「認可開設を目指す1千万募金」がスタートしたのは今年4月。

 在園児保護者、卒園児とその保護者、職員総がかりで、保育園のあらゆる関係者に振込用紙付きのチラシ2000枚を配って歩きました。

 半年が経過した9月、目標の半分までこぎつけましたが、このペースではだめだ、さらなる広がりがどうしても必要だとの議論が出てきていました。

 

 そうした中、保護者の一人が「ネット上で支援をお願いするクラウドファンディングに挑戦してみませんか?」と声を上げました。小学生(卒園児)と2人の在園児のお母さん、早坂愛さんです。

 

 やれることはなんでもやりましょう、とはいいながらネット関係はなぜか尻込みしていた保育士たち。その尻をたたきながら、早坂さんは煩雑な手続きをぐんぐん進めていきました。

 保育士たちは、ただ、ただ目をみはるばかり!?

 

 保育の内容や関係者の思いを綴った原稿集めは保育士たちが行いましたが、毎日、新着情報に載せる内容と写真を選び、アップする作業は、早坂さんです。

 保育士たちの原稿が間に合わない時は、早坂さんが埋めてくれたりしました。

 

 11月14日には、雨の中、「守りたい、笑顔育む保育の場」と書かれた横断幕を掲げ、保護者と職員総勢22人が街頭宣伝に繰り出しました。

 この時の様子は新聞やテレビでも報道され、ネットは使えないけれど応援しているよと、募金を持参してくださる方も出てきました。

 この行動を熱く提起し、マスコミへの訴えの文章を考えたのも早坂さん。

 この熱血に打たれた何人もの保護者が、雨の中、合羽持参で馳せ参じたのです。

 そして、広い世界に発信することが、新しいつながりを生み出し、成功を引き寄せる力を生み出すのだと確信させたのです。

 

 「大好きな保育園を失いたくない」

 この思いが原動力だったと早坂さんは話してくれました。

 

 私たちは「待機児童が増え続ける仙台市で、一つでも良質な保育資源を減らしてはならない」「交通の要衝に保育園はもっと必要」「28年間、朝市というユニークな環境の中で育まれた特色ある保育を絶やしてはならない」といったメッセージを、懸命に叫んできたように思います。

 しかし、早坂さんのシンプルで熱のある言葉に触れた時、はっきりと何かが動き出しました。

 

 「子どもは子ども時代をたっぷりと子どもらしく」「大人たちは、どの子もわが子のように、家族のように」ということを柱に園長として保育園を運営してきました。

 今、改めてこの保育園の明日を失ってはならないと強く思う自分に出会っています。

 

 この間(かん)、クラウドファンディングがなければ決して出会っていなかったかもしれない多くの方々と出会うことができました。

 思いがけない嬉しい展開がもたらされたりもしました。

 クラウドファンディングと向き合ったひとり一人が、自身の気持ちの変化に驚いたりしてきました。

 こうした素晴らしきことの真ん中に、この取り組みを引っ張ってきた早坂さんの「熱」がありました。

 

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