ー 私の想い その13 ー

 

 「静間川の源流の旅」が終わった1年後、請われて県の河川整備計画検討委員の職についた。平成15年にNPO法人格を取得してからというもの、様々な委員の委嘱を受けた。当初、私に話がきたのは女性委員を増やしたい県の意向と、「緑と水の連絡会議」という「山の緑と川の水を想像させる会の名称」が要因ではなかったろうかと、うがった見方をしていた。

 河川法はそれまでの治水・利水だけではなく、水辺の空間や地域独特の生物の生息や生育環境も一緒にとらえるという社会変化を盛り込むことになった。そして、平成9年には河川環境の整備と保全という要素が入り、地域の意見を反映し、その個性を生かした川つくりを求められるようになったのだ。

 「な~んだ。それならまかしておけ。」と県内の河川整備基本計画、そして河川整備計画の原案作成に10年間携わった。河川整備計画作成の折には地域に出向いて視察し、地域の方々と意見交換し、その地の文化や地域の実情を知ることになった。安来の伯太川、隠岐の八尾川など島根県内中を歩き、住民の川に対する思いを聞き、また地域独特の文化や植生の違いを目に焼き付けた。

 ある時、ふと思って質問してしまった。「静間川の源流の旅」の報告会で手を挙げたおっさんの漁業権の話を!「あの~、静間川には漁業権が設定されていないんですけど、何故ですか?」って。事務局は皆で顔を見合わせている。そんな質問が出るとは予想だにしていない感じだ。誰が答えるか、譲り合いしている。そのうち「静間川は二級河川で漁業組合もない。したがって、漁業権を設定してもそれを管理する団体も人もいないからである。」という趣旨の回答。わかったような、分からない答えだ。それでも「え~、人の問題ですか?」と返す私。まるでそうだとでもいうようなうなずき具合だ。「ふ~ん。あのおっさんのような人が表に出ればそうかもね。」と違う意味で納得してしまった。

(続く)

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