プロジェクト概要

プロジェクトの終了が報告されました

 

 

1979年より続く「今立現代美術紙展」は、今立町内の焼却場で山積みにされた今立和紙を何とか活かそうと地元の青年たちによって始まりました。

しかし、今立市が越前市に合併後は運営資金が足りなくなり、なんとか来年の30回記念展を成功させようと、越前和紙を使用した小規模の企画展を開催します。

 

故河合勇氏の発想よって生まれた「今立現代美術紙展」は来年で30回目。記念展に向けて10月に故河合勇氏の小規模の特別展を開催し、越前和紙の魅力を伝えたい。

 

はじめまして、「今立現代美術紙展実行委員会(=MADATE ART FIELD)」です。幣団体は、毎年5月のゴールデンウィークに開催される「今立現代美術紙展」の運営を1979年より行っています。

現代美術を愛する20代から40代の今立市の地元の青年たちの手により開催された「今立現代美術紙展」は、地元今立和紙が持つ可能性を追求するべく、これまでに個性的で独創性のある多くの作品を生みだしてきました。

 

実行委員会メンバー
「今立現代美術紙展実行委員会(=MADATE ART FIELD)」各メンバーも芸術家として活躍しています。
(左から、増田頼保、ニコラス・クラディス、亀田幸恵、鹿浦正文、三木尚志)

 

そして、この展覧会が開かれた背景には、1976年に今立町内の分校跡に移り住み、創作活動のかたわら今立の人々に絵画や陶芸を指導してきた前衛芸術家・河合勇氏(享年48歳)が深く関わっております。

河合氏は、生前に今立町内の焼却場に山と積まれている和紙の損紙を見て、「これで何か出来ないだろうか?」と悩んでいました。当時の日本は高度経済成長期で、和紙業者が機械漉き(すき)の和紙の需要を模索した結果、大量の壁紙などの見本用の機械漉き和紙が焼却処分されていたのです。

今立の和紙は、日本画用の手漉き和紙、鳥の子と言われる雁皮紙で作られる襖紙、局紙と言われる厚紙で証券、株券、卒業証書、版画用紙などに使われていました。「お札のふるさと」と言われるほど技術が高く、大蔵省造幣局の工場があったほどです。

そんな素晴らしい地元の今立和紙を使用して制作した作品を集め、当時病と闘っていた河合氏の想いを果たすために地元の青年たちの手によって「今立現代美術紙展」が立ち上がりました。

 

そして今回、来年春開催予定の第30回特別企画展「今立現代美術紙展」の先駆けとして、2017930日~1029日にかけて小規模の企画展を行うことになりました。ここでは、河合氏の多岐にわたる生前の写真を、地元の紙漉き職人西野正洋氏によって作られた版画用の「三椏局紙」と呼ばれる(ミツマタ100%の厚手の和紙)に刷り込みます。この展覧会には100万円を必要としています。どうか皆さまの温かいご支援をお願いいたします。

 

ダイヤモンド社発行の「BOX」
前衛芸術家・河合勇氏について

 

内輪から始まった「今立現代美術紙展」は、今では「国際公募展」となりました。

 

開催当初の「今立現代美術紙展」は、今立の青年たちだけの内輪の作品展でした。しかし、地元の今立の和紙に特化した点や、地方の青年たちのよる展示会であることが徐々に広まり、1983年の第3回展より「全国公募展」として名乗りを挙げました。

また、1回目の公募展から審査委員による作品の賞候補を選定・決定しています。審査委員のなかには、現代美術作家・李禹煥氏などの第一線で活躍中の高名な美術評論家などを迎えてきました。今では、こうした活動により同展の権威と知名度が高まり、海外からも優れた作品が集まるような国際公募展となっています。

そして、ご来場くださるお客様のなかには、都会からの来訪者が3割、地元が5割、参加者関係者が2割といった、美術関係者や印刷関係者、デザイナーなどを含めて多くの方が来場されます。

 

しかし、これまでは開催場所である「いまだて芸術館」が主催者となり全ての経費を賄ってきましたが、今立市が越前市に合併後は主催事業からも名義後援のみとなり、今回クラウドファンディングに挑戦する運びとなりました。

 

(左から、鹿浦正文、三木尚志、長田和也、ニコラス・クラディス、亀田幸恵)

 

写真の企画展は、「今立現代美術紙展」史上初。越前和紙に新たな需要を生み出すために小規模の企画展を成功させたい。

 

今回開催する10月の企画展では、「今立現代美術紙展」のきっかけを作った河合勇氏の多岐にわたる写真を、地元の紙漉き職人・西野正洋氏に依頼して作る三椏(ミツマタ)100%の版画用局紙に刷り込みます。

 

〈企画展詳細〉
日程:2017年9月30日~10月29日
会場:〒915-0234 福井県越前市大滝町11 福井県和紙工業協同組合倉庫二階

 

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福井県和紙工業協同組合旧倉庫二階を利用して展覧会を行った写真。
この倉庫を片付けていたら、紙展という手書きの看板が天上裏から見つかった。
かなりの時間経過を経ているが、地元の和紙組合青年部が作ったのではないかという。


春の「今立現代美術紙展」では、全国に散らばる紙展作家と連携した展覧会を行ってきましたが、版画や写真の展覧会を行ったことがありませんでした。しかし、襖紙や株券、証券としての利用が無くなった和紙を再び盛り上げ、新たな需要を生み出したい!と思うようになり、このプロジェクトを立ち上げた次第です。

開催予定の10月は、地域の秋祭りの時期と重なり、PR効果が期待されます。河合氏の写真作品が未だこの世の中に発表されていないことと、今立の和紙のひとつである「三椏100%」中性紙をプリント用紙として使うことでアピールしたいと考えています。

 

三椏局紙
「三椏局紙」の現物。
「手漉光沢紙」として世界から評価を受けるなどしてきた歴史的な和紙である。

 

西野正洋

▲西野正洋氏

信洋舎製紙所の創業者である西野弥平次は1845年6月10日越前国定友村に生まれ。家は、代々越前奉書を漉いて家業とし、その流れを受け明治元年(1868年)から、太政官札用紙を漉きはじた。明治19年(1886年)十数名の有志と図り協力団結し「信洋社」という会社を設立、研究を重ね新種の紙を開発した。この紙の名前は「手漉光沢紙」と命名された。明治21年「信洋社」は解散。新たに個人経営の「信洋舎」として出発。(1888年)

FaceBookページはコチラです

 

▲艶附けロールの導入

光沢がなければ、販路は望めないがいかがすべきかと尋ねられた。明治8年明治政府の抄紙局設置以来の五箇との関係もあることから、印刷局の厚意によってロール一台の貸下げを受けた。このロールの導入によって、五箇の紙漉きは面目を一新し旧来の抄紙法にこだわった同業者にも改良方法を研究し抄造する機運が見られるようになった。その後に自舎でロール器を購入。ロールを使った光沢紙世に言う「三椏局紙」を品評会、博覧会に光沢紙を出品し、数々の受賞を得て世界の舞台に出て栄誉を受ける。

(「信洋舎」ホームページより参照)

 

 

越前市内の紙の神様を祀る「岡太神社・大瀧神社」で行われる1300年の大祭を前に、日本の和紙文化を、芸術という手法で世界の文化に近づけたい。

 

1500年前に伝わったとされる紙の技術。そこには、数えきれない人々の試行錯誤がありました。現在の日本の和紙には、「流し漉き」「溜め漉き」「流し込み」という3つの技術があり、先人職人たちの弛まない努力によって「和紙」に対する倫理観が生まれたのです。

 

紙という素材はどこにでもある自然素材かも知れません。しかし、「1500年に及ぶ歴史の中で紙の素材をどのように扱ってきたのか」私たちは知るべきです。

 

そして、21世紀は「環境の世紀」と言われる時代。温暖化により局地的な豪雨が後を絶ちません。 100年に一度といわれる豪雨が越前和紙の産地にも8年に2度押し寄せました。よって、山からの水が頼りの紙漉き業者にとっては被害が大きく、復興が望めない年寄りの漉き屋さんは廃業の道を選びました。

 

来年に1300年の大祭を控えた、越前市内の紙の神様を祀る「岡太神社・大瀧神社」。この大祭には、日本の絵の大家と言われる人々が、この地の和紙に触れ作品化し、感動を繋いでいきます。私たちは、その紙を主題化し芸術という手法で世界の文化にしたいのです。

 

「岡太神社・大瀧神社」

 

日本画用材としての和紙が、描くのものだけでなく現代表現としての素材として活かすには、楮・三椏・雁皮・麻といった素材をなるべく傷めず、長いままの繊維を取り出すことが大事です。有名・無名の職人たちが作り出してきた和紙は、一つの文化であり、思想でもあります。

 

この思想文化を継続させるためにも、今回の小規模な企画展を版画分野での大きなステージと位置づけます。ゆくゆくは、版画部門の公募展あるいは展覧会を実施するために、どうか皆さまのお力添えをお願いいたします。

 

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「神(紙)の足跡」と題した増田頼保氏の作品

 

■リターンについて■

ご支援いただいた皆さまには、「今立現代美術紙展実行委員会」の委員長・増田頼保の版画作品や和紙に直接・間接に描いた作品などをお送りします。また、普段交友のある和紙職人、人間国宝・岩野市兵衛氏の越前生漉き奉書紙にプリントしたものや直接描いた絵画作品、昨年お亡くなりになった福井県無形文化財岩野平三郎氏の襖紙に摺った木版画、同じく亡くなった中条栄一氏の白亜紙に摺った木版画などを額装してお届けします。

 

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