一体感を感じました!《耳で聴かない音楽会》開催報告とお礼
皆様のご支援のおかげで、4月22日《耳で聴かない音楽会》を無事に終えることができました。本当に、本当にありがとうございました。
コンサートのためのプロジェクトが本格的に動き出したのが昨年10月。落合&プロジェクトメンバーが一堂に会したミーティングが10回以上。聴覚障害当事者の方にお手伝い頂いた機材実験が4回(うち2回は日本フィルの演奏つき)、ホールの下見が3回…。多くの時間と情熱を注いだこのプロジェクトに、readyfor を通しても多くの方のご支援と声援を頂けて、一同たいへん励みになりました。
当日はおよそ230名のご来場者で会場はいっぱいとなり、聴覚障害のあるなしに関わらず、みんなで音楽を楽しむ時間を過ごしました。
お送りしたプログラムは
・モーツァルト:アイネ・クライネ・ナハトムジーク」(スピーカー拡声の比較も)
・楽器の紹介
・ORCHESTRA JACKETを用いた指揮者体験
・サプライズ楽曲!
・サン=サーンス:組曲《動物の謝肉祭》(イラスト画像、語りつき)
でした。
場内のSOUND HUGとOntennaの光が印象的でした。そして、デバイスを抱えて笑顔になる人たちが、とても眩く感じられました。
ロビーではヴァイオリン体験も。「これが一番楽しかった!実際に体験してみて、ヴァイオリンの音がよく分かったので演奏も楽しめました」という聴覚障害者からのご感想もありました。
インストラクターは音大生のボランティア。こちら、落合お気に入りの写真です。
来場者の背景も様々でした。
ご来場の年齢層は小学生から70代までと、実に広かったです。若い方が聴覚障害当事者のご両親をお連れ頂いたり、コーダ(失聴のご両親を持つ聴者)や関係者の方々ともたくさんお話することができました。
障害のある方の背景も様々。「3歳で失聴して、今まで音楽というものがわからなかったけれど、今日は初めて音楽と出会った」というお声もいただきました。
最も楽しかったことは?というアンケートのお答えも
「ピツィカート」(弦を指ではじいて演奏する奏法)「光の演出」「動物の謝肉祭。動物ごとにリズムがかわる様子を振動で体感できた」「ローリングシャッター」「子供の指揮」「会場参加」「演奏者に近い。ライブ感」「楽器の動きの視覚化」「ヴァイオリン体験」「進行の江原陽子さん」…と様々。
そして嬉しかったのが、「会場に一体感があった」というコメントがたいへん多かったことです。落合&日本フィルの演奏者も、客席の皆さんと音楽で一つになれたと実感しています。
皆様のお力が後押ししてくださり、このプロジェクトは多くの方々にご注目頂きました。公演の様子を、ぜひ報道記事でもご覧ください。
〇朝日新聞デジタル「&30」コラム
とても驚いたことに、readyfor のご支援者に記者の方がいらっしゃり、打ち上げで盛り上がって、この公演を記事化してくださいました!
〇NHK TV「おはよう日本」けさのクローズアップ
”耳で聴かない音楽会„音楽の魅力伝えるために(4月24日放送)
リハーサルの様子から本番まで、4日間にわたり丁寧にご取材頂きました。ディレクターは、聴覚障害がある人たちも日ごろから音楽を楽しみたいと思っていることを、この取材を通して知って強い感銘を受けたそうです。Webでもお読み頂けます。
・CNET JAPAN 2018.4.24
・日経MJ 「耳で聴かない音楽会-音を振動や光に変えて表現」2018.4.27
公演開催までも、多くの方々にご紹介頂きました!こちらでは、リハーサルの様子をご覧いただけます。
・Bouncy
・共同通信(2018.4.5配信)
演奏、振動で楽しんで-「耳で聴かない音楽会」
掲載誌:4/4 宮崎日日、山梨日日、4/6 信濃毎日、4/7 中部経済、4/10 河北新報、4/12 長崎、4/12 朝日、4/16 佐賀 他
・Hero X(2018.4.5)
『耳で聴かない音楽会』落合陽一、日本フィルの描く夢が異色のコラボで実現
http://hero-x.jp/article/3526/
・日テレ24 the Social(2018.4.9)
・Soar(2018.4.10)
「耳で聴かない音楽会」ってなに?テクノロジーが実現する、聴覚障害がある人もない人も一緒に楽しめる音楽体験
http://soar-world.com/2018/04/10/japanphil/
・博報堂コラム(2018.4.10&17)
・朝日新聞(本紙朝刊東京版)(2018.4.12)
聞こえない人へ光と振動の音楽会、資金募る
https://www.asahi.com/articles/ASL4653HWL46ULZU00P.html
・Real Sound | Tech (2018.4.13)
・RBB TODAY 2018.4.20
【収支のご報告】
皆様から頂いたご支援は 5,208,949円 にもなりました。
ここから、Readyfor 手数料: 956,363円、リターンにかかる経費(見込):613,772円
(ステッカー印刷費、送料、リターン映像編集料、リターン出張演奏経費)を除いた3,638,814円(予定)を、演奏会の開催経費に充当させて頂きます。
公演全体の事業経費はおよそ5,100,000円の見込です。
このうち、聴覚障害のある方に音楽を届けるための経費(機材開発費、機材実験にかかる経費、映像・音響・舞台関係経費、ホール音響・映像設備借用料、情報支援、等)におよそ3,350,000円かかりました。
収入としては、クラウドファンディングによるご支援 3,638,814円(充当予定額)のほか、助成金収入(アーツカウンシル東京「社会支援助成」)1,000,000円(予定)、チケット販売収入(聴覚障害のある方)が176,000円となり、不足額285,186円(見込)は、主催者(日本フィル)が負担いたします。
※聴覚障害のある方は音楽鑑賞機会がたいへん少ないです。これまで興味を持つ機会のなかった方も気軽にお越し頂けるよう、販売価格をかなり安価にしました。そのため、通常のコンサートのように入場料収入で経費を賄うことができませんでした。
皆様からのご支援で「聴覚障害のある方に音楽を届けるための経費」を全額賄うことができ、公演全体も当初の恐ろしい見込みより相当小さな赤字に留めることができました。
【リターンの発送状況について】
各リターンのお届けは以下のとおり進めております。
サンクスメールは4月28日にお送りしました。ステッカーは、<チケットつきプラン>の方には公演当日お渡し、<純粋応援コース>の方には4月27日(金)に「ゆうメール」にて発送いたしました。
クロストークにご参加いただいた方の記念集合写真は、4月28日(土)、該当する方のサンクスメールに添えてお送りいたしました。
公演の記録につきましては鋭意作成中です。「報告書+落合目線限定映像」は原稿収集、編集終了後6月中をめどに、「クロストーク限定映像」は映像編集後、5月中をめどにお送りいたします。どうぞ楽しみに、もうしばらくお待ちくださいませ。
【最後に―落合×日本フィル プロジェクトVol.2の開催について】
落合×日本フィルは今後も、「オーケストラをアップデートする」を目標に、様々な実験的試みを続けてまいります。
そして次回、「落合陽一×日本フィル」プロジェクト、VOL.2 が決定しました!
2018年8月27日(月)19:00開演
@東京オペラシティコンサートホール[初台駅すぐ]
指揮:海老原光 / 演出:落合陽一 / ビジュアルデザイン:WOW
曲目:ラヴェル「ボレロ」他
今度はフルオーケストラ。「耳で聴かない音楽会」とはまた別コンセプトで、落合と日本フィルがタッグを組み、新しいプロジェクトを組み立てます。
詳細が決まりましたら、こちらのプロジェクトページの「新着情報」からも情報を発信させて頂きます。引き続きぜひご注目下さい。よろしくお願いいたします。
最後にもう一度申し上げます。
「ご支援のおかげで、私たちはチャレンジできました。ありがとうございました!」
落合陽一×日本フィルハーモニー交響楽団 プロジェクト一同