実行者小林の地元、静岡県では一番多く購読されている「静岡新聞」に、このプロジェクトをご紹介いただきました。

 

Web環境のないご高齢者にも支援の輪が広がりましたが、そのために文字通り西走東奔の日々が続きそうです!

 

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本日は、英国人O氏はなぜポーランドで戦車を修復しているのか? という質問にお答えします。

 

ポーランドにおいて修復中の九五式軽戦車

 

実は欧州の主要な博物館でも、1990年代までは間違った塗装のまま戦車が展示されていることは普通でした。だからこそ、プラモデルマニアにとっては「博物館展示車両は塗装の参考にしてはいけない」というのが常識だったのです。

 

しかし、欧米でもタミヤのプラモデルで育った世代が社会的に中堅どころを担うようになった21世紀に入って、博物館収蔵品を見直す動きが本格化。現在では欧米各地の博物館の収蔵車両は、正しい姿に復元されています。

 

時を同じくして、ベルリンの壁崩壊以降、東欧やロシア各地に遺された車両を発見して修復し、博物館や愛好家に販売する「トレジャーハンター」も誕生しました。

 

 

EUに加盟した東欧諸国の中でも、チェコとポーランドは、車両を修復するには最高の場所でした。

 

 

なぜなら、まずは旧西側諸国に比べて人件費が安いこと。

 

そして共産国家であったため、高度経済成長の大波に晒されない計画経済下で、第二次大戦時と大きく変わらない機械設備や技術が現在でも残されているからです。

 

第二次大戦中のチェコ製駆逐戦車ヘッツァーをレストアしてる様子

 

二つの世界大戦で祖国が蹂躙された歴史を持つチェコやポーランドの人々は、愛国心が強く、技術的な誇りも持っています。

 

かつては数少ない戦車生産国であり、戦後はワルシャワ条約機構の武器庫となった両国には、工業製品として戦車を大切にする文化的土壌もあるのです。

 

彼らから見れば象形文字である日本語も、ご覧のように完全再現。昨年、我々が工場を訪問すると、真っ先に「これ読めるか?正しいか?」と質問されました。現在もNPO賛助会員のお力を借りながら、翻訳やアドバイスは継続的に提供しております。

 

このように、当時の機械部品には、目印や注意書きが漢字で刻印されています。

 

漢字は表意文字なので、我々日本人には瞬時に多くの情報が入ります。メーターパネルの注意書きも、アルファベットよりも漢字の方が素晴らしい効力を発揮するはず。国産車にも是非採用してもらいたいものです。

 

その一方で、アルファベットの表音文字文化である欧州の人々にとって、日本語は厄介でしょう。マニュアルの翻訳に始まり、部品に刻印された漢字まで……、今この瞬間にも格闘しているかもしれません。本当にその努力に頭が下がります。

 

そんな多くの人達の想いが詰まって修復作業が進むこの戦車を、我々日本人が取り戻すチャンスが巡って来たのです。

 

何卒、皆さまのご支援と情報拡散へのご協力をお願いいたします。

 

実行者:小林 雅彦

 

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