元Jリーガー杉山新×ナチョ選手!! 1型糖尿病の子ども達を欧州へ

こんばんは。杉山新です。

12/7の出発に向けて渡航の手配をしてくれて

いる近畿日本ツーリストさんから旅のしおり

が届きました。

 

今回の渡航では、初めて海外に行く子どもたちもいます。

旅のしおりは出発する僕たちと子どもたち用

そして、保護者のみなさん向けのしおりが入っています。

 

出発が近づいて、参加するみなさんからも

楽しみにしているという声をいただいています。

僕たちとしては、大切なお子さんを

お預かりして旅をするので、

日が近づくにつれて

身の引き締まる思いです。

 

１型糖尿病のインスリン注射を

飛行機に持ち込むためには

英文の診断書が必要だったり、

処方箋が必要だったりします。

 

僕の場合は、インスリン注射に加えて、

インスリンポンプをつけているので、

ポンプについての英文の説明カードを

携帯する必要があります。

 

 

今日はあらためて、

この企画を始めたきっかけについて

少しお話しさせていただこうと思います。

 

 

2017年３月。
スペイン代表DFで、レアル・マドリードの
ナチョ・フェルナンデス選手が１型糖尿病を

公表したニュースが日本でも話題になりました。

 

僕は、サッカー界に同じ病気の人がいると

思ってもみなかったし、

レアルで、スペイン代表、

ディフェンダーというポジションまで

共通していて…

とても気になるニュースでした。
　
ナチョ選手のニュースと同じ時期に、
クラウドファンディングの会社である

こちらのReadyforさんから僕へ
一通のメールが届きました。

 

杉山さんの活動の中で、私たちにお手伝いできることはありませんか？
　
１型糖尿病の子ども達に何かできることはないだろうか。

そう考えている時に声をかけて頂きました。

　
ナチョ選手のニュースと、

クラウドファンディングで

もしかしたらこんなことができるんじゃないか？

とアイデアが浮かんで、

僕のサポートをしてくれている

善福さんに相談してみました。

　
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
日本の社会ではプロスポーツ選手として、
病気であることは公表しにくい。
僕はプロだから、病気のことを
あえて言わなかった。実力の世界だし。
　
でももし現役中に、
ナチョ選手のように公表していたとしたら…。
　
同じ病気の子ども達の立場から見ると、
とても勇気になるし、
夢を諦めない気持ちを持ち続けてもらう
大きなきっかけになると思うんです。
　
啓蒙活動などにもお声がけ頂くようになって

色々なところに、

講演とかで出かけて行ったんですよね。

この病気になったことで幼い頃から

夢を諦めてしまった子がいたり、

前向きになれない子がいたりする現実に

出逢うことが増えたんですよ。

　

僕がサッカーをやってこられたんだから、

子どもたちも慣れれば、できるんですよ。

ひとつだけ後悔しているとしたら、
病気の子どもたちに現役の姿で
「夢を諦めない」姿とか、気持ちを

見せることができないことかなぁ。

善福さん！

クラウドファンディングを活用して、
ナチョ選手の姿を１型の子ども達に
見せてあげることはできないですかね？
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
　

このプロジェクトを進めていくには、
ハードルがたくさんありました。

最初に、

サッカー関係者の人を介して相談すると、

「ナチョ選手に会うには１人50万」

って言われました（汗）

（今回の渡航費を軽々と超えてしまいます）

 

そんなところから始まって

目の前の課題、問題を

ひとつひとつクリアして今日まで来ました。
クラウドファンディングにした理由は、

１型糖尿病に対しての誤解や偏見は

まだまだあるし、

もっとこの病気のことも

知ってもらいたかった。

 

血糖値さえ気をつけていれば、

他の人たちと何も変わらないということも

病気を知らない人たちにも

知って欲しかったんです。

 

そうやって少しずつ前に進んで行くと、
一人、また一人と、応援、支援の声が

集まって行くようになりました。
一方で、心無い言葉もありました。
それでも前を向いて、

ひとつずつ達成に向けて

色々なことをクリアにして来ました。

　

サッカーは失敗が前提のスポーツ。
相手ゴールへ進んでいくことができないどころか、相手チームのボールを奪うことすらできない。
そんなふうに始まったチャレンジでしたが
ひとつひとつ目の前の状況をクリアし、
シュート目前まで来られました。
　

　
いよいよカウントダウンに入ってきました。
渡航まで２週間。
子ども達もとても楽しみにしてくれています。
　
僕と善福さんをはじめ、同行してくださる方々とは

まだまだ日々、打ち合わせが続いています。
　

子ども達の未来に、夢や希望に、
この企画がひとつのきっかけになったなら
本当に嬉しいです。

 

そして…

ナチョ選手から勇気をもらうだけでなく、

サッカーは考えるスポーツでもあるので

海外旅行という日常とは違う環境の中で

自分で考えて、選択して、行動できる。

そんなあり方にも近づいてもらえたら

いいなぁと思っています。

 

僕自身もこの企画を進めていくこと自体が

サッカー引退してから、

とても大きなチャレンジでした。

子どもたちと共に少しは成長できたかな。

そんな風に感じられるように、

まずはこの渡航を

しっかりと進めていきたいです。

 

 

旅のしおりを手にして

今日は少し長く語ってしまいました。