重々承知の上。

 

自分達のことで、みんな精一杯の頃に

なぜクラウドファンディングなのか.....

 

私もこの記事を書きながら、とても苦しい思いです。

 

コロナが私たちに突きつけるものは、

とても本質的なものの気がします。

 

どうか、最後の声援を、よろしくお願い申し上げます。