熱帯林コミュニティの慣習地保護活動をするNGOへ、四駆車を!

熱帯林コミュニティの慣習地保護活動をするNGOへ、四駆車を!

支援総額

1,622,000

目標金額 1,500,000円

支援者
40人
募集終了日
2023年12月22日

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自己紹介

 

熱帯林の保護と熱帯林に生活を依存する地域住民の支援をおこなっている熱帯林行動ネットワーク(JATAN)です。

 

今、マレーシア領のサラワク州やインドネシア領の西カリマンタン州があるボルネオ島ではアブラヤシ農園が急速に拡大しています。

 

熱帯林や泥炭湿地がそっくりアブラヤシのモノカルチャーに置き換わるような後戻りできない森林開発は、森林に伝統的な文化や生活を依存している地域の住民にとって深刻なダメージをもたらしています。土地はボルネオの先住民にとって、生計手段ばかりか信仰とも結びついており、その結びつきは現代の日本人が容易に想像がおよばないほど強いものです。

 

サラワクでは、マレーシアによる統合やイギリス、日本の植民地統治の下に置かれるはるか以前から先住していた住民たちの子孫がいまでも多く暮らしています。しかし、先祖代々受け継いできた土地や文化を守る権利(先住慣習権)が、政府と企業による開発の前にないがしろにされてしまうことが珍しくありません。サラワクの先住民はまた、環境保護の大切な担い手でもあります。熱帯の泥炭湿地は、樹木が枯死してもつねに冠水した環境のもとで遺骸のまま堆積しているため、二酸化炭素の排出抑制がはかれていると考えられていますが、文化や生活の支えともいえる湿地林や熱帯林を持続的に管理してきたからです。

 

何世代も前から継承している土地を守ろうとする住民たちをコミュニティマッピングや裁判支援などでサポートする活動をおこなう現地の草の根組織への支援もまたJATANにとって重要なミッションと位置付けています。

 

 

2017年のREADYFORのサポートプロジェクトが大きな契機となって、JATANは以降、現地のオランウータン保護団体Center for Orangutan (COP)との連携を一層強化してきました。

 

2020年からはCOPが運営するオランウータンのリハビリテーション施設を拠点として、周辺の地域コミュニティを対象とした果樹栽培の協働事業を開始しました。

 

野生オランウータンの大好物であるドリアンやジャックフルーツなどの果樹苗木を住民に提供し、育てられた成果物をCOPが買い取るという、地域経済創出を兼ねた新しい好循環プロジェクトです。オランウータンと住民が持続的な共生関係を維持できるよう、JATANではおもにCOPに資金提供でコラボレーションをはかっているところです。

 

果樹苗木の育苗場。COPとJATANによる協働プロジェクト
COPから苗木を住民に提供

 

2017年に立ち上げた「絶滅の危機に瀕したオランウータンの保護活動をサポートしたい!」では、おかげさまで目標金額を達成することができました。この場を借りてあらためて感謝申し上げます。

 

同年11月にJATANは、インドネシアのジョクジャカルタにあるCOP事務所を訪問し、集まった資金を渡しました。

 

JATANからCOPにREADYFORで集められた資金の提供

 

【熱帯林行動ネットワーク (JATAN) 団体プロフィール】

所在地:東京都渋谷区千駄ヶ谷1-13-11チャリ千駄ヶ谷204

設立年:1987年

従業員数:6名(有給スタッフ3名/無給スタッフ3名)

HP:https://jatan.org/

 

【団体のミッション】

熱帯林をはじめとした世界の森林保全のために、森林破壊を招いている日本の 木材貿易と木材消費社会を改善するための政府、企業、市民の役割を提言し、世界各地の森林について、生物多様性や地域の住民の生活が守られるなど、環境面、社会面において健全な状態にすることを目指す。

 

JATAN
 SADIA Mukahと住民が作成したコミュニティマップの説明を受けるJATAN代表(左端)

 

 

プロジェクトを立ち上げたきっかけ

 

日本が輸入するパーム油のうちおよそ6割はサラワク州をふくむマレーシアからきています。

※出典元:農林水産省「日本における認証パーム油の調達状況」

 

アブラヤシから生産されるパーム油はいま、世界でもっとも使用されている植物油。スーパーやコンビニに陳列されている多くの加工食品やスナック類ばかりか化粧品、洗剤などにも使われています。こうしたことから、サラワクのアブラヤシ農園の開発が地域の伝統的な住民に与えている負の影響は、パーム油の大きな需要をかかえる日本にとってもまったく無縁の話ではありません。

 

JATANでは1987年の団体創設以来、サラワク州の熱帯林破壊の問題に対し解決策を模索してきました。サラワクの現地で先住民の土地を守る活動をおこなう草の根組織との連携は問題解決に向けた重要な取組みのひとつと考えています。

 

泥炭湿地を掘削して造成されたアブラヤシ農園。周辺の先住民が代々受け継いできた慣習林だった
住民の農地を破壊する農園企業のブルドーザ
伐採された熱帯林木材が輸出港に運ばれる

 

メンバー全員がまったくのボランティアベースで活動するSADIA Mukahは、常に活動資金の捻出に苦労していますが、彼らが遠隔のコミュニティのファシリテーションに使ってきたセダン乗用車がとうとう走行不能の状態になってしまい、コミュニティから支援の要望があっても応えられない状況です。

 

未舗装の悪路がつづく山間地や泥炭湿地帯でのコミュニティ・マッピングの活動も、諦めざるを得ません。実際に彼らが自己資金でフィールドワークに必要な四輪駆動車を購入するのは、たいへん難しいという事情もあります。そこで今回クラウドファンディングを立ち上げて、SADIA Mukahが四輪駆動車(中古)を購入するための支援をしたいと思いました。

 

なお、お寄せいただいたご支援の全額は、SADIA Mukahに提供いたします。また、SADIA Mukahがその全額を四輪駆動車の購入に充てることは確認をしております。

 

GPSデータの採取方法を住民に伝授するSADIA Mukahのコーディネーター、マテック・ゲラム氏(右側)

データを採取するゲラム氏
コミュニティマッピングの成果を住民たちと確認する

 

パーム油の需要・輸入でサラワク州に依存している日本の消費者の方々に、その生産現地で起こっている土地紛争をはじめとする、地域住民が余儀なくされている人権被害を、クラウドファンディングを通して知ってもらうきっかけになればと思っています。それと同時に、被害住民のために裁判やコミュニティマッピングの支援を行っているSADIA Mukahの活動にも、ご理解いただけましたら幸いです。

 

皆様からのご支援をよろしくお願いいたします。

 

SADIA Mukahの重要な助っ人人権派弁護士(左端)との打ち合わせ
SADIA Mukahの重要な助っ人である人権派弁護士(左端)との打ち合わせ
コミュニティマッピングの重要性を説明するゲラム氏(2020年2月 都内のセミナーにて)
JATANとSADIA Mukah共催による住民向けのワークショップ(2022年8月 サラワク州シブ)

 

 

プロジェクトの内容

 

SADIA Mukahは、急峻な山地や深い泥炭に覆われた湿地帯など遠隔地にあるコミュニティとのファシリテーションに古いセダン型の乗用車を使ってきました(マレーシアの国民車と言われるプロトン)。最近では故障や不具合が増え、それでも町の修理工場に持ち込んでなんとか動かせる状態を維持してきましたが、とうとう走行不能の状態になってしまいました。彼らは外部からの助成金に頼らず、まったくの手弁当で、先住民のために過去20年以上活動してきています。

 

他のNGOから現地調査などの委託事業で少額の人件費をもらうことは、時々あります。また、土地紛争に関わる裁判で、住民組織から若干の支援金を受け取ることがあるそうです。しかし、基本的にはまったくの手弁当で活動しているのが実態です。

 

修理工場に運ばれたSADIA Mukahが使ってきた乗用車

 

中古の四輪駆動車を買うために、これまでに貯めた資金は、日本円で3万円ちょっとです。プロジェクトで支援された全額は、そっくり購入費に充てさせていただきます。

 

例えば、2004年式の中古の四輪駆動車(ピックアップトラック)であれば、日本円で100万円ほどで購入できるとのことです。ただし、10年~20年前の中古車は故障する恐れが高く、結局、トータルの経費で考えると決して安い買い物ではありません。150万円あれば年式が古くてもある程度持続的に使える四駆車を購入できます。

 

サラワクの山間地を疾走する四輪駆動車。このようなピックアップトラックを購入する予定

 

現在、遠隔地にある集落地や森林地帯でのフィールドワークをおこなうための「足」がなく、路線バスを乗り継いで通っています。ご支援いただいた金額は、プロジェクトが終了次第全額、SADIA Mukahに提供します。実際に購入できた車やその後のSADIAの四駆車を使っての活動状況は、JATANのホームページ、SNS、またご支援いただいた皆様に個別メールなどで報告させていただきます。

 

※SADIA Mukahの団体代表Matek Geram氏より寄贈を行うことおよび名称掲載の許諾を取得しています。

 

 

プロジェクトの展望・ビジョン

 

SADIA Mukahの活動の強味は、住民との協働によるコミュニティマッピングの作成です。

 

先祖の墓地や共有林、村の果樹園など代々受け継がれてきた先住慣習地のエリアを住民立ち合いの上でGPS使って地図上に落とし込んでいく作業です。マッピングの成果は対企業の裁判でもたいへん有効な証拠として利用でき、また、マッピングの作業自体によってコミュニティのメンバー相互が一層、土地に対する意識を高めていくという効果もあります。

 

マッピングでは、普通の乗用車ではなかなか入ることのができない場所で計測することも必要なときがあり、四輪駆動車があればそうした困難を相当軽減できます。SADIA Mukahのフィールドワークがより効果的になることで、先住民の慣習地保護活動の大切な基盤を支えてくれることが期待できます。

 

SADIA Mukahのメンバー

 

いま世界中で最も多く使われている植物油であるパーム油は、東南アジアの熱帯国インドネシアとマレーシアで生産されています。この両国だけで世界のパーム油輸出のおよそ85%を占めています(Reuters)。日本の場合、パーム油輸入の6割近くをマレーシアに頼っています。ただ、この便利で安価な植物油の生産のために日々苦境を余儀なくされている地域住民がいることは容易にイメージすることができません。

 

今回のプロジェクトを通して、ひとりでも多くの方にその現状を知っていただきたいと望んでいます。SADIA Mukahの活動をご支援いただくことが、被害住民のサポートに確実につながります。サラワクの農園開発のアップデート、SADIA Mukahの活動の様子などはJATANのホームページでご覧いただけます。

 

アブラヤシ農園の開発問題、パーム油の生産にともなう環境・人権の問題について、最近では、メディアやNGOの広報を通して、少しずつでも認知度が高まっていると思います。ただ、熱帯国から輸入されている農林産物の消費のあり方に疑問を抱いたり、問題解決を模索される方でも、遠い彼岸の問題に具体的なイメージを思い浮かべるのは並大抵のことではありません。

 

今回のプロジェクトを通して、少しでも血の通ったご支援をいただけると信じています。どうかご協力をお願いいたします。

プロジェクト実行責任者:
原田 公(熱帯林行動ネットワーク (JATAN))
プロジェクト実施完了日:
2024年1月31日

プロジェクト概要と集めた資金の使途

いただいたご支援金については、SADIA Mukahのファシリテーションに使う四輪駆動車の購入資金に充てさせていただきます。

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リターン

3,000+システム利用料


お気持ちコース

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・感謝のメール
・SADIA Mukah活動報告

感謝のメールを送等せていただくとともに、SADIA Mukahのフィールドワークのアップデートをお伝えしたいと思います。

申込数
14
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年2月

10,000+システム利用料


SADIA Mukah特製のシャツもしくはキャップ

SADIA Mukah特製のシャツもしくはキャップ

・SADIA Mukah特製のシャツもしくはキャップ

・感謝のメール
・SADIA Mukah活動報告

申込数
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在庫数
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