口腔内ポリープの再発を繰り返す保護猫の治療費にご協力をお願いします

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支援総額

240,000

目標金額 140,000円

支援者
61人
募集終了日
2022年2月28日

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2022年02月25日 15:11

私の運命を変えた猫たちの話(その4)

 

トラちゃんをお見送りしてから、駐車場は文字通り灯が消えたような寂しさでした。

 

私が駐車場に着いて車から降りても、駆け寄ってくるトラちゃんはもう居ません。

 

今まで当たり前だったトラちゃんがいる日常は、ある日を境にして崩れ去ってしまったのです。

 

私は失意の真っ只中ではありましたが、クロちゃんのお世話を続けていました。

ひとり残されたクロちゃん。
トラちゃんがいなくなり寂しそうだった。

 

そんなある日、私と同じようにトラちゃんとクロちゃんを可愛がっていた初老の女性から、クロちゃんの出自について話を聞く機会がありました。

 

クロちゃんはこの駐車場で生まれたこと、クロちゃんの母親が育児放棄してクロちゃんを置いていってしまったこと、子猫だったクロちゃんの面倒を見ていたのはトラちゃんだったことなど、私が駐車場で猫と関わる以前の話をしてくれました。

 

その初老の女性は大きな成猫のクロちゃんを「チビちゃん」と呼んでいて違和感があったのですが、その由来はトラちゃんといつも一緒にいた子猫だったからだそうです。

 

私はトラちゃんとクロちゃんの過去の話を聞き、胸が締め付けられるような気持ちになりました。

 

子猫だったクロちゃんを守りながら懸命に生きてきたトラちゃんが、本当に尊い存在に思えてきたのです。

初老の女性にもらった写真。
子猫だったころのクロちゃん。

 

そして、トラちゃんが誰にでも人懐こかったのは、トラちゃんなりに駐車場で生き延びるための処世術だったのかもしれないと思えました。

 

人に甘えてご飯をもらわなければ、トラちゃんは自分だけではなくクロちゃんを守ることもできないからです。

 

こう考えると、今まで人懐こくて可愛いだけだったトラちゃんの仕草が、クロちゃんを育てるためでもあったのだと一層と切ない気分になりました。

 

駐車場にいるのは猫好きな人だけとは限らないのでいろいろと辛いことはあったと思いますが、トラちゃんとクロちゃんは駐車場の過酷な環境の中を真っ直ぐに生きてきたのです。

 

私はトラちゃんの一生に思いを馳せるのと同時に、あらためて家へ保護できなかった後悔を感じることになりました。

 

しかし、後悔してもトラちゃんは戻ってきません。

 

残された私にできることは、トラちゃんが自らの命を削りながら守った「チビちゃん」こと「クロちゃん」が健やかに暮らせる環境を整えることです。

 

こう考え直すことで、私はトラちゃんからクロちゃんを託されたような前向きな気持ちになれました。

保護する直前のクロちゃん。
私は家にクロちゃんを迎える決心をした。

 

さっそく私は友人へクロちゃんの保護について相談しました。

 

すでに保護猫が家にいる友人から猫を家へ迎えるために必要な物や環境など、いろいろなアドバイスをもらったうえで、やはり引っ越しが必要になることが分かりました。

 

そこで、引っ越しが終わるまでの3週間ほどの間、クロちゃんを預かってもらうこともお願いしました。

 

この頃のクロちゃんはトラちゃんが居なくなったせいか、駐車場に姿を見せるペースが少なくなっていました。

 

このまま放っておくとクロちゃんが他の場所へ流れてしまうおそれがあったので、早めに捕獲を済ませてクロちゃんを確保しておきたかったのです。

クロちゃんとお散歩。
この当時は姿を見せないことが増えていた。

 

そしてクロちゃんの保護を決意してから数日後、去勢手術から半年ぶりにクロちゃんを捕獲することになったのですが、やはりクロちゃんはなかなか入ってくれません。

 

仕方なく半年前と同じように、警戒するクロちゃんを捕獲機へ押し込んで何とか連れて帰ることができました。

 

その際、捕獲機に入ったクロちゃんは半年前と同じように捕獲機の中でお漏らしをしてしまい、私と友人の苦笑を誘ったのでした。

クロちゃんを捕獲したところ。
予想通り捕獲には苦戦した。

 

友人宅に着いてからのクロちゃんは食欲やトイレも安定していて、特に問題は無かったそうです。

 

この間、私は引っ越し作業で忙しい日々でしたが、クロちゃんに会えない寂しさと家へ迎えられる高揚感が相まって、これまでにないテンションで毎日を過ごしていたのを覚えています。

 

そして引っ越しを終えた私の家へクロちゃんを迎える日がやってきました。

キャリーケースに入って家へ来たクロちゃん。
家猫生活のはじまりだった。

 

キャリーケースに入ったクロちゃんを友人から手渡された私は、3週間ぶりに会う嬉しさと同時に保護猫としてきちんとお世話できるか一抹の不安を感じました。

 

私は犬の飼育経験はありますが、猫を飼ったことは無かったからです。

 

しかし、もう引き返すことはできません。

 

トラちゃんが必死に守ったクロちゃんの命を、これから繋いでいくのは私の役目です。

 

私はこの時、クロちゃんが入ったキャリーケースの重さは2匹分の命の重みということを心に刻み、あらためてクロちゃんを家へ迎える覚悟を固めたのでした。
(続く)

 

★この話を最初から読む⇒私の運命を変えた猫たちの話(その1)

 

 

リターン

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支援者
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完売
発送完了予定月
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