支援する側は敬意を持って対等に接しているつもりでも、相手は「援助してもらう」という姿勢で「あれが欲しい」「あれが足りない」と要求ばかり...というケースはありがちなことではないでしょうか。私が以前ボランティアをしていたNPOでも、最初は「ありがとうございます」と言っていた人が、いつのまにか「(私はかわいそうな人なんだから)もっと〇〇してほしい」と要求がエスカレートしたり、自立支援のはずがいつまでも依存されてしまうケースがありました。当時は「この人は自立心が足りないんだな」なんて思ったりしていましたが、この本を読んでそれが支援するNPO側のコミュニケーションに問題があったのではないかと気づかされました。

 

この「対話型ファシリテーションの手ほどき」 は、先日「ムラノミライ」さんが主催するメタファシリテーションのセミナーに申し込んだのがきっかけで、事前勉強として購入したもの。書籍というほど厚くなく、提唱している質問術やファシリテーションの基本もシンプルなものでしたが、実戦するのは簡単じゃなさそうです。日常的に使えるようになるには相当の訓練が必要だと感じました。

 

ビジネス書では「なぜ?」を何回も繰り返す、というのが真の課題を見つける手段として提唱されていたりしますが、この本に書かれているのはそれと真逆。「なぜ?」と聞かないことで真実に気づくというアプローチを提案しています。

 

まえがきに「この手法を体得してからは、援助の現場でのやり取りはもとより、家族や仲間との関係も明らかによくなったと実感しています。」とあるように、その手法は日常(仕事や家族間など)にも応用でき、自分自身の課題分析にも使えるパワフルなもの。

 

もっと早く知りたかった、とも思いますが、セブ島で新しい活動を始める前の私にとっては良いタイミングで出会った冊子でした。

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