心からの希望を支える「意思決定支援」を全ての人に届けたい！

こんにちは。SDM-Japanプロジェクトメンバーの延原です。

11月24日と12月4日の２日間、宮古圏域成年後見センターさんで意思決定支援の研修を行ってきました。

雄大な岩手山と盛岡の雪景色、そしてなにより、素敵な研修の横断幕がお出迎えしてくれました！

□座学と事例検討の二段階で開催！

11月の１回目の研修では意思決定支援の総論をお話しし、12月の2回目では1回目の概論と架空事例の検討（記録から本人の意思と選好をみんなで考えたりする事例検討）を行い、各２時間で開催しました。

実際にお一人の方の暮らしを考えていくプロセスでは、最善の利益原則に基づく支援と本人の希望、意思と選好に基づく支援を腑分けして考えるのが難しく感じられた人もいたのかなと思います。もしかすると、モヤモヤを抱えたまま帰られた参加者もいらっしゃったかもしれません。ですが、皆さんとても熱心にいろいろなことを考えてくださいました！

□意思決定を支援する際に大事なことを皆さんに知っていただける機会に

研修の最後には、アンケートにもご協力いただきました。「本人にとって最善の利益を考える前に支援者側の利益を考えてしまいがちになっていたと気づかされた」、「日本の意思決定支援は、 最善の利益に基づく代理代行決定になりがちで、意思と選好に基づく最善の解釈が抜けている現状であることが印象に残った」、「『一緒にその人の思いを育てていく』ということが印象に残っている」、「解決を急がない。相手の気持ちに寄り添い、ゆっくりでもいいということがわかった」、「高齢者、障がい者、職種等が違う方で利用者をみる視点、考え方に違いがあり、刺激のあるグループワークができた」など、うれしいご意見を多数いただきました。

一方で、「内容が抽象的すぎ」、「最後の支援部分についてうまくまとめる事が出来ず、行き着いた支援は支援者の意思によるものになってしまったことが残念だった」といったお言葉も頂戴し、今後の研修を考えるヒントをいただいたと思っています。

宮古市や成年後見センターの皆さんの熱心なご準備とご尽力のおかげで、なんとか無事に終えることができて安堵しています。ありがとうございました。またの機会にお会いできることを楽しみにしています！