大人の学校「リディラバジャーナル」を応援頂いている皆様、こんばんは。
編集長の安部です。
 
プロジェクトスタートから早くも2週間経ち、皆様のお陰様でようやく550万円までたどり着けました。より高みを目指して精進してまいりますので、引き続き応援のほどよろしくお願い致します!!!
 
さて、本日は、先日6月4日にお話しておりました、「あなたは社会人?それとも “会社人”?」という問いについて書きたいと思います。
 

 
社会人かそれとも “会社人”か、この問いは突き詰めると、「そもそも“大人になる”とはどういうことか?」という問いに辿り着きます。
 
日本では一般的に成人式を迎えると「大人」の仲間入りをすると言われます。
そこでいう、「大人になる」とは社会的責任と義務を果たし、社会の構成員の一員となることを意味します。
 
しかし、典型的なロールモデルが存在した昔と違って、複雑化していく現代の社会においては、どの方向を目指して歩んでいけばいいのか、「大人になる」とはどういうことなのか。多くの若者がそのような問いに直面し、彷徨うことになります。

 

そんな中、学校を卒業して働き始めると、多くの場合「大人」と呼ばれる立場に “会社人”が居座り始めるのです。そして、企業に就職していく若者たちも目の前の「大人」に適応していくことになります。日々の忙しい業務や自社の業界のことで頭が一杯になり、自分の半径5mを飛び越えた、他者の事情や社会について考えが及ばなくなっていく。
 
しかし、本来であれば、社会を知ろうという姿勢を持ち、能動的に社会に関わろうとするのが本当の意味での「社会人」ではないでしょうか。
 

 
では、社会について学べる教育の場を提供してくれるのは誰なのか。
 
社会的な責任や義務についての教育を施す場に学校がありますが、学校から卒業した後、この役割を果たす機能はどこにあるのでしょうか。
 
義務教育課程を修了後、あるいは高校、大学などの高等教育機関卒業後、この機能を担う存在は社会を反映する鏡であるメディアにあると私は考えています。

我々はメディアとしてその役割を担っていくことで、社会について、他人の痛みや困りごとについて知ろうという「かっこいい大人」、真の意味での「社会人」を増やしていきたいと思っています。
 

 
では次に、なぜ私たちはいわゆる「会社人」になってしまうのか、その社会的な背景について考えてみましょう。私は、日本に「会社人」が多い背景には以下の5つの要因が絡み合っていると考えています。
 
 
1.大学への入り直しの機会が少ないこと。
 
いつでも必要であれば、職場と大学の行き来が認められる諸外国に比べて、日本では、22歳を過ぎて就職をすると学び直すという文化がありません。例えばアメリカでは25歳以上の入学者の割合が平均20%に達しており、社会人学生も相当数含まれる一方、日本だとその割合は1.7%になります(参照元:経済産業省「我が国の大学・大学院の現状」〈http://www.meti.go.jp/policy/economy/jinzai/san_gaku_kyodo/sanko4.pdf〉)。
 
 
2.学び直しの受け皿がないこと。
 
一般的に働いていることの多い20代から60代までの間は、MBAやプログラミング教室等の学びの場があります。ただし、そういったスキルは自分自身がいかに成長するか、という自己のメリットを重視した学びです。引退後も同様に、自身の趣味の一環としてカルチャーセンターに通うことが大半です。一方で、社会について知りたい・学びたいというニーズは少なく、同時に社会について学べる受け皿も少ないのが現状です。そこに、少しでも世の中全体のことを考えていける受け皿があり、その価値が認められればニーズも増えていくはずです。皆さんにもぜひその一翼を担っていただきたいと思っています。
 
 
3.労働時間が長いこと。
 
次に労働時間の長さがあります。私は、人びとの関心の総量というのは「可処分時間の長さ」で決まると考えていますが、労働時間が長ければ長い程、必然的に社会について関心を持つ時間、考える時間が減ります。しかし、昨今は働き方改革やAIでの業務効率化、果てにはベーシックインカムの議論など、余暇時間をどのように増加させていくのかを考える大きな社会の流れがあり、その時間を活用できる受け皿をつくっていければと思っています。
 
4.雇用の流動性が低いこと。
 
また、雇用の流動性の低さも会社人を増やしている一因と考えらます。
昔は、会社の年金制度や企業年金があったため、企業というのは、生活における保障を担保してくれるプレーヤーとしても存在していました。しかし、終身雇用制度が崩れると、定年まで仕事を会社が確保しますという保証はありません。つまり、より社会全体に関心を持つことが自分自身にとってもリスクヘッジとなる、という世の中に変化していきます。しかし、未だに過去の終身雇用制度などが残り、流動性が低い状態が残っています。
 
 
5.マスメディアの報道姿勢
 
最後に、マスメディアの報道姿勢にも問題があります。 
これには二つの側面があります。一つは、お役人が文章表現をぼやかし、中身を骨抜きにする「霞が関文学」と揶揄される情報を、記者がそのまま伝えること。もう一つは、事実報道に力点を置くがゆえに、その問題の背景にある複雑な構造の説明がなされていないことです。そのため、既に社会の仕組みが分かっている人には、新聞などのマスメディアの発信する情報を理解できますが、はじめてその情報を知る人には、理解するハードルが高くなってしまいます。後者については、「大人への入り口」が用意されていないと言えます。
 

 
簡単にまとめましたが、以上が多くの人々が “会社人”となってしまう背景にある社会的な要因だと考えています。我々は、これらの要因に対してアプローチしていくことで、前半に述べたような「かっこいい大人」、本来の「社会人」が育つメディアを目指しています。
 
そして、大事にしている「読者とともに育つ」というモットーを体現するべく、引き続き皆さんのご質問等に応えていければと思います。
残り日数が少なくなってきておりますが、引き続き、応援のほどどうぞよろしくお願い致します!!!
 
リディラバジャーナル編集長 
安部敏樹
 
 
 

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