【CACI物語：ハンターの立場から ① 】

 

毎朝すれちがう、愛くるしいセターと感じの良い飼い主さん。

とても人懐っこい犬で、私の愛犬達と、すぐに仲良くなりました。

実は我が家の犬達は、こう見えて優秀な猟犬なのです。

マロン14才と息子のレオ7才です。

 

 

彼女もハンターなのだろうか・・・・

ある日、意を決して尋ねてみると

「いえいえ、保護犬なんですよ！」との答えでした。

 

 

我が家の愛犬も、ある意味「保護犬」です。

猟場でさ迷い歩いていた雑種犬

仲間たちが見つけ「どうする？」

と話していたので、それなら、ということで私がもらい受け、マロンと名付けました。

猟のことをしっかり教え込み、今では立派な「相棒」です。

 

 

鳥猟犬遺棄問題。

鳥猟犬の類は、ペットショップで売られているわけでもなく

通常、猟仲間での譲渡か、専門の犬舎から購入します。

なので、山中に捨てられているということは

使役犬として使用するハンターが最も疑わしいわけではありますが

実際の所、仲間内で、「犬が突然いなくなった」とか「犬、捨てたらしい」

などという話を聞くことがないのです。

猟中には、迷子犬、放棄、廃棄犬がいないか、常に気にかけています。

 

 

それでも、実際は山中に捨てられている訳で

ハンターとしては、不愉快極まりない話です。

一部の輩の行いのせいで、多くのハンターが、本当に迷惑しています。

 

昨今、“生き物を殺生するハンター”

と世間の評判は芳しいものではありませんね。

 

 

しかし思うのです。

人は生きていくために、他の命を頂いているのだと・・。

スーパーで売られている肉類は

私たちの為に、他のだれかが捌いてくれているのです。

そもそも豚は犬より知能が高いそうです・・。

靴やカバンだって牛革です。

 

 

むやみやたらに、猟をしているわけではありません。

仕留めた命は、自ら捌きます。

そして本当にありがたく思い、残らずきれいに頂きます。

そして、愛犬を、わが身のように大切にしています。

他の命を頂き、そして他の命を慈しむことにより

”今、生きている” という、当たり前のことが、

心から、ありがたいと思うのです。

 

 

ハンターとして、できることは・・

それは仲間うちでも、他人ごとではなく

もっと、この問題を話題に挙げて、ハンター同士意識していくことだと思っています。

 

 

CACIみなさまのご尽力には、本当に頭が下がります。

敬意の気持ちで一杯です。

 

世の中のワンコの安寿を心から願っています。

 

（埼玉県さいたま市　　水上様）