活動目標達成のお礼
支援者の皆様
1.お礼
皆さまからご支援頂いた資金で下記の通り、当初の活動目標を達成する事ができました。感謝申し上げます。
2023年の12月4日に北海道を発ち、滋賀県にある野村隆哉研究所に2名の技術者が運んだカラマツやイタヤカエデ等の丸太は、野村所長の厳しく丁寧な指導の下、熱化学還元処理(TCR処理)を終え、12月19日に再び北海道に戻ってきました。
この間、処理の燃料として使用する木材の作成、計測、積み込み、そしてTCR処理をする持ち込んだ丸太の、計測、搬入、火入れ、鎮火、冷却、丸太搬出、重量計測、さらに、炉内や、丸太内部の温度計測など、50年に渡る技術の粋を伝授していただいた野村所長に深謝の意を表します。
2.リターンのお詫びとお願い
当初、持ち帰った丸太を製材し、皆様には、リターンの品として2023年中にコースターや皿に加工し、お送りする予定でした。しかし、TCR処理そのものは、10日間程度で終了しますが、加工後に曲がりやひび割れが発生しない木材にするためには、TCR処理後、3ヶ月程度の養生期間が必要なことが判明しました。この期間は、広葉樹の一般的な年単位の熱乾燥と自然乾燥を組み合わした方式に比べ、期間も短く、処理効果も高いと考えています。さらに、二酸化炭素の増加につながる石油などの化石燃料も使用しないことから、環境的にも、品質的にも、さらに、経済的にも優れた方法と考えています。
上記のような事情で、2023年の12月にお約束した、「熱化学還元処理した北海道産木材のコースター2枚」、「熱化学還元処理した北海道産木材の皿1枚」および2,024年2月にお約束した「熱化学還元処理した北海道産木材のお盆1枚」の支援者の皆様には、リターンを2,024年4月(末日)までお待ちいただきたく、お詫びとお願いを申し上げます。
3.収支
皆様からは、合計505,000円の支援をいただきました。この支援金の使い道は、下記のとおりです。
・野村隆哉研究所へのTCR処理炉の使用料と指導謝金 250,000円
・丸太の輸送料 186,000円
・宿泊費 65,000円
・リターン 送料 4,000円
合計505,000円
・今後の活動
今後の活動予定ですが、TCR処理した丸太を製材し、強度や施工性に関する試験を実施し、TCR処理の良さや可能性の確認作業に着手します。さらに、北海道での熱化学還元炉の建設に向けた検討にも入る予定です。
先日、この研修に参加した技術者の一人が北海道の厚真町で新たな製材所を開所しました。無くなっていく一方であった町の製材所の新設は、日本でも久しぶりの出来事と思います。彼の周りには、馬搬を復活させた若者も居り、さらに、熱化学還元炉ができれば、北海道の森の再生のきっかけになると期待しています。