1945年8月6日の広島、同8月9日の長崎と繰り返された原爆投下の悲劇。最近の調査によって、アメリカ合衆国の軍部がさらに多くの原爆(総計で19発が計画されていたとも言われます)を日本の大都市に投下する計画を練っていたことが明らかにされました。そこに現れているのは、いかに多くの人間を効果的・効率的に殺せるか、という非人間的な思想。この思想は、第二次世界大戦終結と共に消え去った思想では決してありません。今でもピンピンとして生きています。原爆を投下された当の日本ですら、その例外ではありません。

世界に蔓延するこの邪悪な思想が政治を動かすことを食い止められるのは、政治家に悲劇への感受性が欠落しているとすれば、政治的利害を超え国境を越えて協力し合う市民的協同の力しかありません。自分達の家族、友人・知人の生命と健康を、皆の幸福を守りたいと願う平凡な市民同士が立ち上がって協力し合い声を上げていくしかありません。それも、国家間の政治的対立を越えて市民同士が協同する必要があります。

日本人の原爆体験を語り継ぐためにわざわざアメリカ人活動家と手を結ばなければならないのは、国境を越えた市民的連帯が必要だからです。

その重要なステップとしてのサリバンさん招聘に御協力ください。

(京都外国語大学教員 早瀬明)