クラウドファンディング終了報告
去る2021年7月6日(火)に開幕した「私たちの『表現の不自由展・その後』」のために5月28日から始まったクラウドファンディングは7月12日に終了し、202名の方から総額1,208,000の支援をいただきました。当初の目標額1,000,000円を達成し、さらにネクストゴール設定の1,200,000円も達成することができました。展示中止の事態になったにも関わらず、支援してくださった皆様に改めて感謝を申し上げます。
今回の展示会は主催者だけではなく日本社会の民主主義、表現の自由への侵害を危惧し、それを取り戻すきっかけとなることを期待されている皆さんとともに作り上げたものだと信じております。
しかし、先日にもご報告いたしましたが、展示3日目の7月8日(木)、突然「施設の閉鎖」を職員から伝えられ、展示会場は閉鎖されたまま展示会最終日の11日正午前に休館を撤回しないと通知され、再開は断念をせざるを得なくなりました。
その間、私たちは、何ら詳しい事情も説明されず、一方的な休館・停止措置に納得もいかず、再開のための協議を行うべく、名古屋市(文化振興室)、文化振興事業団、中警察などに要請を繰り返しましたが、再開は実現できませんでした。名古屋市の不当で不誠実な姿勢は決して容認できませんが、同時に今回の展示会を応援してくださった皆様の期待に最後まで答えることができなかったことに主催者としてお詫び申し上げます。
2日間の展示会には、計800人(1日定員450名)を超す方々が会場に訪れてくださいました。また、毎日30名を超すボランティアの方が安全な展示会のために協力してくださいました。会場は、2年前の「2019あいちトリエンナーレ」の企画展「表現の不自由展・その後」の中止で作品を見れなかった方や、2年ぶりに作品と再会する方など、それぞれ穏やかな雰囲気で作品の鑑賞を楽しむようすが見られました。展示に反対する人たちの妨害もありましたが、主催者側と施設側の冷静な対応で大事には至らず、作品を鑑賞していただくことができました。参加者の中には20~30代の方も多くみられ、今回の展示会への関心の幅の広さも感じられました。事務局の担当者には連日メディアからの取材の依頼が続き、私たちの展示会が持つ社会的な意味を改めて実感する期間でもありました。だからこそ、そのような展示会が最後まで開催できなかったことに悔しい気持ちでいっぱいです。
私たちは、失われた4日間を取り戻すために、開催を目指します。これから、再開に向けての活動や展示会の準備の情報などをお届けします。ご支援をした頂いたみなさまに感謝するとともに、引き続き応援をお願い申し上げます。
また、その取り組みの情報もこちらの新着情報を通じて発信し続けます。
「支出報告」
皆さまからご支援頂いた資金は、全額今回の「私たちの『表現の不自由展・その後』」のために使用させて頂きました。
今回の支出の内訳は以下のようです。
会場費 189,600円
出品作家への謝金 300,000円
作品保険 14,000円
モニター等機材レンタル、設置費 400,000円
宣伝費 300,000円
運送 100,000円
警備費 180,000円
備品 100,000円
クラウドファンディング手数料(消費税込み) 約160,000円
合計 1,743,600円
出費は当初より追加費用が発生しましたが、クラウドファンディング以外にも、入場料とカンパによって赤字にはならず、展示会を催すことができました。
「リターンについて」
今回支援してくださった皆様にはお約束したリターンをお届けします。当初の予定はすべてのリターンを9月中にお届けすることになっていますが、なるべく早く届くように準備を進めています。しばらくお待ちください。進行状況に関しては、こちらの新着情報などを通して順次ご報告いたします。