プロジェクト概要

愛知県で伝統工芸の中に障害のある人が働く場所をつくりたい!

 

 はじめまして、Good Job!プロジェクト事務局の小林大祐と申します。普段は、奈良県奈良市で、障害のある人が表現(アート)活動を通じて社会に価値を提供することを支援しています。障害のある人を起点に、多様な働きかたや生きかたをつくる取り組みを、全国の企業や障害福祉サービス事業所と一緒におこなう「Good Job!プロジェクト」を広げています。

 

※Good Job!プロジェクト http://goodjobproject.com/

 

 今回のプロジェクトは、障害のある人が生きかたの幅を広げるために、愛知県の伝統技法 "有松絞り(ありまつしぼり)" を大正元年から支える地元企業が、地元福祉事業所と一緒に、伝統工芸品をつくります。

 

しかしながら、障害のある人と、有松絞りの伝統工芸品をつくるための開発費、制作費、宣伝費、その他合わせて100万円が不足しています。皆さまのご支援をいただきますよう宜しくお願いいたします。

 

(絞りの様子)

 

そもそも、「絞り(しぼり)」って何?

 

 例えば、あしたの天気が晴れるように『てるてる坊主』をつくることを想像してください。白い布を使って、頭部をまるく形づくり、輪ゴムで止める。ひらたく言えば、この輪ゴムで止める行為が「絞り」です。

 

 輪ゴムだけでなく、布をヒモでしぼる、糸と針を使ってしぼる。専門的な単語を使えば “平縫い絞り(ひらぬいしぼり)”や “唐松絞り(からまつしぼり) ”など、絞りの技法だけでも100種類以上あります。

 

 そして、絞られた生地(布や綿)を好みの染料(水やお湯に溶かして、布や紙を色づけるもの)で染色する。これが「絞り染め(しぼりぞめ)」です。

 

 最後に、染めたものを乾燥させ、最後に絞っていた輪ゴムやヒモを取ると、絞っていた部分は染まっていないので、柄(がら)ができます。

 

じゃあ、“ 有松絞り ”(ありまつしぼり)って何?

 

 「有松」は、愛知県名古屋市緑区有松の地域を指します。

 

 ひとくちに「絞りの技法」だけで言えば、世界各地に存在します。エジプトでは4000年前から存在しますし、インドや中国での歴史はおよそ2000年。京都にも、1200年前から伝わっています。

 

 それらと比較をすれば、有松の歴史は400年。まだまだ若い産業です。でも、だからこそ堅苦しいルールはなく「何でもあり」の精神で発展 を遂げて来ました。

 

 有松絞りの一番の特徴は、なんと言ってもその「技法」の多さです。「絞りは世界に数あれど、数百種類もの技法をも つ絞りは見たことが無い」と言われるほどです。様々な技法を組み合わせて、表情豊かな、自由で、おおらかな有松絞りだからこそ、多様なデザインが可能になります。

 

(絞り染めをしたあとの生地)

 

障害のある人が伝統工芸の中で新しい働きかたをつくりたい!

 

 今回、一緒にプロジェクトを進めていただくのは、愛知県で代々受け継がれてきた有松絞りの伝統技法を生かしながら、新しい技術も用いてファッションやインテリアなど幅広いジャンルの表現に進出している「有限会社絞染色 久野染工場」。

 

絞り染めの5つの工程

 

 (1) 柄(がら)の型ほり

 (2) 柄の絵付

 (3) 絞り加工

 (4) 染色

 (5) 糸抜

 

技術が必要となるこれらの工程の中に、障害のある人の働きかたをどのようにつくるか。地元の障害福祉サービス事業所と一緒に模索しながら進めていきます!

 

 実は、「有松」という地域は、400年前には存在しなかった地域です。東海道の街道沿い、樹木が生い茂るばかりの大変寂しい土地だったそうです。通りがかる旅人を狙って強盗も出没するようになり、防犯もかねてこの地に新しい町を作ることにしました。これが「有松」の始まりです。

 

 町はできたが仕事は何もない。宿場町としても農業としてもうまくいかない。そんなときに絞り染めの土産物をつくり、町全体が絞り産業で発展を遂げてきました。

 

 何もなかった土地から有松絞りという産業にチャレンジしたように、400年の歳月を経て、障害のある人が伝統工芸の中で新しい働きかたをつくることにチャレンジします。

 

(工場の様子)

 

プロジェクトへの個人的な想い

 

 「障害」をつけると、ひとくくりに人間を見ているようで実は苦手です。例えば、出口さん、砂見さん、矢加部さん(仮名)といった、1個人の生きかたを応援したいのが個人的な想いです。目が見えないけど料理がしたい、声がでないけど友達にありがとうを伝えたい、耳が聴こえないけど友達の結婚式で一緒に感動したい。私の周りにはそんな熱い想いを持った人たちばかりです。

 

 私の持論として「生きることが楽しい環境」とは、「選択肢を、発見することができ、決定することができ、実行することができる環境」だと考えています。成功・失敗はその人に委ねるとしても、○○にチャレンジしたいという選択肢に対して、その可能性をさえぎるものがあるのであれば、全力で取り除くことができるように、本プロジェクトを通じて私自身も挑戦します。

 

(ミーティングの様子)

 

解決したい社会的な課題二つあります!

 

①障害のある人を取り巻く社会的な課題


 障害のある人は、経済的自立が難しく、そして働きかたの選択の幅がせまいことにより、自分の人生を主体的に生きていくうえで困難が多く生じています。


 日本国内で、障害のある人は約741.1万人(身体障害366.3万人、知的障害54.7万人、精神障害320.1万人)います。このうち、就労支援の対象となる18~64歳の在宅者は約332万人(身体124、知的27、精神181)です。福祉施設や作業所で働いている人は約176.7万人(身体23.8、知的32.3、精神120.6)で、かれらの賃金は平均月額で1.4万円です


 また、平成23年度の厚生労働省のデータによれば、特別支援学校の卒業生17,707人のうち一般企業へ就職できたのはわずか4,420人(25.0%)です。さらにこの一般就職を実現できなかった人が通所する就労系の障害福祉サービスの利用者は16.4万人ですが、その後一般企業へ就職できるのは年間あたり5,675人(3.5%)と、まだまだ就職率は低く、障害のある個人の能力向上とともに、社会の受け皿をひろげることが必要とされています。

 

(染めを体験中)

 

 

②伝統工芸を取り巻く社会的な課題

 

 織物・染色品・陶磁器など伝統的工芸品産業は、最も長い歴史を有する固有の産業であり、経済発展の基盤ともいえる「ものづくり」の原点をなすものです。しかしながら人々の生活様式の変化や長引く経済不況を背景として、伝統的工芸品産業の経営難や後継者不足と諸問題は深刻化しています。


 平成23年の経済産業省製造産業局のデータによると、企業数は1.5万件、従事者は7.9万人と減少傾向にあるが、生活の中にゆとりと豊かさを求める志向の高まりや、多品種少量消費、伝統的な暮らし・文化への関心の増大が見られます。伝統的技法と新しい技術によって今後の産業の発展と、働きかたの受け皿としての役割があると期待されています。

 

(絞りを体験中)

 

障害のある人が活躍し価値を創造する人として伝統工芸に貢献したい!

 

 伝統工芸の中に、障害のある人が参画する。これは今まで想像もされてこなかったことです。このプロジェクトを通じて「障害のある人には無理だろう」という固定観念を払拭し、障害のある人が活躍し価値を創造する人として伝統工芸に貢献する。

 

 障害のある人は働きかたの選択の幅を広げ、伝統工芸は後継者不足を補う人材の可能性を見つける。このプロジェクトは、2つの社会的問題に対して解決の糸口を発見することを目的としています。

 

(奈良県奈良市の施設内にて、右:小林)

 

 

引換券について

 

●お礼の手紙をお送りいたします。

●本プロジェクトで作成しました活動記録誌を1冊お送りいたします(お名前表記あり)。

 

●本プロジェクトで制作しました伝統工芸品サンプルピースを1つお送りいたします。


●本プロジェクトで作成しましたドキュメンタリー映像を収録したDVDを1枚お送りいたします(クレジット表記あり)。

●本プロジェクトで制作しました伝統工芸品サンプル(完成版)を1つお送りいたします。

 


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