支援総額
目標金額 2,000,000円
- 支援者
- 141人
- 残り
- 3日
プロジェクト本文
父が人生をささげた、しいたけ栽培。
しいたけ品評会での最優秀賞の獲得。
その念願が叶ったのは、父が亡くなって3カ月後のことでした。
▲生前の父(右)と息子(現代表)
1月1日、私たち夫婦が父から受け継いだしいたけの栽培ハウスは、地震による甚大な被害を受けました。
▲地震でなぎ倒された菌床ブロックの棚
私たちの生産するしいたけは、形や大きさなど品質に細心の注意を払いながら育て、
すき焼きの名門人形町今半さんや全国の百貨店さんなどでお取り引きさせていただいています。
▲左側のしいたけが、私たちのしいたけです(人形町今半さんより掲載許可をいただいています)
しかし、能登半島を襲った地震で8棟あるハウスのほとんどの菌床ブロックが落ちてしまいました。
菌床ブロックとはしいたけが収穫できる小さい畑のようなものです。
菌床ブロックは一度でも地面に落ちて衝撃を受けると発育が悪くなり規格外になりやすく、出荷ができなくなるため、菌床ブロックだけでも実損が1500万円以上になります。
そのため、春に向けて新しく菌床ブロックを買い直さなければなりません。
▲地震でほとんどの菌床ブロックが棚から落ちました
被害を受けているのは、私たちだけではないので
その中で支援を求める声をあげることには葛藤がありました。
しかし、最小限でも早期に生産を再開しないと資金繰りの見通しが立てられない。
今も待ってくださっているお客様がいます。そのお客様のためにも
悩んだ末に今回、みなさまにお力をいただきたいと思い、このクラウドファンディングを開始しました。
▼朝日新聞さんに掲載されました
https://digital.asahi.com/articles/ASS2932NXS28UQIP03C.html
▼日テレさんでテレビ放映されました(6分40秒~)
私たちについて
私たちは父から受け継いだ、きのこ農家を夫婦で営んでいます。
きくらげも生産していますが、メインは圧倒的にしいたけです。
私たちが住んでいる能登町は、日本初の世界農業遺産に認定され、澄んだ空気と綺麗な水があり、豊かな風土を有しています。
その中でも標高の高い柳田地区は寒暖差が大きく、しいたけの発育に最適な場所です。
▲震災前、夫婦での記念撮影
私たち「農事組合法人のとっこ」は
代表を勤める上野誠治(45)と夫の母、社員が3名とパートが6名。
代表の妻、上野朋子(45)で切り盛りしています。
現場で今も対応に追われている夫の代わりに、妻の上野朋子が、この文章を書かせていただいています。
私は、金沢市出身です。
結婚して夫の実家のある能登町に移住しました。
創業者であった亡き父は、夫の実父です(妻の私から見ると義父)。
父は、しいたけ栽培一筋の人間で、毎日まっすぐ、しいたけを見つめているような人でした。
雨の日も雪の日も休むことはなく、陽が出る前に家を出て夜遅くまで仕事をしていました。
そのため、夫はほとんど父に遊んでもらった記憶がないと言います。
夫は父親の性格を継いだのか、真面目で、何事にもきっちりと取り組む誠実な人です。
そんな夫が栽培するしいたけは、彼の性格を反映したかのようにまっすぐ綺麗に育ちます。
私が夫に惹かれた理由のひとつも、家業に向き合う真剣な眼差しを見てきたからです。
父と夫はよく、しいたけの育て方について喧嘩をしていました。
夫は自動化できる所は導入しようとしましたが、
職人的な父は
「ハウスの中を歩きまわる程立派な椎茸が育つんや」
それだけ、しいたけに目を向けなさい。と言いたかったのだと思います。
しいたけに真面目だからこそ、効率化を妥協と捉えていたのだと思います。
夫は、「オヤジの背中をみながら学んだ」と言います。
寡黙な父でしたが、技術の他にしいたけに懸ける想いを夫は感じ取っていました。
同時に、夫は、しいたけ栽培で稼いだお金で大学に進学させてくれた父に深く感謝していました。
しいたけ栽培の仕事は、年中休みがなく本当にハードです。
決して儲かる仕事でもありません。
それでも、夫は、感謝の念を持ち、父の想いを継いで、しいたけ家業を継いでいくことに決めました。
▲栽培ハウスで作業する主人
夫が唯一、弱音を吐き出したことがありました。
それは父が亡くなって相談相手がいなくなったときです。
喧嘩しても、父には強い信頼があったのだと思います。
私は夫を支える強い妻でありたいと「自分でお父さんの跡を継ぐと決めたんだからやるしかない」と言いました。
夫は前を向いてくれました。
私も、父の代わりに私が夫の力になり、二人三脚で頑張りたいと思うようになりました。
▲震災前、しいたけの出荷作業の様子
父から枕元に呼ばれて、「おまえのことが一番心配だ」
父の病気が重くなってきたある日、夫は父の枕元に呼び出されて言われました。
「お前のこと(家業)が一番心配だ」と。
赤字がしばらく続き、父が体調を崩したのが最も大きな赤字を抱えていた時期でした。
その後、「もう2度と家に戻ることはない」と死期を悟った父が入院する前に
「最後にハウスを見たい」と言い
ハウスをひと回りし、眺めてから病院へ向かいました。
その1ヶ月後、やはり戻ることなく父は息を引き取りました。
父が亡くなった月、不思議なことに、今まで見たことがないほどに見事なしいたけが発育しはじめました。
私たちは父の想いがしいたけに宿ったのだと思いました。
夫は「このしいたけで最優秀賞が取れなかったら、今後ずっと取ることはできない」と言いました。
それほどまでに完璧なしいたけでした。
そして、父が亡くなって3カ月後の2020年2月、品評会にて全国996品の中から最優秀賞を獲得したのです。
▲全国996品の中の最優秀賞を受賞
<最優秀賞について>
選定基準等:https://notokko.com/japans-best-shitake/
能登町役場発信:https://www.town.noto.lg.jp/www/info/detail.jsp?common_id=15316
夫は品評会の会場から電話口で私に一言「獲れたよ」と連絡しました。
お互い泣いていました。
2人とも父のことを思い出していました。
感謝の気持ちとともに、仏壇の父に報告をしました。
父が生きている間に賞を獲れていたら喜んでくれただろうな。
でもきっと天国で喜んでくれていると思います。
賞をきっかけに、人形町今半さんをはじめとする高品質なしいたけを求めるお取引先との新規取引を増やしていきました。
父が育てたしいたけは、いま、地域の誇りとなり、私たちが、後世へのバトンを握っています。
妻として、母として、自分だからできること
私は、結婚後しばらくの間は3人の娘の出産と育児に追われていました。
いつかは、私もしいたけの仕事を夫と一緒にと思っていましたが、娘達が小さい時は育児を優先させていました。
夫の母(妻の私にとっては義母)は、鹿児島から嫁いで、
夫が小さい頃はすべての家事を1人でこなし家業も手伝っていました。
父も仕事一筋でしたが、それについていった母も尊敬するすごい人です。
「私も、自分だからこそできることがあるのではないか」
そう思って、自分ならではの視点で商品開発を模索しはじめました。
▲震災前、家族のお祝い
父の代から長く販売している商品で乾燥スライスしいたけは、市販の袋に詰めて販売していたため、差別化をすることが難しい状況でした。
「消費者の方が手に取りたくなるようなパッケージが作れないか」
のとっこロゴの製作をデザイナーさんにお願いして、パッケージもオリジナルの物に変えました。
そうして販路を広げ販売を始めたところ、あっと言う間に大人気商品となりました。
また、毎日食卓に置いて食べられるような商品があったら、小さなお子さんたちにもしいたけを身近に感じてもらえると思い、
主婦としてのネットワークを活用しながら商品開発の協力先と加工委託先を見つけました。
完成したのが、ご飯にかけて食べられる「おかずしいたけ」です。
添加物不使用の原材料にこだわり、親の目線から「こういうものがあったら良いな」を形にしました。
また、開発した商品を気軽に贈り合えるようなギフトセットも考案しました。
食卓のしいたけをとおして、いろんな交友関係が広がるといいなという想いを形にしました。
事業が徐々に改善し、父が亡くなるときに大赤字だった家業は昨年黒字に転換しました。
震災が起きたのはそんなタイミングでした。
地震で心が折れかけつつ・・
1月1日、夫を家に残し、3人の娘と買い物中に、年賀状を投函しようと私ひとり車でお店を離れたときのことでした。
震度7の大地震により土砂崩れが発生。元々来た道が通れなくなって、娘たちと離れ離れになりました。
▲急いで戻ろうとしたが土砂崩れで通れなくなった道(朋子撮影)
まだ小学1年生の娘もいたので、心配で涙が溢れました。
結局、その日は娘たちとは別々の避難所に宿泊し、翌日再会。それから2週間は避難所生活が続きました。
一方、早々に栽培ハウスを確認しに行った夫は、その惨状を見て、言葉を失ったようです。
それでも、まずは地域のためにできることを考えようと、出荷予定だったしいたけを避難所や老人ホームに提供しました。
炊き出しをしている所があると聞けばそこに持っていきました。
2週間経過して避難所が解散して、ようやく自分たちのことを考えられるようになりました。
毎日約200㎏のしいたけを収穫、出荷していましたが、今はその1割程しか収穫できていません。
ようやく軌道に乗った家業が地震によって再び試練に直面しています。
質の良いしいたけを収穫するのに5か月程度の培養期間を要するため、
旬である秋に間に合わせようとすると、遅くとも5月には購入し直さなければなりません。
しかし、それだけのお金を確保できる見通しが立っていません。
夫婦で話し合い、廃業の2文字が頭をよぎったこともありました。
そんな中、取引先から「美味しいしいたけ待っています」「負けないで」という言葉をいただきました。
私たちのしいたけを待ってくれている人たちの期待に応えたい。
父から受け継いだ大切な家業をここで終わらせるわけにはいかない。
しいたけを作り続けたい
子どもたち、そして、地域の希望になるためにも、諦めずに前を向きたいと思いました。
資金の使い道
しいたけの栽培ハウスは全部で8棟ありますが、 ハウスの被害で収入が激減し、秋から来年の春まで収穫出来る、菌床ブロックの購入資金が足りません。例年通りの購入は、資金的に不可能です
そのため、まずは1棟分の資金を確保し、生産を継続していこうと思っています。
1棟あたり6500個の菌床で栽培しているので、ひとつ330円の菌床ブロックを仕入れするためには、200万円の資金が必要です。
遅くても5月頃にはブロックを購入し管理を始められれば、従業員の雇用を維持し、事業継続するための資金繰り見通しが立てられます。
父の努力の結晶であり、私たちの地域の宝であるしいたけを後世に繋いでいくために、どうかご支援をよろしくお願いいたします。
▲震災前、従業員との記念写真
※留意事項
本クラウドファンディングはALL-IN形式で行われます。目標金額に満たない場合もクラウドファンディングは成立となり、集まった金額に応じて当初プロジェクトに沿った内容を実行いたします。目標金額を超えて集まった場合は別途活動報告などを通じて使途のご案内をいたします。刻々と変わる状況に鑑みて、ページ内記載のプロジェクト内容が変更、遅延する場合もございますが、支援金の返金は行われませんのでご理解のほどお願い致します。一方で、完全に中止となった場合は返金致します。
- プロジェクト実行責任者:
- 上野 誠治(農事組合法人のとっこ)
- プロジェクト実施完了日:
- 2025年12月31日
プロジェクト概要と集めた資金の使途
今回の資金を元手に1棟目の菌床ブロックを購入のうえ栽培を5月ごろに本格的に再開し資金繰りを回すことで、全8棟での栽培を順次再開していきたいと思っています。
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プロフィール
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リターン
3,000円+システム利用料
感謝のメッセージ(3,000円)
感謝のメッセージをメールにてお送りいたします。ご支援いただきまして誠に有難うございます。
- 支援者
- 32人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2024年7月
10,000円+システム利用料
感謝のメッセージ(10,000円)
感謝のメッセージをメールにてお送りいたします。メッセージの内容は3,000円のご支援をいただいた場合と同じです。ご支援いただきまして誠に有難うございます。
- 支援者
- 9人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2024年7月
10,000円+システム利用料
のとっこ自慢のしいたけ700g
ご自宅で料理に使いやすいサイズのしいたけを約700g。袋に詰めて発送します。寒い季節はお鍋に。どんなお味の鍋物にも合います。トースターでチーズを乗せて焼いても手軽で美味しいです。
朝採れの新鮮なしいたけを発送いたします。
ご支援をいただきまして誠にありがとうございます。
- 支援者
- 47人
- 在庫数
- 153
- 発送完了予定月
- 2025年3月
10,000円+システム利用料
能登しいたけカレー3箱
のとっこのしいたけが丸々1個はいっており、食べ応えがあります。中辛のルーの中にも細かく刻んだしいたけがたっぷり入ってます。スパイスが効いて美味しいカレーです。
ご支援をいただきまして誠にありがとうございます。
- 支援者
- 9人
- 在庫数
- 87
- 発送完了予定月
- 2025年3月
10,000円+システム利用料
おかずしいたけピリ辛味噌&醤油糀1つずつ(計2個)
しいたけときくらげを食べ応えのある大きさに切り、添加物不使用のこだわりの調味料で味付けしました。ピリ辛味噌と醤油糀でそれぞれのこだわりの味をお楽しみ下さい。そのままご飯にのせて。アレンジとして醤油糀の方は卵かけご飯にちょい足しして。ピリ辛味噌はパスタにも合います。
ご支援をいただきまして誠にありがとうございます。
- 支援者
- 19人
- 在庫数
- 79
- 発送完了予定月
- 2025年3月
10,000円+システム利用料
乾燥スライスしいたけ
のとっこの大人気商品。乾燥スライスしいたけ50gを2袋。乾燥する事で味も凝縮されています。使いたい時にサッと使えてとても便利です。
ご支援をいただきまして誠にありがとうございます。
- 支援者
- 16人
- 在庫数
- 12
- 発送完了予定月
- 2025年3月
30,000円+システム利用料
のとっこ自慢の肉厚しいたけ16個
肉厚しいたけを16個。のとっこオリジナルの化粧箱にお詰めします。贈答用としてもおすすめです。形が揃ってますので焼き物、天ぷら、煮物などに。おもてなしのお料理にも最適です。
朝採れの新鮮なしいたけを発送いたします。
ご支援をいただきまして誠にありがとうございます。
- 支援者
- 11人
- 在庫数
- 39
- 発送完了予定月
- 2025年3月
50,000円+システム利用料
のとっこ自慢のしいたけ700g+乾燥スライスしいたけ50g×2袋
のとっこの大人気の乾燥スライスしいたけ50gを2袋。スライスしてあるので時間がない時でもお味噌汁やうどんにサッと入れる事ができます。
ご自宅で使いやすい手頃なサイズのしいたけ700g。朝採れの新鮮なしいたけを発送いたします。
ご支援をいただきまして誠にありがとうございます。
- 支援者
- 4人
- 在庫数
- 46
- 発送完了予定月
- 2025年3月
50,000円+システム利用料
【復興後に能登でお待ちしています】しいたけ収穫体験500gまで収穫可能
のとっこで収穫体験に参加いただけます。ご支援いただきまして誠に感謝申し上げます。ぜひ復興過程にある能登でお会いできましたら幸いです。復興が早期に叶えば開催時期は2024年秋(9月~11月)を予定していますが、後ろ倒しになる場合は2025年秋までを目標とします。実施可能となる2カ月前までにメールでご案内いたします。
ご支援をいただきまして誠にありがとうございます。
- 支援者
- 3人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2025年6月
100,000円+システム利用料
のとっこ自慢の肉厚しいたけ16個+乾燥スライスしいたけ50g×2袋
のとっこの大人気商品の乾燥スライスしいたけ50gを2袋。スライスしてあるので時間がない時でもお味噌汁やうどんにサッと入れる事ができます。炊き込みご飯にもおすすめです。
化粧箱に肉厚しいたけを16個お詰めします。贈答用としてもおすすめです。形が揃ってますので焼き物、天ぷら、煮物などに。おもてなしのお料理にも最適です。
朝採れの新鮮なしいたけを発送いたします。
ご支援をいただきまして誠にありがとうございます。
- 支援者
- 3人
- 在庫数
- 17
- 発送完了予定月
- 2025年3月
200,000円+システム利用料
【とにかく応援コース】差し支えなければお名前をHPに掲載させてください。
リターン不要の支援コースです。ご支援いただきまして誠にありがとうございます。差し支えなければお名前とご支援していただいた事実をHPに掲載させてください。
ご支援をいただきまして誠にありがとうございます。
- 支援者
- 0人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2024年6月
300,000円+システム利用料
【復興後に能登でお待ちしています】しいたけ収穫体験3kg分まで持ち帰り可能orギフトセット&お名前をHPに掲載
のとっこで収穫体験に参加いただけます。ご支援いただきまして誠に感謝申し上げます。ぜひ復興過程にある能登でお会いできましたら幸いです。復興が早期に叶えば開催時期は2024年9月~11月を予定していますが、後ろ倒しになる場合は2025年秋までを目標とします。実施可能となる2カ月前までにメールでご案内いたします。
もしも、ご来訪が難しい場合は、ギフトセット(乾燥スライスしいたけ50g、乾燥きくらげ25g、おかずしいたけ『醤油糀』·『ピリ辛味噌』、肉厚しいたけ16個)をお送りいたします。
こちらのリターン(収穫体験orギフトセット)を選択いただいたみなさま:差し支えなければ、HPにご支援の事実と、お名前を掲載させてください。
ご支援をいただきまして誠にありがとうございます。
- 支援者
- 0人
- 在庫数
- 5
- 発送完了予定月
- 2025年6月